株式会社ブリヂストンの企業概要と沿革
ブリヂストンの企業概要をご紹介します。この概要を見れば、ブリヂストンのおおよそのことはご理解いただけると思います。
株式会社ブリヂストンの基本情報
社名 | 株式会社ブリヂストン |
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本社所在地 | 東京都中央区京橋三丁目1番1号 |
設立年月日 | 1931(昭和6)年3月1日 |
取締役代表執行役CEO兼取締役会長 | 津谷 正明 |
株式公開 | 東証1部、名証、福証(証券コード:5108) |
資本金 | 126,357,000,000円 |
事業内容 | タイヤの製造・販売など
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ブリヂストン現社長の津谷正明氏は、一橋大学経済学部卒業後に入社していますが、入社後にシカゴ大学経営大学院を修了しています。MBAも取得していることから、ブリヂストンの国際業務を担当していました。ワンマン社長にならないよう、社外取締役を多数起用し、外からの目で判断してもらうことでブリヂストンの経営をより確実なものとしてきた人物です。
株式会社ブリヂストンの沿革
ブリヂストンの沿革はこちらになります。
1930(昭和5)年 | 当社の前身である日本足袋タイヤ部により第1号タイヤが誕生 |
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1931(昭和6)年 | 福岡県久留米市に「ブリッヂストンタイヤ株式会社」を設立 |
1934(昭和9)年 | 久留米工場(現久留米第1工場)が完成、本格生産を開始 |
1935(昭和10)年 | ゴルフボールの本格的生産を開始 |
1937(昭和12)年 | 本社を福岡県久留米市から東京に移転 Vベルト・ゴムホースの製造と防振ゴムの試作を開始 |
1942(昭和17)年 | 太平洋戦争にともない、社名を「日本タイヤ株式会社」に変更 |
1951(昭和26)年 | 社名を「ブリヂストンタイヤ株式会社」に復旧 ブリヂストンビル(本社ビル)が竣工 |
1953(昭和28)年 | 売上高が100億円を突破、業界首位に立つ |
1956(昭和31)年 | 創立25周年記念式典を久留米工場で挙行 記念事業の一環として石橋文化センターを建設、久留米市へ寄贈 |
1961(昭和36)年 | 株式公開を実施(店頭 5月)、東京・大阪証券取引所に株式を上場(10月) |
1962(昭和37)年 | 我が国初のトラック・バス用スチールラジアルタイヤの開発に成功 東京工場敷地内に技術センターが竣工 |
1964(昭和39)年 | 我が国初の乗用車用ラジアルタイヤを開発 |
1965(昭和40)年 | 戦後初の海外工場「ブリヂストン・マレーシア」が操業を開始 |
1966(昭和41)年 | CMソング「どこまでも行こう」放送開始 |
1967(昭和42)年 | ブリヂストンタイヤショップ制度発足 米国ロサンゼルスに販売会社「ブリヂストン・アメリカ」を設立 |
1968(昭和43)年 | 社是「最高の品質で社会に貢献」制定 卓越した品質管理を実施している企業に与えられる「デミング賞実施賞」を受賞 |
1970(昭和45)年 | 第1回「ブリヂストンゴルフトーナメント」(現ブリヂストンオープンゴルフトーナメント)を開催 |
1982(昭和57)年 | コクピット1号店「コクピット厚木」がオープン 乗用車用スタッドレスタイヤを業界に先駆け発売 |
1983(昭和58)年 | 米国ファイアストン社のナッシュビル工場を正式に買収、北米に初の生産拠点を確保 |
1984(昭和59)年 | コーポレートアイデンティティーを導入 社名を「株式会社ブリヂストン」に変更するとともに新しいコーポレートシンボルを採用 |
1988(昭和63)年 | 米国第2位のタイヤメーカー「ファイアストン」社を26億ドルで買収、子会社化 |
1989(平成元)年 | 北米の子会社を再編、「ブリヂストン/ファイアストン・インク」(略称BFS)を設立 |
1990(平成2)年 | 欧州統括会社「ブリヂストン/ファイアストン・ヨーロッパ エス エー」(略称BFE)を設立 |
1993(平成5)年 | スポーツ事業をブリヂストンスポーツ(株)に統合 |
1994(平成6)年 | ブリヂストン/ファイアストン・ヨーロッパ エス エーを欧州統括事業会社とし、欧州における販売・物流機能を同社に統合(現 ブリヂストン ヨーロッパ エヌヴイ/エスエー) |
1995(平成7)年 | ファイアストン・タイヤがインディカー・レースに再参戦 |
1997(平成9)年 | F1(フォーミュラ ワン)に参戦 |
1998(平成10)年 | F1参戦2年目でブリヂストンタイヤ装着チームとドライバーがワールドチャンピオンを獲得 |
1999(平成11)年 | ブリヂストンメタルファ(株)を吸収合併 |
2002(平成14)年 | 創業者石橋正二郎「日本自動車殿堂」入り |
2004(平成16)年 | 中国にタイヤ事業を統括する普利司通(中国)投資有限公司を設立 |
2005(平成17)年 | 日本市場向けとしては24年ぶりとなる新ブランド「Playz」を発売 |
2006(平成18)年 | 創業者石橋正二郎「米国自動車殿堂」入り |
2007(平成19)年 | リトレッド事業のリーディングカンパニー「バンダグ」社を買収、子会社化 |
2008(平成20)年 | 東洋ゴム工業(株)と、業務・資本提携に関する基本合意書を締結
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ブリヂストンの前身は足袋の会社でした。ブリヂストンの扱うタイヤと足袋は、一見全く違うような業種に思われがちですが、実は「ゴム」が共通点です。ブリヂストン発祥の福岡県久留米市は、ゴム加工業が盛んな都市だったため、他にもムーンスターやアサヒコーポレーションなどの靴メーカーが久留米市発祥です。
ブリヂストン創業者の石橋正二郎氏は、創業時いずれは当時タイヤ業界で世界的に有名だったファイアストンのような会社にしたいという思いがあったということです。ブリヂストンはファイアストンを1994年に買収していますから、結果的にファイアストンを超えた形になりました。
株式会社ブリヂストンの企業理念
ブリヂストンの企業理念はこちらになります。
使命 Mission 最高の品質で社会に貢献 (Serving Society With Superior Quality) 私たちは、商品、サービス、技術にとどまらず、あらゆる企業活動においてお客様にとっていちばんよいものは何かを追求し提供します。 そして、企業の利益のためだけでなく、広く社会の発展に寄与し、世界中の人々の安全と、快適な生活を支えます。 この使命を果たすことにより、世界中のすべての人に信頼され自らも誇りを持てる企業を目指します。 心構え Foundation 誠実協調 (Integrity and Teamwork) 常に誠意をもって、仕事、人、社会と向かい合うこと。 そして、異なる才能、価値観、経験、性別や人種といった多様性を尊重し、協調し合うことで、よい結果へと結びつけること。 進取独創 (Creative Pioneering) 世の中で起こっていることを、常にお客様の目線で理解すること。 その上で、将来何が起こるかを想像し、より一層社会の役に立つ様々な「創造」に、積極的に挑戦すること。 人の真似ではない方法で、世の中の新しい需要を作り出すこと。 現物現場 (Decision-Making Based on Verified, On-Site Observations) 現場に足を運び、「真実」を自らの目で確かめること。 現状を是とせず、本来「あるべき姿」と照らし合わせ、最善へと向かうための意思決定を行なうこと。 熟慮断行 (Decisive Action after Thorough Planning) 物事を遂行するときは、様々な場面やあらゆる可能性を想定し、深く考えること。 「本質は何か」を見定め、進むべき方向を決断すること。 そして、スピード感をもって、忍耐強くやり遂げること。企業理念 | 株式会社ブリヂストン
創業当時から海外に目を向けて事業を行ってきたブリヂストンだけに、企業理念も英語表記に即した内容になっています。
また、CEOの津谷氏いわく、タイヤを全く知らないところからの雇用も逆にうまくいくことが多いとのことで、人事面ではできるだけ外からの人を取り込むということと、一度ブリヂストンを辞めた人に対する門戸を開き、外を見てきた経験を生かせるようにしているそうです。
このような経営が、世界一をキープするブリヂストンをさらに飛躍させる基盤となっているのではないでしょうか。
株式会社ブリヂストンの事業概要
ブリヂストンの事業概要について詳しく見ていきましょう。
タイヤ部門 あらゆる種類のタイヤ
多角化部門 化工品事業、米州多角化事業、スポーツ用品事業、自転車事業、その他事業
ブリヂストンは、タイヤ以外の事業も展開していますが、売上げの約8割はタイヤです。また、国内での売上げは2割にも満たず、ブリヂストンの売上げを支えているのは約5割を占める米州での販売です。もはやブリヂストンは、海外での売上げがほとんどとなっている会社です。
世界に日本の高い技術力を証明し続ける株式会社ブリヂストン
ブリヂストンのご紹介はいかがだったでしょうか?
海外の拠点が多いブリヂストンですから、新入社員も4年後あたりから海外赴任もあるそうです。ブリヂストンは大会社なので、自社の保育園も所有しているということです。
ブリヂストンの売上げの約2割でしかない国内販売ですが、それでも約6400億ですから、規模の大きさは想像のつかない世界です。
ぜひこのような様々な意味で「大きな」ブリヂストンで働いて、未知の世界を体験してみませんか?