トヨタ紡織の企業概要と沿革
トヨタ紡織の企業概要をご紹介します。この概要を見れば、トヨタ紡織のおおよそのことはご理解いただけると思います。
トヨタ紡織の基本情報
社名 | トヨタ紡織株式会社 |
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本社所在地 | 愛知県刈谷市豊田町1丁目1番地 |
設立年月日 | 1950(昭和25)年 |
代表取締役社長 | 石井 克政 |
株式公開 | 東証1部(証券コード:3116) |
資本金 | 8,400,000,000円 |
事業内容 | 内装システムサプライヤー事業と内装製品の製造および販売、自動車用フィルターおよびパワートレーン機器部品の製造および販売、その他自動車関連部品の製造および販売、繊維関連製品の製造および販売
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トヨタ紡織現会長の豊田周平氏は、創業者豊田佐吉の甥でトヨタ自動車5代目社長である豊田英二氏の三男です。豊田周平氏は、玉川大学大学院工学研究科を修了し、リーズ大学の博士号を取得している人物です。その後トヨタ自動車へ入社し、ヨーロッパの法人の責任者等を歴任したあと、トヨタ紡織の社長、会長となっています。
現社長の石井克政氏は一橋大学商学部を卒業後、トヨタ紡織に入社し、北米や欧米でマーケティングを中心に担当してきた経歴があります。そのグローバルな視点を期待されての社長就任となりました。
トヨタ紡織の沿革
トヨタ紡織の沿革はこちらになります。
1918(大正7)年 1月 | 豊田紡織(株)設立(資本金500円、社長豊田佐吉) |
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1923(大正12)年 11月 | 碧海郡刈谷町に刈谷試験工場(現刈谷工場)を新設 |
1935(昭和10)年 10月 | 豊田綱領制定 |
1942(昭和17)年 3月 | 中央紡織(株)、豊田押切紡織(株)、内海紡織(株)、協和紡績(株)と5社で合併し、中央紡績(株)設立 |
1943(昭和18)年 11月 | 中央紡績がトヨタ自動車工業(株)に合併 |
1947(昭和22)年 | アラコ「荒川鈑金工業株式会社」として設立 ボディ生産を開始し、のちに内装品事業に進出 |
1950(昭和25)年 5月 | トヨタ自動車工業から分離し、民成紡績(株)設立(資本金1億5,000万円、社長吉川十四男) |
8月 | 名証一部に上場 |
1960(昭和35)年 | タカニチ「高島屋日発工業株式会社」として設立 内装品を手がける |
1967(昭和42)年 8月 | 社名を豊田紡織(株)に変更 |
1972(昭和48)年 2月 | イグニッションコイルを皮切りに、自動車用シートファブリックなど自動車部品へ進出 |
2000(平成12)年 3月 | 東証一部に上場 |
10月 | 豊田化工(株)と合併 |
2004(平成16)年10月 | 豊田紡織、アラコ、タカニチの3社が合併してトヨタ紡織株式会社になる |
2005(平成17)年 1月 | フランスでバンパーを生産するトヨタ紡織フランスを設立 |
4月 | 中国でフィルター・パワートレーン機器部品を生産する佛山豊田紡織汽車零部件を設立 |
6月 | アジア・オセアニア地域の統括会社として、トヨタ紡織アジアが事業開始(設立は2001年6月) |
7月 | 北中南米地域の統括会社として、トヨタ紡織アメリカが事業開始(設立は2001年5月)ヨーロッパ地域の統括会社として、トヨタ紡織ヨーロッパを設立 南アフリカでシートおよび内装品を生産するトヨタ紡織南アフリカを設立 |
11月 | 中国でシート用プレス部品を生産する天津豊愛汽車座椅部件を設立 |
2006(平成18)年 3月 | 「2010年環境取り組みプラン」発表 |
4月 | ロシアでシートを生産するトヨタ紡織ロシアを設立 |
7月 | カナダでシートおよび内装品を生産するトヨタ紡織カナダを設立 |
9月 | フィルター・パワートレーン機器部品、内外装部品を生産するトヨタ紡織滋賀を設立 |
2007(平成19)年 8月 | ブラジルでシート、ドアトリムおよびフィルター・パワートレーン機器部品を生産するトヨタ紡織ブラジルを設立 |
9月 | アメリカでシートおよび内装品を生産するトヨタ紡織ミシシッピを設立 |
11月 | アメリカでシートフレーム、シートウレタンを生産するトヨタ紡織インディアナを設立 |
12月 | 中国地域の統括会社として、豊田紡織(中国)が事業開始(設立は2002年3月)内装品を生産するコベルクを子会社化 |
2008(平成20)年 3月 | ユニフォームの企画・販売を行うトヨタ紡織ユニフォームを設立 |
8月 | 技能系職場の核となる人材の育成を目的に、トヨタ紡織学園を設立 将来にわたる事業領域の創造と拡大をねらい、基礎研究所を設立 |
9月 | アメリカでシートおよび内装品を生産するオートモーティブテクノロジーシステムズ(現 トヨタ紡織イリノイ)を設立 |
10月 | フランスでシートおよび内装品、フィルター・パワートレーン機器部品を生産するトヨタ紡織ソマンを設立 |
2009(平成21)年 1月 | ポーランドでシート用プレス部品、シートカバーを生産するTBAIポーランドを設立 |
9月 | シート、ドアトリムを生産する富士裾野工場が生産開始 |
10月 | 関東シート製作所を子会社化し、トヨタ紡織東北に社名変更 |
12月 | 自動車用内装材を開発・生産する関連会社として、TBカワシマを設立 |
2010(平成22)年 8月 | 中国でシートおよび内装品を生産する長春富維豊田紡織汽車飾件を設立 |
2011(平成23)年 1月 | シートを生産するトヨタ紡織東北・宮城工場が生産開始 |
3月 | 「2015年環境取り組みプラン」発表 |
6月 | メキシコのシートカバー事業を集約し、TBソーテックメキシコを設立 |
7月 | 欧州部品メーカーより内装事業を取得し、紡織オートモーティブヨーロッパとして事業開始 |
7月 | ポーランドで内装品を生産する紡織オートモーティブポーランドを設立 |
8月 | アメリカでシートを生産するシステムズオートモーティブインテリアを設立 |
9月 | 欧州でのデザインスタジオとして、トヨタ紡織ミラノデザインブランチを設立 |
2012(平成24)年 4月 | 長期経営ビジョン「2020年Vision」、2015年までの中期経営計画を策定 |
5月 | チェコで内装品を生産する紡織オートモーティブチェコを設立 |
5月 | トルコでシートカバーを生産するTBソーテックトルコを設立 |
2013(平成25)年 4月 | 鉄道車両用シートを初受注し、北陸新幹線「グランクラス」に採用 |
4月 | ラオスでシートカバーを生産するトヨタ紡織ラオスを設立 |
6月 | 中国でシートおよび内装品を生産する瀋陽豊田紡織汽車部件を設立 |
7月 | 中国でシートカバーなどの内装品を生産する河源豊田紡織汽車部件を設立 |
11月 | タイでシートカバーおよび内装品を生産する紡織オートモーティブ(タイランド)を設立 |
2014(平成26)年 3月 | テストコース(多治見技術センター)が完成し、試験運用を開始 |
2015(平成27)年 4月 | 国内線普通席のシートをANAと共同開発。初めての航空機シート開発・製造を発表 |
5月 | アイシン精機、シロキ工業とシート骨格機構部品事業を集約する事業譲渡契約を締結(事業譲渡は2015年11月)
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トヨタ紡織の歴史は何と言ってももとをたどればトヨタグループを作り上げた豊田佐吉氏にたどりつくというのが大きな特徴です。現在ではトヨタ自動車に代表されるトヨタグループの歴史は、トヨタ紡織創業の1911年にスタートしました。トヨタ自動車の発展は、このトヨタ紡織が支えてきたとも言えるでしょう。
豊田佐吉氏は、その生涯で84件もの発明特許を取得したという日本の大発明家で、有名なのはトヨタ紡織の礎となる自動織機です。その後、息子・豊田喜一郎氏と一緒にトヨタ紡織の事業を展開したのち、喜一郎氏に自動車部門を任せたのがトヨタ自動車の始まりです。
トヨタのフィロソフィー
トヨタ紡織のフィロソフィーは以下の通りです。
『豊田綱領』
一、上下一致、至誠業務に服し産業報国の実を挙ぐべし。 一、研究と創造に心を致し、常に時流に先んずべし。 一、華美を戒め、質実剛健たるべし。 一、温情友愛の精神を発揮し、家庭的美風を作興すべし。 一、神仏を尊崇し、報恩感謝の生活を為すべし。企業情報 | トヨタ紡織株式会社
トヨタ紡織の基本理念
当社は社会に貢献する企業づくりを進め、よき企業市民として社会との調和ある成長を目指しています。株主様や投資家様をはじめとするすべてのステークホルダーに対して信頼され続けるように、トヨタ紡織基本理念を制定。それに基づいた企業活動を行い、社会的責任を果たしていきます。 1.社会 よき企業市民として社会との調和ある成長を目指す。 1)企業倫理の徹底をはかり、公正で透明な企業活動の推進。 2)クリーンで安全な商品を提供することを使命とし、地球環境保護を重視した企業活動の推進。 3)地域社会の一員としての役割を自覚し、よい社会づくりに貢献。 2.お客様 革新的な技術開発、製品開発に努め、お客様に喜ばれる、よい商品を提供する。 3.株主 将来の発展に向けた革新的経営を進め、株主様の信頼に応える。 4.社員 労使相互信頼を基本に、社員の個性を尊重し、安全で働きやすい職場環境をつくる。 5.取引先 開かれた取引関係を基本に、互いに研鑚に努め、共に長期安定的な成長を目指す。企業情報 | トヨタ紡織株式会社
トヨタ紡織のVISION
1. 私たちが目指す企業像 明日の社会を見据え、世界中のお客様へ、感動を織りなす移動空間の未来を創造する 2. ありたい姿 【事業におけるありたい姿】 (1) 世界中のお客様に最高のモビリティーライフを提案し続ける会社 1)トヨタ紡織独自のオンリーワン技術と一貫したモノづくりにより、各地域のライフスタイルにあった製品をいち早く提供している 2)お客様の期待を超える革新的な次世代製品を生み出し、独自価値の創造で存在感がある 3)新規事業への挑戦により、地球環境にやさしく豊かな生活をお客様に提供している 【社会から見たありたい姿】 (2) すべてのステークホルダーから信頼され、共に成長する会社 1)世界各地域で社員がいきいきと働き、多才な人材がトヨタ紡織に魅力を感じて集まっている 2)社会・お客様・取引先・株主から頼りにされ、なくてはならないと言われている 3)世界各地域でどこにも負けないモノづくりができており、絶え間ない改善が行われている企業情報 | トヨタ紡織株式会社
"TB Way"
先進的な技術開発と高品質なモノづくりを通して社会に貢献する 1. 創造力と勇気をもって、夢の実現に向けて挑戦する。 2. より高い目標の実現を目指し、絶え間ない改善を行う。 3. 現地・現物で課題を深く分析し、真因を追求する。 4. 決断された事は情熱と使命感を持ち、一気呵成に実行する。 5. 自己の業務領域には、プロ意識をもって全力で取組み、結果には責任を負う。 6. 常にオープンでグローバルな意識を持ち、多様な価値観を尊重し受け入れる。 7. 良き企業市民として、良識ある行動をとり、社会との調和を目指す。 8. 個人の人間性を尊重し、チームとしての総合力を発揮して成果を上げる。企業情報 | トヨタ紡織株式会社
トヨタ紡織は、トヨタグループの中でTBと呼ばれています。同社の高い技術力と長い歴史は、今や世界にも認められ、世界約30か国に110社以上の関連会社を持つグローバルカンパニーへと成長を遂げています。