三井造船株式会社の企業概要と沿革
三井造船の企業概要をご紹介します。この概要を見れば、三井造船のおおよそのことはご理解いただけると思います。
三井造船株式会社の基本情報
社名 | 三井造船株式会社 |
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本社所在地 | 東京都中央区築地5丁目6番4号 |
設立年月日 | 1937年(昭和12年)7月31日 |
代表取締役社長 | 田中 孝雄 |
株式公開 | 東証1部(証券コード:7003) |
資本金 | 44,384,950,000円 |
事業内容 | 船舶・艦艇、機械・システム、エンジニアリングの製造・販売など
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三井造船現社長の田中孝雄氏は、東北大学工学部卒業後に入社し、長年船舶エンジンの設計・開発に携わってきました。田中氏の就任は2013年で、リーマンショックの余波や川崎重工との統合破談など問題が山積みの時の就任でしたが、造船ではなく船舶エンジンを扱ってきた経験を活かし、業績を回復に近づけてきました。
三井造船株式会社の沿革
三井造船の沿革はこちらになります。
大正6年11月 | 三井物産株式会社造船部として、宇野仮工場において財務諸表提出会社創業 |
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大正8年5月 | 玉工場(現 玉野事業所)において操業開始 |
大正15年8月 | デンマーク国 Burmeister & Wain A/S(現 MAN Diesel & Turbo SE)とB&W型舶用ディーゼル機関に関して技術提携 |
昭和12年7月 | 三井物産株式会社から分離独立し、株式会社玉造船所を設立 |
昭和13年8月 | 化工機部門創設 |
昭和17年1月 | 三井造船株式会社に商号変更 |
昭和24年5月 | 東京及び大阪証券取引所に株式上場 |
昭和33年4月 | 三友不動産株式会社を設立 |
昭和35年11月 | 三井造船エンジニアリング株式会社を設立 |
昭和37年5月 | 千葉工場(現 千葉事業所)操業開始 |
昭和37年10月 | 日本開発機製造株式会社(資本金 150百万円)と合併 |
昭和39年2月 | 子会社との共同出資により東海鋳造株式会社を設立 |
昭和40年10月 | 千葉造船所15万重量屯建造ドック完成 |
昭和42年2月 | システム開発室設置 |
昭和42年10月 | 株式会社藤永田造船所(資本金 1,949百万円)と合併 |
昭和43年6月 | 千葉造船所50万重量屯建造ドック完成 |
昭和48年3月 | 三井物産株式会社との共同出資により東洋鉄構株式会社を設立。三造企業株式会社を設立 |
昭和48年4月 | 由良工場操業開始 |
昭和49年2月 | 播磨工事株式会社を設立 |
昭和49年4月 | 伊達製鋼株式会社に経営参加 |
昭和50年2月 | 玉野造船所海洋構造物建造ドック完成 |
昭和53年6月 | 昭島研究所開設 |
昭和56年10月 | 大分事業所操業開始 |
昭和60年10月 | 三造環境サービス株式会社を設立 |
昭和61年5月 | 三造メタル株式会社を設立。株式会社三造機械部品加工センターを設立 |
昭和62年6月 | 三井造船プラント工事株式会社を設立 |
昭和63年10月 | 一部の製造・工作部門を分離し、株式会社大分三井造船、株式 会社由良三井造船設立。 三井物産株式会社との共同出資によりPACECO CORP.を設立 |
昭和63年12月 | 株式会社モデックに経営参加 |
平成元年12月 | Burmeister & Wain Scandinavian Contractor A/Sを買収。(現 連結子会社) Paceco Espana, S.A.に出資。(現 持分法適用関連会社) |
平成2年4月 | MES Engineering, Inc.を設立 |
平成2年12月 | 三幸実業株式会社の出資により三幸物流株式会社を設立 |
平成4年10月 | 三幸実業株式会社(資本金 2,928百万円)と合併 |
平成7年3月 | 株式会社エム・ディー特機を設立 |
平成7年9月 | 英国ボイラメーカーのBabcock Energy Limitedを買収。(買収後、Mitsui Babcock Energy Limitedに社名変更) |
平成14年1月 | 三井造船鉄構工事株式会社が三造リフレ株式会社、株式会社運搬機エンジニアリングの2社と合併 |
平成15年4月 | 新潟造船株式会社(現 連結子会社)は、更生会社株式会社新潟鐵工所から造船事業に関する営業 権及び資産を譲受 |
平成16年4月 | 三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)からの営業譲受により資源循環事業他を取得。同じく連結子会社である三造 環境エンジニアリング株式会社が、三井鉱山株式会社(現 日本コークス工業株式会社)の連結子会社であるサンテック株式 会社から営業譲受により水環境事業を取得。 鹿島建設株式会社、三井物産株式会社との共同出資により市原グリーン電力株式会社を設立。(現 連結子会社) |
平成16年9月 | ドーピー建設工業株式会社の株式を取得し経営参加。(現 連結子会社) |
平成18年12月 | Mitsui Babcock Energy Limitedの持株会社であるMESCO(UK)Limitedの全株式を売却 |
平成24年7月 | 吸収分割により国内鋼製橋梁事業及び沿岸製品事業を三井造船鉄構エンジニアリング株式会社に移管 |
平成26年3月 | 昭和飛行機工業株式会社を株式の公開買付けにより連結子会社化。(現 連結子会社) |
平成27年10月 | TGE Marine AGの株式を取得し連結子会社化。(現 連結子会社)
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三井造船の創業は1917年ですから、ちょうど100周年を迎えるころとなり、造船の分野では近代日本のパイオニアともいえます。ですが、三井造船は現在造船だけでなく、機械・システムなども扱う総合エンジニアリング企業として名をはせています。こうした多角化が現在の三井造船を支えているとも言えます。
三井造船株式会社の企業理念
三井造船の企業理念はこちらになります。
三井造船株式会社の企業理念
社会に人に信頼されるものづくり企業であり続ける企業理念│会社情報│三井造船株式会社 MES
三井造船株式会社の経営姿勢
お客様により高い満足を提供します 安全で働き甲斐のある職場を実現します 社会の発展に寄与します 企業永続のために利益を追求します企業理念│会社情報│三井造船株式会社 MES
三井造船は造船で長年培った高い技術力で、さまざまなものづくりを行っています。また、三井造船は研究・教育には熱心で、若い社員でも海外で研修を積む機会が多いということです。
三井造船株式会社の事業案内
三井造船の事業内容について詳しく見ていきましょう。
船舶・艦艇事業 | タンカー、LNG船、鉄鉱石運搬船、水中機器など |
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機械・システム事業 | 船舶用大型ディーゼルエンジン、プラント用コンプレッサーなど |
エンジニアリング事業 | 石油化学プラント、バイオマス発電プラントなど
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現在の三井造船の主となる事業は船舶・艦艇事業で、約50%以上を占めています。ですが、昨今の需要は世界的に年々減っているため、三井造船では現在20%程度の売上を占めるエンジニアリング事業を2025年には半分まで引き上げたい意向です。
ただ、船舶・艦艇もエネルギーの主流が石油からガスへ変わりつつある過渡期ですので、今後はそうした需要も増えていくことが予想されています。
船の世界にも環境配慮型を導入する三井造船株式会社
三井造船のご紹介はいかがだったでしょうか?
自動車の世界ではガソリンに代わって電気を使用するものが増えてきましたが、船の世界ではより燃料消費が少なくて済むエコシップを開発しているのが三井造船です。リーマンショック後の不景気や円高などの影響で、2014年には世界の船舶受注が0になると言われた2014年問題も乗り越えてきた三井造船は、やはりこうした新しい技術をしっかり磨いていることが大きな力となっているのではないでしょうか。