長瀬産業株式会社の企業概要と沿革
まず、長瀬産業の企業概要についてご紹介します。これを見れば、長瀬産業の事業内容や企業規模についてざっくりと把握できます。
長瀬産業株式会社の企業概要
社名 | 長瀬産業株式会社 NAGASE & CO., LTD. |
---|---|
東京本社所在地 | 〒103-8355 東京都中央区日本橋小舟町5-1 |
大阪本社所在地 | 〒550-8668 大阪市西区新町1-1-17 |
創業年月日 | 天保3年(1832年)6月18日 |
設立年月日 | 大正6年(1917年)12月9日 |
代表取締役社長 | 朝倉 研二 |
株式公開 | 東京 第一部 証券コード(8012) |
資本金 | 9,699百万円 |
事業内容 | 化学品、合成樹脂、電子材料、化粧品、健康食品等の輸出・輸入及び国内販売
|
長瀬産業は10事業を展開し、化学品・合成樹脂・電子材料・化粧品・健康食品等の輸出・輸入をはじめ、国内販売を行っている専門商社です。また、長瀬産業の創業は天保3年となり、歴史のある老舗企業です。
その長い歴史から培われたビジネスの経験・ノウハウを生かし、1900年代のはじめから積極的に海外との事業を行っています。現在ではアジアやアメリカを筆頭に、世界各地に長瀬産業の海外拠点を設立し、海外事業を意欲的にすすめています。
長瀬産業株式会社の沿革
長瀬産業の主な沿革は下記の通りです。
天保3年6月(1832 | 京都西陣において創業(屋号鱗形屋)。
染料・澱粉・ふのり類を販売。 |
---|---|
大正6年12月(1917) | 株式会社長瀬商店として発足。資本金300万円。 |
昭和18年6月(1943) | 商号を長瀬産業株式会社に変更。 |
昭和45年4月(1970) | スイス・チバ ガイギー社と共同出資により長瀬チバ株式会社(現・ナガセケムテックス株式会社・連結子会社)を設立。 |
昭和45年8月(1970) | 東京・大阪両証券取引所市場第一部銘柄に指定。 |
昭和46年4月(1971) | 米国・ニューヨークにNagase America Corporation(現・連結子会社)を設立。 |
昭和55年4月(1980) | ドイツ・デュッセルドルフにNagase(Europa)GmbH(現・連結子会社)を設立。 |
平成元年7月(1989) | 東京支社を東京本社とし、大阪・東京両本社制を採用。 |
平成2年4月(1990) | 神戸市に研究開発センター(ナガセR&Dセンター)を開設。 |
平成2年12月(1990) | 台湾に合弁会社長華塑膠股份有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
平成9年4月(1997) | フィリピン・マニラにNagase Philippines Corporation(現・連結子会社)を設立。 |
平成9年9月(1997) | 中国・上海に上海長瀬貿易有限公司(現・連結子会社)、韓国・アニャンにNagase Engineering Service Korea Co.,Ltd.(現・連結子会社)を設立。 |
平成10年2月(1998) | インドネシア・ジャカルタにPT.Nagase Impor-Ekspor Indonesia(現・連結子会社)を設立。 |
平成10年3月(1998) | 中国・上海に上海華長貿易有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
平成13年3月(2001) | ソウル支店を廃止し、現地法人Nagase Korea Corporation(現・連結子会社)を設立。 |
平成13年8月(2001) | シンガポールにNagase FineChem Singapore(Pte)Ltd.を設立。 |
平成13年11月(2001) | 中国・上海に長瀬精密塑料(上海)有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
平成14年3月(2002) | 中国・広州に広州長瀬貿易有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
平成14年9月(2002) | 中国・無錫に長瀬精細化工(無錫)有限公司(現、長瀬電子材料(無錫)有限公司・連結子会社)を設立。 |
平成14年9月(2002) | 中国・天津に天津長瀬国際貿易有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
平成15年3月(2003) | 香港に長瀬国際電子有限公司を設立。 |
平成16年9月(2004) | 中国・深圳に長華国際貿易(深圳)有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
平成17年1月(2005) | 中国・蘇州に東拓工業(蘇州)有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
平成17年11月(2005) | 台湾に長瀬電子科技股份有限公司(現・連結子会社)を設立。 |
平成17年12月(2005) | フィリピンにNagase Philippines International Services Corporation(現・連結子会社)を設立。 |
平成18年1月(2006) | ドイツの半導体製造装置メーカーPac Tech-Packaging Technologies GmbH(現・連結子会社)の株式を取得。 |
平成18年11月(2006) | インドにNagase India Private Ltd. (現・連結子会社)を設立。 |
平成20年9月(2008) | ベトナムにNagase Vietnam Co.,Ltd.(現・連結子会社)を設立。 |
平成24年1月(2012) | アメリカの変性エポキシ樹脂メーカーEngineered Materials Systems, Inc.(現・連結子会社)の株式を取得。 |
平成24年2月(2012) | 株式会社林原(本社:岡山市、現・連結子会社)の株式を取得。 |
平成24年7月(2012) | ブラジルにNagase do Brasil Representacao Comercial Ltda.(現・Nagase do Brasil Comércio de Produtos Químicos Ltda.)を設立 |
長瀬産業の経営理念・事業ビジョン
長瀬産業はグループ企業として、事業を5つの分野に分けています。その5つの分野は「機能素材」「加工材料」「電子」「自動車・エネルギー」「生活関連」からなり、それぞれの分野の中で製造・加工の機能や研究開発の機能を長瀬産業は獲得してきました。
それにより、長瀬産業は商品の製造だけでなく、お客様の悩みや将来の動向を予測した潜在的なニーズに応える商品の開発が可能になりました。また、長瀬産業は日本国内と海外を合わせると100社をこえるグループ会社がある大企業でもあります。
長瀬産業はその大きな企業の力を生かし、医薬原料・天然抽出物・機能性ポリマー・電子材料・プラスチック製品などさまざまな事業分野があり、多様化するお客様のニーズに応えています。このように、未来を見すえた「モノづくり」ができることが、長瀬産業の事業の強みと言えます。
長瀬産業の基本理念
長瀬産業は誠実で社会の役立つ事業を実現するために、NAGASEグループとして下記の価値観の共有を行っています。
NAGASE経営理念 社会の構成員たることを自覚し、誠実に王道を歩む活動により、社会が求める製品とサービスを提供し、会社の発展を通じて、社員の福祉の向上と社会への貢献に努める。 NAGASEビジョン 社員の一人ひとりが、日々の活動で「見つけ、育み、拡げる」を体現することにより、「人々が快適に暮らせる安心・安全で温もりある社会」の実現に貢献する。 NAGASEウェイ • 常に顧客志向であれ • 常に独創的な挑戦者であれ • 常にグループ力の活用を考えよ • 常にグローバルに考えローカルに行動せよ • 常にシステマティックに考えスピーディーに行動せよ長瀬産業株式会社 _ 企業情報 _ 基本理念
また、長瀬産業はグループのスローガンとして、「Bringing it all together」をかかげています。
これは「あらゆる可能性を、カタチに」という意味で、ヒト・モノ・情報・技術・想い・世界・時間が持つ限りない可能性をひとつにまとめあげて事業に取り組もうという長瀬産業の考えが込められています。
長瀬産業株式会社の事業案内・サービス
長瀬産業の多岐にわたる事業とサービスについて詳しくご紹介します。
これを見れば、長瀬産業がいかにさまざまな分野で活躍している企業であるかがよくわかります。
機能化学薬品事業部
長瀬産業の機能化学薬品事業部はコーディング・インキ材料事業とウレタン材料事業の2事業で構成されています。
長瀬産業のグループが持つ製造・研究開発の機能をいかし、石油化学製品や付加価値の高い製品・サービスを世界に向けて提供しています。それにより、長瀬産業は各業界を牽引する存在として、市場での地位を築いています。
スペシャリティケミカル事業部
長瀬産業のスペシャリティケミカル事業部はなんと2000社以上をこえる企業と長年に渡って取引を行っているというから驚きです。また、取引先の企業はさまざまな業界におよび、扱う商品も1万品目をこえています。
長瀬産業のスペシャリティケミカル事業部は石油化学製品・樹脂原料・添加剤、紙薬品、加工油剤原料などの製品・サービスを提供しています
カラー&プロセシング事業部
長瀬産業のカラー&プロセシング事業部は「情報(アナログ・デジタル)と人の目をつなぐ」ことを目標としています。それに必要不可欠な色材・ケミカル原料・製品を長瀬産業は幅広く扱っています。
それらの商品とあわせて、イーストマンケミカル社によるコポリエステル樹脂、機能性シート・フィルム、樹脂成型品なども長瀬産業のカラー&プロセシング事業部では取り扱っています。
ポリマーグローバルアカウント事業部
長瀬産業のポリマーグローバルアカウント事業部の強みは、アジアにおけるネットワークと知識・経験をもった国際的な人員が豊富であることです。
それにより、日本だけでなく海外でも需要の高い合成樹脂、関連副資材、機械・設備をOA・電気・電子・家電業界などに対して長瀬産業は提供しています。
電子化学品事業部
電子化学品事業部はエレクトロニクス業界に対して、変性エポキシ樹脂・高純度薬液・薬液供給管理装置・半導体関連装置など、長瀬産業だからこそできる付加価値の高い製品の提供を行っています。
電子資材事業部
長瀬産業の電子資材事業部は国内と海外の幅広いネットワークを利用し、スマートフォンおよびタブレット業界などに対して、ディスプレイの周辺資材などさまざまな部品の販売を行っています。
自動車材料事業部
国際的な展開が高まる自動車業界においても、長瀬産業は強みであるグローバルネットワークをいかした事業を展開しています。
中国・アメリカ・アジアを中心に自動車の原材料・製品の販売を拡大し、安全・安心・快適・環境というさまざまなニーズに応えるための製造機能の強化を長瀬産業はすすめています。
エネルギー事業室
長瀬産業のエネルギー事業室ではリチウムイオンバッテリーや太陽光発電モジュールとそれらを連動させたエネルギー・マネジメント・システムを取り扱っています。
長瀬産業が得意とする構成材料だけでなく、さまざまなインフラ市場における情報を集めることで、時代を先取る市場戦略をすすめています。
ライフ&ヘルスケア事業部
長瀬産業のライフ&ヘルスケア事業部では、食への貢献・美への貢献といった人の生活を健康で豊かにすることを目的としています。
そのために食品業界や医薬・医療業界などに向けて、食品・医療・医薬の素材をはじめとする付加価値の高い商品を提供しています。
ビューティケア製品事業部
長瀬産業のビューティケア製品事業部では、「ローズマリー」を主な成分とした化粧品・健康食品の製造・販売を行っています。長瀬産業は「ローズマリー」に対して、世界有数の研究成果を持っており、それを生かした事業といえます。
長瀬産業株式会社のまとめ
今回は長瀬産業についてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
老舗企業として100年以上という長い歴史を持つ長瀬産業は他の企業には真似できないほど、豊富な経験・ノウハウを持っています。それと合わせて、未来を見据えて、いち早く海外に目を向けた事業を展開している点も長瀬産業の優れた事業ビジョンを物語っています。
このように、化学品やさまざまな素材・資材などを扱い、付加価値の高い商品・サービスを提供する長瀬産業は、今後も世界において存在感をしめしていく企業となるでしょう。