株式会社りそなホールディングスの概要と沿革
まず、りそなホールディングスの基本情報は以下の通りです。
【りそなホールディングスの概要】
社名 | 株式会社りそなホールディングス(Resona Holdings, Inc.) |
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本社所在地 | 東京都江東区木場1丁目5番65号 深川ギャザリア W2棟 |
設立年月日 | 2001年(平成13年)12月12日 |
取締役 兼 代表執行役社長 | 東 和浩 |
株式公開 | 東証一部上場(証券コード:8308) |
資本金 | 504億円 (2015年3月末現在) |
事業内容 | 銀行持株会社として、次の業務を営むことを目的とする。
1.銀行その他銀行法により子会社とすることができる会社の経営管理 2.その他前号の業務に付帯する業務 |
りそなホールディングスは、東京都江東区木場に本社を構えています。
2001年に大和銀行、近畿大阪銀行、奈良銀行の3行の株式移転により、持株会社として「株式会社大和銀ホールディングス」として誕生しました。その後の流れを沿革として載せていきます。
【りそなホールディングスの沿革】
2001年12月 | 株式会社大和銀行、株式会社近畿大阪銀行及び株式会社奈良銀行の3行が、株式移転により持株会社「株式会社大和銀ホールディングス」を設立 |
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2002年3月 | 株式会社あさひ銀行が、株式交換により当社の完全子会社となる |
2002年4月 | 新しいグループ名を「りそなグループ」とする |
2002年10月 | 商号を株式会社りそなホールディングスに変更 |
2003年7月 | 株式会社りそな銀行が、預金保険機構に対して総額1兆9,600億円の普通株式及び議決権付優先株式を発行 |
2003年8月 | 株式会社りそなホールディングスと株式会社りそな銀行との株式交換により預金保険機構が当社普通株式及び議決権付優先株式を取得 |
2010年5月 | 株式会社りそなホールディングス及び株式会社りそな銀行の東京本社を東京都江東区木場に移転 |
2014年7月 | 預金保険機構に対して発行した当社普通株式及び議決権付優先株式(総額1兆9,600億円)を完済 |
株式会社りそなホールディングスの経営理念、事業ビジョン
りそなホールディングスの経営理念は以下の通りです。
【経営理念】
りそなグループは、創造性に富んだ金融サービス企業を目指し、りそなホールディングスHP:経営理念・行動宣言より引用
お客さまの信頼に応えます。
変革に挑戦します。
透明な経営に努めます。
地域社会とともに発展します。
【グループ行動宣言】
お客さまと「りそな」りそなホールディングスHP:経営理念・行動宣言より引用
「りそな」はお客さまとの信頼関係を大切にします。
お客さまからの信頼を全てに優先し、お客さまの喜ぶ顔や幸せのために、誠実で心のこもったサービスを提供します。
お客さまのニーズに応え、質の高いサービスを提供します。
常に感謝の気持ちで接します。
株主と「りそな」
「りそな」は株主との関係を大切にします。
長期的な視点に立った健全な経営を行い、企業価値の向上に努めます。
健全な利益の適正な還元を目指します。
何事も先送りせず、透明な経営に徹し、企業情報を公正かつ積極的に伝えます。
社会と「りそな」
「りそな」は社会とのつながりを大切にします。
「りそな」が存在する意義を多くの人々に認めていただけるよう努力します。
広く社会のルールを遵守します。
良き企業市民として地域社会に貢献します。
従業員と「りそな」
「りそな」は従業員の人間性を大切にします。
「りそな」の一員であることに誇りを持って働ける職場を創ります。
創造性や変革に挑戦する姿勢を重んじます。
従業員一人ひとりの人間性を尊重し、能力や成果を公正に評価します。
この経営理念への経緯を書いていきます。
2002年に、現在のりそなグループに名を変え生まれ変わることになったのだが、次ぐ2003年の決算において、前身から抱えていた不良債権の処理の高止まりから、監査法人の意見が対立し、朝日監査法人が脱退することになります。これらの影響を受けりそな銀行は過小資本となり、資本比率が国内業務行の最下限である4パーセントを割り込むと見込まれ、同日預金保険法に基づく措置を内閣に申請し、これを当時の小泉純一郎内閣総理大臣に認定され、1兆9600億円分の優先株式・普通株式の発行を預金保険機構を相手に行い、これに伴い実質国有化されることになりました。
そして公的資金を注入したことにより、コストカットを迫られ、全社員の給与3割カット、採用の抑制、更にはリストラに努めることになります。事態を回復すべく、個人や中小企業向けに経営資源を集中させた方針が功を奏し一定の収益を確保することに成功します。その後、内部留保を積み増し、段階的に預金保険機構の保有株の償却を図りつつ、公的資金の早期返済に目処をつけます。それに伴い、2015年6月に全額完済をすることになりました。
そして現在、原則時間外労働をしないスマート社員と呼ばれる制度の導入など、想いをつなぐ、未来を形にのスローガンのもと、全社員一丸となってどん底から這い上がった精神と、コストの削減をしつつ新しい事業を進め、利益増加に努めています。
株式会社りそなホールディングスのグループ主要会社
最後に、りそなホールディングスのグループ会社の事業等をまとめていきます。りそなホールディングスが運営しているグループ事業会社は下記の通りです。
■銀行りそなホールディングスHP:グループ主要会社一覧より引用
りそな銀行
預金業務、貸出業務、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、社債受託及び振替債に関する発行・支払代理人業務、金融先物取引等の受託等業務、信託業務、銀行代理業務、附帯業務
埼玉りそな銀行
預金業務、貸出業務、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、社債受託及び振替債に関する発行・支払代理人業務、金融先物取引等の業務、信託契約代理業務、銀行代理業務、附帯業務
近畿大阪銀行
預金業務、貸出業務、商品有価証券売買業務、有価証券投資業務、内国為替業務、外国為替業務、社債受託及び振替債に関する発行・支払代理人業務、信託契約代理業務、銀行代理業務、附帯業務
■信用保証
りそな保証
大和ギャランティ
近畿大阪信用保証
■ファクタリング
りそな決済サービス
当社は、りそなグループの代金回収代行、ファクタリング会社として、資金決済にかかる事業を通じ、お客さまのさまざまなニーズにお応えしています。
・全国の金融機関から自動振替で代金を回収する「りそなネット」
・コンビニ払込により代金を回収する「りそなコンビニ収納代行サービス」
・買掛金の手形レスを実現する「りそなペイメントシステム(一括ファクタリング)」
・売上債権(売掛金・受取手形)の与信管理を側面からお手伝いする「ファクタリング(支払保証)」
・社保、国保の報酬債権の前払いをする「りそな診療・調剤・介護報酬債権前払いサービス」
■クレジットカード・信用保証
りそなカード
当社は、株式会社クレディセゾンとの業務提携により、りそなブランドのクレジットカード『りそなカード《セゾン》』『りそなゴールド《セゾン》』を発行している他、JCB・VISAブランドのカードを取り扱っています。りそなグループのクレジットカード会社として、当社ならではの生活密着型のサービスを提供し、会員の皆さまに十分にご満足いただけるよう取り組んでいます。また、法人カードや加盟店業務においても、さまざまなお客さまのニーズにお応えしています。
■ベンチャーキャピタル
りそなキャピタル
当社は、りそなグループのベンチャーキャピタルとしてグループ各社と連携し、株式公開を展望する中堅・中小企業の成長支援、企業価値向上策のご提案を積極的に推進しています。
【主な事業内容】
・株式、社債等への投資に関する業務
・株式公開に向けてのコンサルティングおよび営業支援業務
・投資事業組合の運営管理業務
■コンサルティング
りそな総合研究所
当社は、経営者の皆さまのパートナーとしてさまざまな経営課題解決のお手伝いをしています。経営・財務・人事制度・マネジメントシステム構築(各種認証取得支援)等の経営コンサルティングのほか、マネジメントスクール(事業後継者育成)・企業内研修・公開セミナー、会員向け経営相談サービスなどを通じて、「強い会社づくりに役立つソリューション」をご提供しています。
■投資運用業
りそなアセットマネジメント
当社は、フィデューシャリー・デューティーの精神に則り、お客さまの投資目的・方針に合わせて提案から運用までをトータルでサポートするファンドラップ向け商品や、確定拠出型年金向け商品、窓口販売向け商品等を提供してまいります。
■事務等受託・有料職業紹介業
りそなビジネスサービス
当社はりそなグループ各銀行からの事務等受託ならびにグループ各社等への有料職業紹介業務等を行っており、正確な事務ならびに優秀なパートナーの紹介を通じお客さまへのサービス向上に貢献してまいります。また、りそなグループでお仕事をされたい方には、様々なご要望にお応えできるお仕事をご案内しております。
■信託銀行
日本トラスティ・サービス信託銀行
年金信託、単独運用指定金銭信託、特定金銭信託、証券投資信託、管理有価証券信託、運用有価証券信託、退職給付信託等に係る有価証券等の管理業務
余資運用、レンディング、外国為替取引、カストディ、口座管理機関業務、資産管理に係る信託業務および銀行業務
オンライン情報提供サービス等日本版マスタートラストに関する業務
■海外現地法人(銀行)
りそなプルダニア銀行
株式会社りそなホールディングスグループは現在、見事に再生を果たしました
現在、国内バンクの位置づけとして5位にあたるりそなホールディングスグループですが、ここに至るまで紆余曲折あった事がわかりました。ですが、悪いことだけでなくここまでの再生を果たし、それのお陰で現在のりそなホールディングスがあるわけですから結果として良かったのかもしれません。復活を果たしたりそなホールディングスは新しいことにもこれから積極的に取り組んでいくでしょう。銀行として社会への貢献、そして地域に密着したサービスにより顧客からの信頼の為にこれからも頑張っていってもらいたいですね。