日本空港ビルデングの概要と沿革

まず、日本空港ビルデングの基本情報は以下の通りです。

【日本空港ビルデングの概要】

社名日本空港ビルデング株式会社(Japan Airport Terminal Co.,Ltd.)
本社所在地東京都大田区羽田空港3-3-2 第1旅客ターミナルビル
設立年月日1953年(昭和28年)7月20日
代表取締役社長執行役員兼COO横田 信秋
株式公開東証一部上場(証券コード:9706)
資本金174億8920万円
事業内容【東京国際空港(羽田)における事業】
国内線旅客ターミナルビル等の建設・管理運営
航空会社および空港構内営業者等に対する事務室、店舗等の賃貸および駐車場の管理運営
物品販売(国内線売店および国際線(ロビー売店等)売店)
案内業務、貸ホール・貸会議室、旅行傷害保険代理業、ホテルあっせん、海外・国内旅行の販売、各種乗車券の販売、各種催事チケットの販売、羽田空港船着場の管理運営等
国際線旅客ターミナルビルにおける業務受託(施設維持管理、免税店運営、旅客サービス等)
【成田国際空港、関西国際空港および中部国際空港における事業】
物品販売(免税売店等)、販売業務受託(免税売店等)、免税品の卸売等
【海外における事業】
成都双流国際空港(中国四川省)での物品販売、卸売および成都市内での飲食業
日本空港ビルデングHP:会社概要より引用


日本空港ビルデング東京都大田区にある羽田空港内に本社を構えています。不思議に思うかもしれませんが、それは当然のことなんです!羽田空港の旅客ターミナルビルの運営をしている会社こそこの日本空港ビルデングなのです。
戦後の1953年民間の資本によって設立された日本空港ビルデングは、直後にターミナルビルの計画を実行に移していきます。アメリカ軍より全面返還された1958年以降、東京オリンピック開催においての国内線到着専用ターミナルビルの竣工や、免税品の販売事業など、羽田空港の発展へ力を注いできました。

では日本空港ビルデングの歴史を沿革として見ていきましょう。

【日本空港ビルデングの沿革】

1953年7月資本金1億5千万円をもって民間資本により設立、直ちにターミナルビル計画に着手
1955年5月ターミナルビル竣工開館し、賃貸業および物品販売業開始
1964年9月東京オリンピック開催に伴う国内線到着専用ターミナルビル工事竣工
1964年10月免税品販売業開始
1970年5月新国際線到着ターミナル工事竣工
1973年2月成田国際空港ターミナルの保守管理業務受託開始
1978年3月成田国際空港に成田営業所開設
1978年5月成田国際空港開港に伴い免税品を含む物品販売業およびホテルあっせん等開始
1990年2月東京証券取引所市場第二部に上場
1991年9月東京証券取引所市場第一部に上場
1993年9月羽田第1旅客ターミナル供用開始
1994年7月関西国際空港に大阪事業所開設
1994年9月関西国際空港開港に伴い免税品販売業務受託開始
1998年3月羽田国際線旅客ターミナル供用開始
2001年2月羽田国際旅客チャーター便就航
2002年5月羽田国際線旅客ターミナル増改築工事竣工
2002年12月羽田空港国内線利用航空旅客数年間6千万人達成
2003年11月羽田⇔ソウル(金浦)国際旅客チャーター便就航
2004年7月本社を千代田区丸の内から羽田空港内に移転
2004年12月羽田第2旅客ターミナル供用開始
2005年2月中部国際空港開港に伴い中部営業所開設
中部国際空港開港に伴い免税品の卸売開始
2007年2月羽田第2旅客ターミナル南ピア供用開始
2007年9月羽田⇔上海(虹橋) 国際旅客チャーター便就航
2007年12月P4簡易立体駐車場供用開始
2008年4月羽田⇔香港 国際旅客チャーター便就航(特定時間帯)
2009年4月新空港法により空港機能施設事業者に指定
2009年10月羽田⇔北京 国際旅客チャーター便就航(特定時間帯)
2010年8月P4本格立体駐車場供用開始
2010年8月羽田第2旅客ターミナルⅢ次計画増築部竣工
2010年10月羽田第2旅客ターミナル本館南側拡張部分供用開始
2010年10月新国際線旅客ターミナル供用開始(PFI事業)
2010年10月暫定国際線旅客ターミナルビル閉館、P5供用終了
2011年1月羽双(成都)商貿有限公司(連結子会社)を設立
2011年11月羽田空港第1旅客ターミナルビルリニューアル工事竣工
2013年4月羽田空港第2旅客ターミナルビル南ピア増築部供用開始
2014年3月国際線旅客ターミナル拡張部供用開始
日本空港ビルデングHP:沿革より引用


現在、羽田空港は、国内線、国際線どちらも利用できる東京国際空港の呼び名も広まってきましたが、羽田空港は単なる呼称なんですよね。そんな羽田空港は2014年時に、世界の空港の中で4番目に旅客数の多い空港にまで発展しました。それも日本空港ビルデングの企業努力の賜物なのは間違いないです。民間企業である日本空港ビルデングはきっと大変な苦労も合ったことかと思います。そんな長い歴史の中で、羽田空港の為に全てを費やしてきた努力には敬意を示したいですね。

日本空港ビルデングの基本理念・経営方針

日本空港ビルデングの基本理念・経営方針は以下の通りです。

【基本理念】

公共性と企業性の調和
私たち日本空港ビルグループは、公共性の高い旅客ターミナルの建設・管理運営を担う純民間企業として、社会的役割を充分認識し、公共性と企業性の調和のとれた経営を目指しています。
日本空港ビルデングHP:基本理念・経営方針より引用

【経営方針】

●旅客ターミナルにおける絶対安全の確立、
●お客さま本位(利便性、快適性、機能性)の旅客ターミナル運営、
●安定的かつ効率的な旅客ターミナル運営、
●企業体質の強化およびグループ企業の総合力向上

私たち日本空港ビルグループは、徹底したセキュリティシステムを整え、万全の体制でお客さまをお迎えし、すべてのお客さまに満足を超えた感動のサービスの提供を目指します。
日本空港ビルデングHP:基本理念・経営方針より引用

日本空港ビルデングの基本理念を見てみると、公共性が高い旅客ターミナルの建設、管理運営を担っている企業ではあるけれども、あくまで純民間の企業の一つなのですという思いが伝わってきます。一企業である以上、これまで大変な苦労もあったと思います。ここまでの成長を遂げたのは、より高い安全性を保つ管理体制や、われわれ利用客目線での品質向上など、計り知れない努力をしてきたからこそです。これからも公共性と企業性のバランスの取れた一企業の日本空港ビルデングにはがんばっていっていただきたいです。

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