ヤマハ株式会社の概要と沿革
まず、ヤマハの基本情報は以下の通りです。
【ヤマハの概要】
社名 | ヤマハ株式会社(YAMAHA CORPORATION) |
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本社所在地 | 静岡県浜松市中区中沢町10番1号 |
設立年月日 | 1897年(明治30年)10月12日 |
代表取締役社長 | 中田 卓也 |
株式公開 | 東証一部上場(証券コード:7951) |
資本金 | 285億34百万円 |
事業内容 | 楽器・AV機器・半導体・自動車関連部品の製造、レクリエーション事業、楽曲配信 など |
ヤマハは静岡県浜松市に本社を置いている日本が誇る総合楽器や自動車関連部品の製造を行なっている会社です。設立はとても古く、1897年に前身である日本楽器製造株式会社として誕生し、その中のブランドとしてヤマハを展開し、1987年に現在の社名のヤマハに変更しています。100年以上の歴史を持つ日本有数の大手企業であるヤマハの歴史は語り始めたらキリがないのですが、わかりやすくまとめてお話していきたいと思います。
それではヤマハの歴史を沿革で見ていきましょう。
【ヤマハの沿革】
1887年 | 山葉寅楠が浜松尋常小学校(現元城小学校)でオルガンを修理、同年11月にオルガン製作に成功 |
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1889年 | 当社の前身である合資会社山葉風琴製造所を設立 |
1897年 | 日本楽器製造株式会社を資本金10万円にて設立 |
1900年 | ピアノの製造を開始 |
1949年 | 東京証券取引所に株式を上場 |
1954年 | オルガンの教室を開講(ヤマハ音楽教室の前身)
オーディオの製造を開始(HiFiプレーヤー) オートバイの製造を開始 |
1955年 | オートバイ部門をヤマハ発動機株式会社として分離 |
1958年 | スポーツ用品の製造を開始(FRP製アーチェリー)
メキシコに最初の海外法人 ヤマハ・デ・メヒコを設立 |
1959年 | 電子オルガン(エレクトーンR)の製造を開始 |
1960年 | アメリカに販売子会社 ヤマハ・インターナショナル・コーポレーション(現ヤマハ・コーポレーション・オブ・アメリカ)を設立 |
1962年 | レクリェーション事業を開始 |
1964年 | リビング用品の製造を開始(FRP製バスタブ) |
1965年 | 管楽器の製造を開始 |
1966年 | 財団法人ヤマハ音楽振興会を発足(2011年、一般財団法人に移行)
西ドイツ(当時)に販売子会社 ヤマハ・ヨーロッパを設立 |
1968年 | 日本初の株式時価発行を実施 |
1971年 | 半導体の生産を開始 |
1980年 | ヤマハピアノテクニカルアカデミーを設立 |
1987年 | 創業100周年を機に、社名を日本楽器製造株式会社からヤマハ株式会社に変更
ヤマハ英語教室を開始 |
1989年 | 中国に電子楽器製造・販売子会社 天津ヤマハ電子楽器を設立 |
2002年 | 中国に投資管理会社 ヤマハ楽器音響(中国)を設立
ドイツに欧州統括会社 ヤマハ・ミュージック・ホールディングス・ヨーロッパ(現ヤマハ・ミュージック・ヨーロッパ)を設立 |
2007年 | 音楽ソフト事業統括会社 株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングスを設立 |
2008年 | オーストリアのピアノメーカー ベーゼンドルファー社を買収 |
2010年 | 「音・音楽」のヤマハの情報発信・コミュニケーション拠点として、ヤマハ銀座ビルをリニューアルオープン
リビング事業子会社 ヤマハリビングテック株式会社の株式を譲渡 ピアノ国内生産拠点を掛川工場へ統合 |
2012年 | 管楽器国内生産拠点を豊岡工場へ統合
創業125周年 |
2013年 | 国内の楽器・音響機器卸販売および教室事業を行う(株)ヤマハミュージックジャパンを設立 |
2014年 | 米国の楽器・音響機器メーカー Line 6社を買収
米国の通信・音響機器メーカー Revolabs社を買収 国内における楽器・音響機器の生産事業を製造子会社に承継 |
2015年 | 国内音楽教室の運営業務をヤマハ音楽振興会に一元化
ヤマハ鹿児島セミコンダクタ(株)をフェニテックコンダクター(株)に譲渡 |
現在に至るまで、ヤマハは楽器の製造だけでなく音楽を通じた事業を数多く行なってきています。その中でもやはりピアノの生産においては世界一を誇っており、世界でのシェアは1位です。それ以外の楽器においても質の良さを評価され、海外でもヤマハの知名度は非常に高いです。それ以外でもヤマハの音楽業界に残した功績は多く、電子的な音源製作においての規格制定企業になるなど、楽器、音楽業界のベースを作っているのがヤマハと言っても過言ではありません。日本企業の顔とも言える存在のヤマハは、日経平均株価の構成における銘柄にも指定されており名実共に日本が誇る大企業の一つとなっています。
ヤマハ株式会社の経営ビジョン
次に、ヤマハの経営ビジョンをまとめていきます。
ヤマハフィロソフィーヤマハHP:ヤマハフィロソフィーより引用
「ヤマハフィロソフィー」は、ヤマハグループの理念体系を表し、「コーポレートスローガン」、「企業理念」、「顧客体験」、並びに「品質指針」、「行動指針」の5つにより構成されています。「コーポレートスローガン」、「企業理念」、「顧客体験」の3つは、ヤマハグループの存在意義を表す同一かつ普遍的な内容であり、「ヤマハフィロソフィー」の『基軸』を示しています。「品質指針」と「行動指針」は、企業理念を具現化するために、ヤマハグループで働く全ての従業員が、日々の業務の中で拠り所とすべきもので、「ヤマハフィロソフィー」の『両輪』を示しています。私たちは、常にこの「ヤマハフィロソフィー」を心の拠り所にしながら、お客様の視点に立ち、長い歴史と伝統の中で培われた信頼の品質、革新の技術と豊かな感性で、期待を超える製品とサービスを生み出し続け、未来に向かって新たな感動と豊かな文化を創りつづけます。
【企業理念】
ヤマハグループは何のために存在するのか、何に向かって仕事や経営を行うのかを示しています。ヤマハHP:ヤマハフィロソフィーより引用
私たちは、音・音楽を原点に培った技術と感性で、新たな感動と豊かな文化を世界の人々とともに創りつづけます
【品質指針(ヤマハクオリティー)】
企業理念を具現化するために、製品・サービスに込めたこだわりや、モノづくりに対する基本的な考え方を指針として示しています。ヤマハHP:ヤマハフィロソフィーより引用
卓越 本質 確信
【顧客体験】
企業理念をお客様の視点から具体的に示したもので、お客様がヤマハグループの製品・サービスを手にし、使用された時に、心と五感で感じていただくことができる体験を分類し明示したものです。ヤマハHP:ヤマハフィロソフィーより引用
愉しさ:夢中になれる
美しさ:心惹かれる
確 信:地震を持てる
発 見:可能性に気づく
【行動指針(ヤマハウェイ)】
志を抱くヤマハHP:ヤマハフィロソフィーより引用
お客様の満足と社会・文化への貢献を目指して、熱い想いを抱き、仕事に取り組みます。
誠実に取り組む
常に誇りと謙虚な姿勢を保ちながら、本物を志向し、高品質なものづくりとサービスの提供に取り組みます。
自らが動く
自らが積極的に現場に赴き、見て、考え、議論し、行動することにより、個の力、チームとしての力を遺憾なく発揮します。
枠を超える
一人ひとりがチャレンジ精神を持ち、自らに枠を設けず、勇気をもって新たなことに挑戦し続けます。
やり切る
一度決めたこと、定めた目標は、不屈の精神と創意工夫を持って、最後まで粘り強くやり遂げます。
世界に誇れる企業としてヤマハの企業理念がとても壮大なものとなっています。音、音楽から培った技術と感性を元に、新たな感動と豊かな文化の創造を世界の人々とともに造り続けていく事がヤマハの存在意義であると示されています。ヤマハグループは文化や感動を与えるために存在しているという一文はとても素晴らしいですね。日本企業の特徴である質の高い製品をとことん作り続けるという力強さも現れていますね。これからもヤマハには強い志を持って成長を続けていってもらいたいです。
ヤマハ株式会社のグループ会社
ヤマハのグループ会社をまとめていきます。世界のヤマハのブランドを構成しているグループ会社はこんなにたくさんあります!それぞれがそれぞれの特色とその部門のプロとして活躍しています。
北見木材株式会社ヤマハHP:グループ会社(日本)より引用
原木・製材販売、楽器部材の生産・加工並びに建材販売
桜庭木材株式会社
ピアノ用木材の製材、部品加工、他木工品の製造販売
株式会社ヤマハミュージックジャパン
楽器などの輸入・販売・リース・レンタル、AV機器の販売、音楽・英語教室運営
株式会社ヤマハミュージックリテイリング
楽器・楽譜・アビテックスRの販売、音楽・英語教室の運営
ヤマハサウンドシステム株式会社
業務用音響設備のプランニング・システム設計・施工・調整・保守等、並びに業務用音響機器の開発・製造
株式会社ヤマハミュージックエンタテインメントホールディングス
音楽ソフト事業グループ会社の事業統括
株式会社ヤマハミュージックコミュニケーションズ
音声・映像ソフトの企画・制作・製造・販売
株式会社ヤマハミュージックアーティスト
音楽プロダクション業務、レーベル業務
株式会社ヤマハミュージックパブリッシング
音源出版(著作権、原盤)管理
株式会社エピキュラス
コンサート・イベント等の企画・制作・運営、音楽制作、音響制作
株式会社ヤマハミュージックメディア
音楽出版物の製作・販売、マルチメディアソフトの製作・販売、海外ソフトの輸入販売
ヤマハピアノサービス株式会社
中古ピアノ買取・クリーニング・販売、ピアノ消音ユニット後付販売、ピアノ調律、リードオルガン修理・販売
株式会社ヤマハピアノ製造
ピアノ製造
株式会社ヤマハリゾート
宿泊・レクリエーション・音楽施設、ゴルフ場の運営
株式会社ヤマハミュージカルプロダクツ
管楽器・弦楽器・打楽器製造・電子楽器・音響機器製造
ヤマハハイテックデザイン株式会社
LSIの機能設計、論理設計、支援ソフトの開発等
株式会社ヤマハビジネスサポート
シェアードサービス(人事・福利厚生・経理・総務・物流・情報システム)、総合人材サービス(採用・研修・派遣)、広告・宣伝、保険代理店
株式会社ヤマハアイワークス
データ入力・集計・加工、 データ維持管理、ワープロ、帳票設計
ヤマハファインテック株式会社
自動車用内装部品、メカトロ機器および金型、パーツ等の設計・製造・販売
株式会社ヤマハトラベルサービス
旅行代理店業
株式会社松木屋
楽器・楽譜・アビテックスRの販売、音楽・英語教室の運営
株式会社JEUGIA
楽器・楽譜・アビテックスRの販売、音楽・英語教室・カルチャー教室の運営
まさにメイドインジャパン!世界に誇れる技術を持っているのがヤマハ株式会社!
現在では世界で奏でられているピアノの三分の一が今ではヤマハのものと言われる程のシェア率を誇っています。それ以外の楽器においても非常に質が高い事から世界中の音楽家、演奏家達から愛用されています。ここまでのブランドに至るまでには相当な努力があったと思います。これからもヤマハには日本の企業として、質が高くそしてかっこいいモノを世界へと提供していってもらいたいですね!