株式会社クレハの概要と沿革

まず、クレハの基本情報は以下の通りです。

【クレハの概要】

社名株式会社クレハ
本社所在地東京都中央区日本橋浜町3-3-2
設立年月日1944年(昭和19年)6月21日
代表取締役社長小林 豊
株式公開東証一部上場(証券コード:4023)
資本金124億6,000万円
事業内容機能・化学・樹脂製品の製造・販売
クレハHP:会社概要より引用


クレハは、東京都中央区に本社を構えている生活における機能製品や、化学、樹脂製品の製造から販売までを行なっている会社です。コーポレートスローガンには、「どこにも無ければ、創ればいい。ナケレバ、ツクレバ。」と掲げられており、幅広い製品を扱っていることでも知られています。クレハの歴史は1944年に呉羽化学工業株式会社として呉羽紡績より分離・独立した事に始まります。そして1960年にクレラップの販売を始めたことで、ここまでの大企業へと成長する転機を迎えます。

それではクレハの歴史を沿革で見ていきましょう。

【クレハの沿革】

1944年呉羽紡績より分離・独立
1953年塩化ビニリデン樹脂の生産開始
1960年〈クレラップ〉販売開始
1969年世界初の原油分解技術の開発に成功
1969年炭素繊維<クレカ>販売開始
1977年抗悪性腫瘍剤〈クレスチン〉販売開始
1987年エンジニアリング・プラスチック〈フォートロンKPS〉販売開始
1989年〈NEWクレラップ〉販売開始
1991年慢性腎不全用剤〈クレメジン〉を発売
1993年農業用殺菌剤〈メトコナゾール〉〈イプコナゾール〉、
リチウムイオン二次電池用負極材〈カーボトロンP〉、電極用バインダー〈KFポリマー〉販売開始
2000年〈クレメジン〉細粒剤販売開始
2005年呉羽化学工業株式会社から、株式会社クレハに社名変更
2012年PGA米国プラント商業運転開始
クレハHP:会社概要より引用


クレハは現在、全国規模での事業展開を行なっています。その中で2011年に起きた東日本大震災によりいわき事業所が甚大な被害を受け、目玉商品であるクレラップの製造、供給が滞ってしまうこともありましたが、これに伴い被災地の再生を目的とした売上の一部の寄付や復興支援活動も行うなど、クレハは社会への貢献にも力を入れている素晴らしい企業だと思います。

株式会社クレハの企業理念

次に、クレハの企業理念をまとめていきます。

【企業理念】

私たち(クレハ)は

・人と自然を大切にします。
・常に変革を行い成長し続けます。
・価値ある商品を創出して、社会の発展に貢献します。
クレハHP:会社概要より引用

【クレハグループ倫理憲章】

私達は、次の8原則に基づき、国内外の法律、社会的規範及びその精神を遵守するとともに社会的良識をもって行動します。
経営トップはこの「倫理憲章」の精神の実現が自らの役割であると認識し、その周知徹底を行うとともに、これに反する事態が発生したときは、自ら問題解決、原因究明、再発防止に努め、社会への適時、適切な情報公開を行い、自らも含めて厳正な処置を行います。また、社員一人一人は日常の生活においても自主的、積極的にこれらの精神を実現します。

1.私達は、社会のニーズに応える社会的に有用で安全な製品、サービスを開発・提供します。
2.私達は、地球環境の保護、人の安全と健康の確保に自主的かつ積極的に取り組みます。
3.私達は、広く社会との対話を大切にし、正確で有用な企業情報を適時、適切に提供します。
4.私達は、地域社会を尊重し、その発展に積極的に貢献します。
5.私達は、競争法規を遵守し、公正で自由な競争を行います。
6.私達は、政治、行政と透明で健全な関係を保ちます。
7.私達は、社会的良識を備えた善良な企業市民(コーポレートシチズン)として行動します。
8.私達は、一人一人が互いの人格、個性を尊重し、ゆとりと豊かさを実現できる企業をつくります
クレハHP:会社概要より引用

クレハは化学製品分野での事業も行なっていることから地球環境への配慮を特に考えています。新しいモノを作り続ける創造力を常に持ち、変化を続けていくことも必要と述べています。そして社内規範もしっかりと整備されており、働く人にとっての環境作りもしっかりしていることがわかります。日本を代表する企業としての誇りや自信を感じる素晴らしい理念ですね。

株式会社クレハの事業内容

最後にクレハの事業内容は以下の通りです。金属の代替材料として注目されている機能製品をはじめ、化学製品、樹脂製品など幅広い分野での事業を展開している事がおわかりいただけると思います。

【機能製品事業】

先端産業を支える高機能材
金属の代替材料として活躍するエンジニアリング・プラスチックスのポリフェニレンサルファイド(PPS)やリチウムイオン電池のバインダーとして使われるポリフッ化ビニリデン(PVDF)は、パソコンや携帯端末、自動車の部品用素材など、年々小型・軽量化が進む身近なモノの中で重要な役割を演じています。ポリグリコール酸(PGA)は、シェールガス・オイルの掘削用材料などに使われ、エネルギー資源分野での活用が見込まれます。
また、水やガスの浄化用活性炭、リチウムイオン電池用負極材や工業用断熱材として使われる「炭素製品」など、これらは産業界のニーズに応えたスペシャリティ製品として、現代生活に欠かせない先端産業分野に貢献しています。

【化学製品事業】

人と大地と産業を育む
医薬品分野における基本理念は「CURE(治療)からCARE(生活の質を考えた療法)へ」。
クレハは、副作用の少ない薬剤の開発など、人々の健やかな生活を力強くバックアップする新時代の医薬品を創り出しています。
農薬分野では、作る人、食する人、そして大地、3つの共生を目指し、環境を守りながら、農業の生産性を高める農薬の研究開発に注力しています。
工業薬品分野は、幅広い産業の糧となる基礎材料をお客様に供給するとともにクレハの各種製品の基盤としてクレハを支えています。
クレハの製品のルーツは塩素などの基礎的な材料にあります。これらを生かすことで新たな付加価値を持つ製品の創造を可能にしてきました。
ここにクレハの独創性があります。

【樹脂製品事業】

あなたの毎日をもっと快適に
ハムやソーセージのパッケージ、ケチャップやマヨネーズのソフトボトルなど、クレハはさまざまな食品の包装技術を極めてきました。
また誰でも簡単にカットできるクレハカットを採用した家庭用ラップ<NEWクレラップ>や、キッチンまわり楽しく便利にする<キチントさん>シリーズなど、日常の暮らしをサポートする製品も豊富です。
レジャー関連では、世界初のフロロカーボン製ラインとして、釣糸<シーガー>を世に送り出しました。
クレハは、日々の暮らしを大切にするたくさんの人々を見つめながら、一歩先を行く製品の開発に取り組んでいます。

【建設関連・その他事業】

建設関連事業
建設関連事業では、クレハ錦建設株式会社が建築・土木・住宅およびプラント関連などの幅広い分野において、安全で安心していただける快適な生活環境を提供しています。また、株式会社クレハエンジニアリングは地域有数のエンジニアを擁しており、大規模プラント建設工事から補修工事・メンテナンスまでに対応できるバリエーション豊富な体制でお客様にお応えします。

その他事業
産業廃棄物処理や環境測定・理化学分析を実施する環境事業、製品の運搬や保管等の運輸・倉庫事業、化学品を世の中にお届けする商社事業等、様々な分野で事業を展開しています。

環境事業
環境事業では、株式会社クレハ環境が産業廃棄物の適正処理という仕事を通して地球環境保全へ貢献いたします。また、株式会社クレハ分析センターは分析評価技術力により、環境の保全と医薬分野での研究支援に努めています。

運輸・倉庫事業
運輸・倉庫事業ではクレハ運輸株式会社が最善の安全性、最善の確実性、最善の効率性をもって物流の業務を提供していきます。

商社事業
商社事業では、株式会社クレハトレーディングが“化学の専門商社”として、幅広い化学分野からのニーズに応え、その発展に寄与します。

不動産・サービス・保険
各種サービス事業では、皆様のお役に立てることを第一の目標に、お客様に価値ある商品やサービスを提供しています。
クレハHP:事業・製品より引用

株式会社クレハはどこにもないモノを作れる創造力と技術力を持っています!

「どこにも無ければ、創ればいい。ナケレバ、ツクレバ。」をスローガンに掲げるクレハは、これまでに多くの製品を世に出してきました。そのどれもがわたし達の驚くような製品であり、わたし達の生活を豊かにしてくれる製品ばかりでした。これは相当な努力と失敗の積み重ねにより誕生した製品達であり、他にはないモノを作ろうという企業としてとても素晴らしい実績になっています。名実共に大企業として現在も活躍を続けるクレハにはこれからもわたし達の生活が豊かになるような製品を作り続けていって欲しいですね!ますますのクレハの発展に期待しましょう!