Vol.1 NTT時代に得た今にも生きている学び
朝日印刷株式会社 代表取締役社長 濱 尚 (2019年7月取材)
【ナレーター】
スマートフォンや、AI、IoTなど、新たな技術の台頭によって、変化のスピードが年々加速する現代社会。その変化に対応すべく、時にはあえてリスクを選択することも、業界の最前線に立ち続けるために必要になる。
そんな中、明治5年に富山県で創業し、140年以上経った今もトップメーカーとして業界を牽引する企業がある。朝日印刷株式会社だ。
医薬品・化粧品分野の包装資材事業を中心に全国に拠点を構え、印刷業ならではの「Face to Face」の営業を可能にし、同業他社との差別化を実現。また、製品群ごとに分けられた工場での生産や、最新鋭の機器での検査・検品などで、様々な顧客のニーズに対応できる体制を整え、トップメーカーとしての地位を確立している。
会社の命運をかけた決断から半世紀。当時の信念を引き継いだ経営者の新たな挑戦に迫る。
―NTT時代に得た今でも生きている学び―
【ナレーター】
工務店を営む両親のもとで育ち、父親からは「この業界は厳しいから家業は継がなくていい」と言われていたものの、もし継ぐことになった時にすぐに役立つ知識を身につけようと、大学では経営学部を選択。
将来は地元の石川県で仕事をしたいと考えていた濱は、全国に支店があることと、民間企業として誰もが知っている企業であることを理由にNTTに就職した。当時の上司とのやり取りの中で得た、今にも生きている学びとは。
【濱】
メールですね。メールのやりとりで社内の違う部署の上司に宛てたメールだったのですが、それが自分の思っていた内容とは別の捉え方、かなり失礼な受け止め方をされてしまったのです。自分は全くそういうつもりはありませんでしたが、それに対して「お前、それはおかしいんじゃないか」と言われました。自分は先入観を持ったまま書いているので、「そんなことはない」と思って送ったものの、受け止め方としてそういう受け止め方もあると。
やはりメールや手紙など、直接「Face to Face」で話をしていない状態で人に物事を伝える際には、非常に気を付けないといけないというのは、今もそうですが、その時以降心に留めております。「やはりそうか」と思わされましたので、今でもメールを送る時はきちんと「これで大丈夫だ」と、中身を確認した上で送信ボタンを押すようにはしています。
社長プロフィール

氏名 | 濱 尚 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1972/6/23 |
略歴 | 平成7年4月 日本電信電話㈱ 入社 平成14年4月 朝日印刷㈱ 入社 平成24年4月 朝日印刷㈱ 代表取締役社長 就任 |
座右の銘 | 失敗することを恐れるより、何もしないことを恐れろ |
愛読書 | 東野圭吾さんの小説 |