ミス・パリ・グループ 株式会社ミス・パリ ~エステティック業界を変えた「ミス・パリ」創業者の軌跡と次の一手~

ミス・パリ・グループ 株式会社ミス・パリ 代表 下村 朱美 (2019年10月取材)

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【ナレーター】

その後、店舗数は順調に増え、『エステティック ミス・パリ』や『ダンディハウス』など、2019年11月時点で国内外に約120店舗を展開するミス・パリ・グループ。

その中でも、2015年に1号店をオープンした『WASPA』の立ち上げは、創業以来、最も困難な挑戦だったと下村は語る。

【下村】

あるホテルが新しく建て替えられた時に、その社長が「世界中のスパを回り、世界一と思えるスパを自分のホテルに採用した」というお話をされました。それはフランスのスパでした。

日本人というのは本当に真面目ですから、一生懸命に教育体制をつくり、今は世界でもトップレベルの教育がなされています。サロンの技術にしてもマナーにしても素晴らしいものを持っているんですね。

それにもかかわらず、外国のスパを採用されたことは非常に悔しかったですね。それから、メイドインジャパンのスパを創りたいと思い始めました。

日本のおもてなし、日本人の長寿、心の安定、それらが全て入ったスパをやっと創り上げたのが2015年くらいです。本当に大変でしたね。

そのことをハワイや香港などで講演でお話すると、『WASPA』を利用したいとわざわざ日本に来られる方達もいらっしゃいますので、これからも大切に育てていきたいと思います。

可能であれば『WASPA』を日本中のホテルのサロンなどで採り上げて、多くのお客様たちが日本人の「おもてなし」や「気配り」、「本当に教育されたマッサージ」、「清潔さ」などを『WASPA』を通じて感じていただければと思います。それが一番時間をかけたことですね。

【ナレーター】

素晴らしい日本のホスピタリティを世界に広めるべく、挑戦を結実させた下村。そして現在、さらに大きな挑戦をしている最中(さなか)だという。

【下村】

専門職大学を創る予定です。

これからは高齢化の影響も含めて時間がある方たちや、お金がある方たちが、より美しく健康に若々しく、そして豊かに生きたいと思うようになりますから、そういった人たちに十分応えられるだけの知識と技術を持ったプロフェッショナルな人材を世の中に送り出したいと考えています。

心も体も預かるわけですから、例えば介護の勉強までも身につけてもらい、仮に90歳の方がいらしてもサービスをお受けできるような人材を育てようと思っています。

私たちの業界が繁栄・発展するためにも、例えば技術もそのままにするのではなく、それを行うことによってどのような効果が出てくるのか検証をしたり、技術や商品の開発をしたり、エステティックの全てを理解した上で、それら全てができる人を育成したいのです。

そうすることで、まずは日本中が健康で美しい人達であふれ、豊かに幸せになれるのではないでしょうか。そのお手伝いができるようなビューティー&ウェルネスの学士を取得できる大学を創りたいと思っています。

【ナレーター】

女性の働く環境が整備されつつある日本社会について、下村は自身の経験を交え、次のように語る。

【下村】

日本はまだ男社会です。私も様々な省庁の会議などに出席することがありますが、女性はほぼ私一人ですね。

日本は先進国からすると遅れていますが、やっと女性たちを表舞台に出そうという風潮になってきています。海外では、女性が仕事をしているだけで非難されるような国もまだまだ多くありますから、とても恵まれていると思いますよ。

男性は男性で素晴らしいのですが、男性は闘争心のある生き物ですからやはり「戦う本能」があります。女性は「守って育てる」という本能があるのです。だから両方必要だと思います。

女性は「守り育てる」ことに長けているため、管理職には向いていると思いますね。

【ナレーター】

求める人材像について、「人間好きな人」を挙げた下村。その真意とは。

【下村】

この仕事は年数をかけて一人前になっていく仕事ですが、一度身につけたものは一生自分から離れていきません。

誰でも出来る仕事ではなく、技術を身につけた上でお客様を若々しく美しく、健康にするようなスペシャルな仕事です。そのような仕事に興味があり、世話好きな人が向いていると思います。

人生は1回限りです。今の日本は食べていこうと思えば食べていける社会なのですから、為さりたいことを為さること、したくないことはしないこと。私はそのようにしてきました。

【ナレーター】

美と健康を通じて、日本のエステティックの技術とおもてなしの心を世界へ発信し続けるべく、下村の挑戦は続く。

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社長プロフィール

President's profile
氏名 下村 朱美
役職 代表
生年月日 1957年3月20日
略歴 82年「やせる専門店 シェイプアップハウス(現ミス・パリ)」オープン。
86年 男性専用の「ダンディハウス」をオープン。
90年「ミスパリエステティックスクール」オープン。
05年「世界優秀女性起業家賞」受賞。
14年 一般社団法人東京ニュービジネス協議会 経済団体初の女性会長就任。
出身地 鹿児島県
座右の銘 美しく生きる
愛読書 社長業 牟田学著
著書 ダンディハウス&ミスパリの秘密、究極のダイエットトリプルバーン痩身法

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