※本ページ内の情報は2024年2月時点のものです。

働き方改革の推進やAIの登場によって、あらゆる場面で社会の情勢が大きく変化している。その中でもAIによってもたらされる利便性の向上やスピード感はすさまじい。人材支援事業においてもこの変化は避けて通れないものだ。

このような時代の変化に一足早く対応し、創業時からあらゆる改革を進めてきた株式会社MS-Japan。業界トップを走り続けるためのヒントや、未来を背負う20代の読者へ向けたアドバイスを代表取締役会長兼社長CEOの有本隆浩氏にうかがった。

先駆的な会計事務所支援事業

ーーリクルートから独立して、人材支援事業を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

有本隆浩:
弊社が最初に始めた事業の話になります。会計事務所の人材支援・採用については課題があり、この領域にはものすごいニーズがあることを知りました。

事業を始めた1990年はインターネットが普及していない時代です。会計業界が必要としている人材は本当に限られているのに、当時は専門職に限られないような全国版の求人雑誌や、新聞に求人広告を出していました。

会計業界は、専門的な人材を募集しているにもかかわらずマス向けの広告で募集、採用した結果、マッチングに課題がある状況でした。そこで、大手の会計専門学校とタイアップして、採用支援に取り組みました。

弊社の会計事務所への人材支援事業はここからスタートします。その後は、情報誌への求人掲載や大きな就職イベントの開催などに力を注ぎました。いち早く人材紹介事業の許認可を取得し、管理部門特化型エージェントとして業界をリードしており、弊社はその先駆的な会社だったのではないかと考えています。

また、2017年にリリースした、士業と企業の管理部門のためのメディア「Manegy」では、3年で月間PV数が260万以上、ユニークユーザー数も85万以上となるまでに成長し、特化型メディアとしては国内で最大級となっています。

さらに、2020年にはダイレクトリクルーティング事業もスタートさせ、サービス開始から1年以内に管理部門・士業の求人数も国内で圧倒的な掲載数を誇ります。2022年には国内随一の士業特化型である社外取締役・監査役スカウトサービスもリリースし、民間では国内で例を見ないほどの弁護士・会計士登録者数を実現させています。

今後も確立されたマーケティング力と、Manegyを始めとしたユーザー情報を駆使し、国内随一の管理部門・士業領域におけるデータマネジメントプラットフォーム(DMP)を武器に、新たな事業へも積極的にビジネスを展開していきます。

AIテクノロジー時代に適応する

ーー社長は昔から時代の変化に乗る力をお持ちだったのでしょうか?

有本隆浩:
私は事業を変革していくことに対して、あまりこだわりがありません。事業は時代の変化に応じて、社会のニーズに合わせて変化していくものだと思っています。弊社もその流れに乗っていき、5年ごとにコア事業をどんどん変革させてきました。

企業は時代の変化に合わせてテクノロジーをどう取り入れるかが重要です。AIという言葉にごまかされていますが、時代の変化はつい最近始まったことではなく、もっと昔からあることです。世の中は現在のようなインターネットが主流の時代に変化し、テクノロジーも日々進化しています。大事なことは、世の中の変化に企業が柔軟に適応していくことです。

今、どんな大企業でもここで出遅れてしまうと、おそらく時代の変化に置いていかれてしまうでしょう。日々、テクノロジーを導入して、新しいことに取り組もうとしている弊社は、業界で最先端を走っていると自負しています。

採用基準は「感性の豊かさと誠実さ」

ーー人材を採用するにあたって、貴社ではどのようなところを見ていますか?

有本隆浩:
弊社では、元気で明るく前向き、という人間性の部分を最も重要視し、採用を決めています。また、洞察力や対人感受性といった感性の能力も見ています。この部分は今後も変わりません。

ただ、最近は必要とされる能力に変化が出てきています。本来ならば、自分でお客様に営業をして数字をあげることが必要とされます。ところが、弊社のようにすでに業務の仕組みができあがっている企業では、一連の実務を正確に素早くかつ計画的にこなせることがより重要です。この能力を持っている人はこの上ない結果を出しています。

そして、いつの時代でも変わらず必要とされている能力があります。それは、お客様に誠実に、仕事に対して感性豊かに取り組む事ができる、という基本的な能力です。その基本的な能力がないと仕事はできません。
したがって、この能力を備えているかという点も採用時に重視しています。

夢は100%必ず実現する!夢を持って、大志を抱け!

ーー最後に今の20代の読者にアドバイスをお願いします。

有本隆浩:
20代の読者の方には、夢を持って、大志を抱いてほしいですね。私が大切にしている言葉があります。「夢は100%必ず実現する」という言葉です。実現しない夢は何一つないと信じ、今日までやってきました。

私は、人間は意志によって全てが決定すると考えています。どのような想いを持って精一杯生き、大きな結果を残すか。せっかく生まれたのですから、自分なりのビジョンや想いを持って人生を楽しく満喫して、夢を実現してほしいですね。

編集後記

非効率な求人広告への気付きから始まり、インターネット時代やテクノロジーの進化といった時代の変化への柔軟な対応力。それが創業当時からの黒字経営を可能にし、MS-Japanが業界トップを走り続ける理由に違いない。

20代の読者の未来を危惧しながらも、「夢は100%必ず実現する」「夢を持って大志を抱け」と応援する有本隆浩社長。

変化し続けていくこの時代にどう対応していくのか。MS-Japanの今後の取り組みから目が離せない。

有本隆浩(ありもと・たかひろ)/1961年大阪府生まれ。実家が商売を営む環境で、将来の実業家を夢見る。大学卒業後、将来の独立を志し、株式会社リクルート(現:株式会社リクルートホールディングス)に入社。多数の経営トップと出会い経営を学ぶ。1990年に企業と人のより良い出会いを創造するために株式会社日本MSセンター(現:株式会社MS-Japan)を設立し代表取締役に就任。士業・管理部門特化型エージェントとして業界No.1の実績を誇る。