※本ページ内の情報は2024年2月時点のものです。

株式会社エッジコネクションは、「あなたの事業課題、丸投げしてください。」というコンセプトで、事業責任者の抱える「営業・人事・財務」の課題を総合的に解決する事業課題総合サポート企業だ。経営に悩む企業の心強い味方ともいえる。

同社をけん引する代表取締役社長の大村康雄氏は、学生ベンチャーを起業した後、金融機関の勤務を経て、二度目の起業で同社を創業した。

今回は起業の背景と事業内容、そして求める人物像について、大村康雄社長に聞いた。

一度は諦めた夢が再燃した起業家魂

ーー貴社を起業するまでの経緯を教えてください。

大村康雄:
大学時代に学生ベンチャーを立ち上げました。私が慶應義塾大学に在学していた頃、世の中はITバブルで、ライブドアやサイバーエージェントが注目されていました。

起業に際しての資本金規制が撤廃され、資金がなくても会社を作れるようになったこともあり、一緒に遊んでいたメンバーと学生のノリで有限会社ネクストサービスサプライヤーを創業しました。

しかし、うまくいかなかったので会社をたたんで、卒業後はシティバンクに就職しました。

サラリーマンとなりましたが、学生時代に経験した起業の方が楽しく、やりがいがあったと感じていました。そこで、シティバンクの同期で仲の良いメンバーと一緒に、もう一度起業しようと考え、2007年に弊社を創業しました。

ーー大手企業の社員ではなく、起業を選ばれた理由をお聞かせください。

大村康雄:
学生時代のベンチャー起業の楽しかった経験を、社会人になってからもう一度味わいたいと考えたこと、そして親の影響も大きい気がします。

本好きの母は図書館司書で、子ども時代から「好きなことを仕事にしなさい」と言っていました。父は寺の僧侶で、法事がない限り家でゆっくり過ごす自由業です。つまり、自分の生まれ育った環境が、サラリーマンよりもベンチャー企業と似ていたことが、起業につながったのだと思います。

特に大きな夢があったわけでもなく、若さからくる「なんとかなるだろう」という甘い考えから24歳で起業しましたが、今冷静に考えてみると、リスクの高いことだったと思います。

「電話」という強みを活かして、ビジネスを切り拓く

ーー銀行員時代、16ヶ月連続売上目標を達成していますね。コツを教えてください。

大村康雄:
営業は「相手に頭を下げてでも売り込むものだ」と考える人も多いと思います。しかし、私は営業が好きではないからこそ、相手に納得してもらい、気持ちよく契約を結んでもらえるような営業スタイルを追求しました。

どのような論理展開をすれば顧客の納得を得られるかを考え抜き、顧客や状況に応じたトークや提案を徹底的に研究しました。

結果として、再現性の高い営業スタイルを確立でき、売上目標を達成できました。

ーー起業当初からコンサルティング事業が中心でしたか?

大村康雄:
いいえ、起業時のアイデアは小さな専門商社を支援する事業でした。人手が足りない商社と提携し、海外からの買い付けから国内販売までの代行を請け負い、在庫管理は商社側に任せ、対価として固定費と売上連動型の報酬をいただくというビジネスモデルを立てました。

感触が良い会社が2社ほどありましたが、いざ事業を開始したら両社とも契約をしてくれませんでした。
これではいけないと事業内容を考え直しました。

そこで思いついたのが、シティバンク時代の電話活用術です。電話だけで資産運用のコンサルティングをしたり、外貨や投資信託の販売をしたり、電話を活用した業務を行っていたことから、電話での営業手段に強みがあると判断し、テレマーケティングの代行事業を始めました。

ーー現在の事業展開についてお聞かせください。

大村康雄:
ニーズが1番あるのは営業です。ヒアリングを基に分析を行い、営業の困りごとの原因をつきとめます。

クライアント企業の営業未経験者には、営業の基礎から戦略の立て方、営業資料の作成までサポートします。商談の経験がないと、実践でスキルを磨くのは困難です。そこで弊社が運営するテレマーケティングでアポイントを取り、営業担当者に引き継ぎます。

一度お付き合いを始めると、継続利用いただくケースがほとんどです。弊社でアポを取り、クライアントが営業を行うことで成約に至る流れが定着すると、必然的に先方の営業人員を増やしたいという話が出てきます。

そこで、人材紹介や資金調達支援、財務コンサルティングなど、営業の周辺ニーズを拾い、新たなビジネスへと展開します。

今は営業支援の仕組みを整備し、弊社のコンセプトを「コンサルティング会社」から「伴走型支援企業」に変更することを検討しています。

成長するための秘訣は「素直さ」

ーー貴社が求める人物像をお聞かせください。

大村康雄:
素直で、自分を変えることに対して前向きで、楽しみながら取り組める人です。商談先のクライアントを変えることはできませんから、自分を変えない限り成績は伸びません。私の今までの経験からも、指摘されたことを受け入れ、具体的な改善方法を学ぼうとする「素直さ」を持った人が成長すると思っています。

ーー貴社に入社される方はどのような方が多いのですか?

大村康雄:
自分を変えることにチャレンジできる人です。生涯現役と言われる時代、人は学び、成長していく必要があります。弊社でも、常に新しいことに挑戦し、自分自身を磨き続けることが求められます。その過程で、自分の至らなさを痛感することがあるかもしれません。

現状に満足している人は、あえて弊社の「自分を変えなければいけない厳しい環境」に身を置く必要はありません。

現在、実績を上げている社員の前職は、調理師やバンドマン、インフラ設備士など多様です。彼らは給与が低い前職から転職して弊社にきました。

弊社の給与制度は実力主義で、成果に応じてインセンティブが支給されます。努力して部長職まで昇進した者もいます。

自分を変えるポテンシャルを持つ者が、結果として大きな報酬を得ています。今までは話すことが苦手だった人が、自信を持って話せるようになったり、大手企業のマーケティング戦略に携わることもあります。

このような経験を積みたい方は、ぜひ弊社で共に働きましょう。

編集後記

「営業とは自分自身が商品であり、自分を売り込むことが営業」「そのためには常に素直でいることが大切」と情熱を持って語る大村康雄社長の姿に、強いリーダーシップを見た。

成長意欲が高い人には、実力主義で未来を切り開くことができ、自身の可能性を最大限に引き出してくれる同社の環境は最適だと思われる。

大村康雄社長と同社の挑戦に、これからも注目していきたい。

大村康雄(おおむら・やすお)/1982年生まれ。宮崎県延岡市出身。慶應義塾大学経済学部経済学科卒業後、米系金融機関であるシティバンク銀行(現SMBC信託銀行)入行。2007年、株式会社エッジコネクション創業。ワークライフバランスを保ちつつ業績を上げる様々な経営・営業ノウハウを構築、体系化し、多くの経営者が経営に苦しむ状況を変えるべく各種ノウハウをコンサルティング業、各メディア等で発信中。1400社以上支援し、90%以上の現場にて売上アップや残業削減、創業前後の企業支援では80%以上が初年度黒字を達成。東京都中小企業振興公社や延岡市商工会議所など各地で講師経験多数。