【ナレーター】
人材育成について、「アキレスでは主に3つの分野に注力している」と、日景は語る。
【日景】
製造業にとって国内は人口の増加が見込めないことから、基本的には成熟マーケットですね。
事業を拡大させるためには、海外が重要なポイントになるため、語学力のある社員の育成、特に英語を習得したグローバル人材を育成する研修を充実させています。
また、経営的な視点で様々な物事を考えられる人材を増やしていきたく、経営的スキルを高めるため、クリティカルシンキングをはじめ、ビジネスパーソンとしての基本的なスキルを向上させる研修をやっています。
あともう一つは、DXに関わる部分です。大学との共同研究で生成AIなどのAIを活用したアプローチで配合をつくり出すことに数年前から取り組み、研究者たちのレベルがかなり上がっています。
その人たちを核としながら、工場でもDX人材研修をしています。今後は営業にも展開していくことで、全社的にDXに関するスキルを上げていくことを目標としています。
以上のように、海外展開に必要なスキル、経営に関わるスキル、DXに関わるスキルの向上を人材育成の重要なカテゴリーと捉えて取り組んでいるところです。
【ナレーター】
今後は、自動車の内装材などのモビリティーや半導体をはじめとしたエレクトロニクス分野など、成長事業を中心に伸ばしていきたいと語る日景。見据えている展望とは。
【日景】
今後、人と環境に優しい快適な生活空間を作ることがポイントです。
「モビリティー」に関する事業は、我々の事業の中でのウェイトがそれなりに高いですし、「省エネ」「半導体関連」と合わせ、既存事業の中ではとくにこの3つを、我々の技術が活かされるマーケットと考え、重視しています。
あとは、少し広い概念ですが、ライフサイエンスに関わる事業がこれから重要になってくると思っています。とくに健康に関することはこれからより大切になってくるので、「健康に資する」事業を伸ばしていきたいと考えています。
また、社会的課題を解決するテーマに優先的に取り組むということを重視し、象徴的な事業として「防災」を位置付けています。
今、申し上げたような5つの分野を伸ばしていくというのが、我々の考え方です。
【ナレーター】
多様な考え方を尊重することで組織の力が強くなる。日景が求める人材像とは。
【日景】
例えばある組織で、活発にメールが飛び交っているとします。しかし、そこで行われていることはコミュニケーションではなくてカンバセーションです。(メールが飛び交っているからといって)十分にコミュニケーションが取れているとは断言できません。
本来は大切なことを共有することで、初めてコミュニケーションが成立しているといえます。「チームで目標も苦しいことも含めて、いろいろなことを共有して、仕事をすることを心掛けてほしい」と、社員に常々伝えています。
人材については多様であるべきだと思っていますが、根本のところではチームで仕事をする、コミュニケーションを取れる人が、求めている人材です。
ー大事にしている言葉ー
【日景】
「“商い”というのは、お客様が日景さんとの付き合いに“飽きない”ように努力することだ」と、九州で働いていた時に、ある先輩に言われました。この言葉が大切だと、今も思っています。
飽きさせないようにするということは「誠意を持って対応する」「お客様のお困りごとにすぐ気付くようにする」「お客様のいる現場に実際に行っていろいろなことを提案する」などということにつながります。
やはり人と人とが、接点を持つことでビジネスは成立するのですね。人と人との付き合いにおいて、相手が私との付き合いに飽きないようにすることが大事だと肝に銘じ、その(先輩の)言葉を大切にしています。