類宅配は、株式会社類設計室が行っている事業の1つであり、関西を中心に宅配事業を行っている。
この記事では、事業内容を中心に、
・宅配事業を立ち上げたきっかけ
・独自のポスティングについて
・料金
・事例
などをまとめている。
類宅配や類設計室に興味がある方に、ぜひ読んでほしい。
宅配事業立ち上げの背景:類塾プラスの生徒募集における効果最大化を目指して
まずは、株式会社類設計室が宅配事業をスタートさせたきっかけから解説していこう。
宅配事業をスタートさせた背景には、自社で手掛ける「類塾プラス」の生徒募集があった。
より効果的な広報活動への挑戦
当初、生徒募集は外部の事業者に委託し、新聞の折込チラシを活用していた。
しかし、塾の主なターゲット層である30代~40代の保護者世代では新聞を購読していない世帯も増えており、チラシが届きにくいという課題があった。
そこで、より多くのご家庭に情報を届けるため、ポスティングという手法を試みた。
大阪府内の世帯にチラシを配布した結果、新聞折込と比較して1.3倍という多くの反響を得ることができ、ポスティングの有効性を確認した。

配布品質の重要性への気づき
一方で、反響の内訳を詳しく分析すると、地域によって効果に大きなばらつきがあることが分かった。
世帯数に対して非常に高い割合で反響があった地域もあれば、期待した効果が見られない地域も存在した。
この経験を通じて、ポスティングは効果的な販促媒体である一方、その効果は「配布の質」に大きく左右されることを学んだ。
そして、お客様へ確実に情報を届け、安定的に高い反響を得るためには、配布品質を自社で一貫して管理することが不可欠であると考えるに至った。
こうした経緯から、質の高い配布体制を自ら構築することを決意し、2014年12月に宅配事業を立ち上げた。
事業立ち上げ5年で関西No.1の売上!類宅配独自のポスティングとは?
ここからは、類設計室が手掛ける地域共創事業部「類宅配」の実態を見ていこう。
類宅配の手法は2通り!
類宅配では、2種類の方法でポスティングを実施している。
1つ目が地域住民による「地域密着型配布」だ。
地域の地理を熟知している通称「お届けさん」による自宅近隣エリアへのポスティングである。
お届けさんは、採用率50%の面接を通った方のみを採用しているのが特徴である。
一般的にポスティング業界では応募者が即採用されるケースが多いが、類宅配では応募者の人物像を確認した上での採用を徹底している点がポイントだ。
今ではシニアや子どものいる主婦層を中心に、大阪北摂・大阪市内に約2,000人ものお届けさんが在籍している。

また、ポスティングを行う時には、必ず対面でのチラシの受け渡しを行っている。
「クライアントの想いを伝えること」が、対面での受け渡しにこだわっている理由である。
集配所には多くのお届けさんが集まるため、地域コミュニティーの場としても活用されている。
また、チラシをお届けさんに配布する時にはエリアの住宅地図も渡し、ポスティングをした住宅にチェックを付けながら配布してもらう仕組みを採用している
配布が完了したら、「投函できた枚数は必ず報告すること」もルールの1つだ。
「お届けさん」の自宅ポストには別のお届けさんがポスティングをする体制が取られているため、配布成果を管理する上でもランダムで数名のお届けさんに連絡を取り、自宅ポストにチラシがきちんと投函されたかの確認を行っている。
2つ目の方法が少数精鋭の配布員による「移動型配布」だ。
これまでに反響を出した配布員だけを集め、車で配布エリアに移動し、ポスティングする仕組みとなっている。
「お届けさん」がいない地域をメインに担当し、配布を行っているのが特徴である。
また、配布員は全員「リアルタイムGPS」を保持している。
これは、配布ルートを明らかにし、しっかりと投函していることを示すことが目的だ。
自分が配布した成果を確認される仕組みが確立しているため、配布精度の向上にも役立っている。
類宅配の実績
類宅配では、これまでに多くの事業所のチラシを配布してきた実績がある。
大阪北摂エリアでは、全世帯数の90%以上に配布可能となっている。
そして毎月1,500もの世帯に配布した実績があり、2019年度以降の売上高は大阪・関西でNo.1という結果を出している。
類宅配のポスティングは関西最安値!1枚1.90円~
次に、類宅配のポスティングにかかる費用を解説していく。
ポスティング費用は、1枚1.90円~。
これは、大阪府では最安値の配布単価である。
費用を抑えられる理由は、「関西No1の売り上げ実績」によるものだ。
定期的かつ広範囲にわたって配布依頼を受けられれば、同じエリアに同じタイミングで、同じ人が配れるチラシの枚数が増える。
チラシの併配が実施できれば、「交通費」などの諸経費を増やすことなく、同日に様々な企業から依頼を受けたチラシをポスティングできるため、その分費用を安くすることができる。

他社のチラシを一緒に配布する際には、「挟み込みをしていないこと」も類宅配のこだわりだ。
「挟み込み」だと中に挟んであるチラシの見落としが懸念されるため、1枚1枚重ねて配布することを徹底している。
また、類宅配では、チラシ制作も実施している。
チラシデザイン料金は、A4片面制作27,500円~、A4片面印刷11,000円~。
地域を熟知したプロデザイナーによる制作であるため、地域にマッチした訴求内容を盛り込める。
類宅配の必殺ポスティング事例① 圧倒的な集客を獲得!
ここからは、実際に類宅配が実施したポスティングの事例を見ていこう。
まずは、「圧倒的な集客を獲得した事例」だ。
ポスティングと聞くとチラシをイメージする人も多いだろう。
しかし、クーポンを配布する場合、チラシの隅にクーポンを設置しても気が付かずに処分される可能性がある。
そのため、類宅配ではハガキサイズのクーポンを作成。
ハガキであれば自分宛の情報だと感じやすいため、処分されるリスクを抑えられる。
バッグにも入れやすいサイズなので持参しやすい点もメリットだ。
このように、反響が出る企画や媒体を追求し、ポスティングを実施することが類宅配の強みである。
類宅配の必殺ポスティング事例② 少コストで多くの人材を募集する!
人材募集のポスティングは、一般的に応募につながらないエリアにも告知が行われる上、掲載スペースが小さく労働条件しか伝えられないため、費用対効果が低くなりがちだ。
しかし一方で、求人広告を効果の高そうなエリアに限定してポスティングできれば、このデメリットを解消し、費用を抑えられる可能性がある。
求人にはエリア特性が反映されるため、既存のパートの住所データを地図にプロットすることで、反響のないエリアを発見できる。
例えば、店舗から半径500m圏内の住民が多く働いているなら、近隣に配布するだけで高い効果を得られるだろう。
また、既存のパート社員の年代データを抽出して、エリアを絞ってポスティングすることも実施している。
中年層の主婦が多い場合は、30代~40代の女性人口や18歳以下の世帯員を含む家族世帯が多いエリアに絞って配布すれば、高い効果が期待できる。

このように、類宅配では自店調査・競合調査・地域調査などを追及し、「ターゲットに響くチラシ」を「ターゲット層の多いエリア」にポスティングすることを心がけている。
広告市場の変化とポスティングの台頭
現代の広告市場では、新聞の発行部数と広告費が2005年から減少し続けている一方、ポスティング市場は紙媒体で唯一成長している 。
新聞の世帯カバー率が約25%であるのに対し、ポスティングは約75%と、その3倍に達しており、チラシによる販促は新聞からポスティングの時代へと移行している 。


広告媒体を比較すると、WEB広告は顕在層へのアプローチに優れるものの、エリア内の広告密度は2~5%にとどまる 。
対照的にプッシュ型のポスティングは、75%という高い広告密度で地域住民に情報を届けることができ、潜在顧客の獲得や反響率において強みを発揮する 。
このため、新聞折込に代わる手法として、今後も需要の拡大が見込まれる 。
類宅配の理念と組織の強み
類宅配は、単にチラシを投函するだけでなく、「お店と住民の思いをつなぐ」役割を担うことを理念としている 。
その使命は「チラシ宅配という仕事を通じて、地域を元気にすること」である 。

この理念を体現するのが、「お届けさん」という配布員である。
類宅配の最大の強みは、この「お届けさん」の高い仕事意欲にある。
高い意欲が配布精度を向上させ、結果として高い反響を生み出している 。
実際に、2023年の総合医科学研究所の反響データによると、「お届けさん」の反響率は0.22%と、外注業者の0.06%を大幅に上回っており、クレーム数も少ないという実績がある 。
この高いパフォーマンスの要因は、各集配所でリーダーが毎週対面で「お届けさん」一人ひとりの状況を把握し、寄り添いながら顧客の期待を共有する体制にある 。
これにより、「地域の役に立ちたい」という配布員の意欲を引き出し、クライアントが最も期待する「反響」の創出につなげている 。
今後の展望
類宅配では今後、意欲の高い「お届けさん」が活躍するエリアをさらに拡大していく方針である 。
今年度は、個人評価に加え、集配所ごとの反響大会や表彰といった評価制度を導入し、組織としての一体感を醸成することを目指す 。
将来的には、現在のコア事業であるチラシ宅配を高度化させ、その組織力を基盤に事業領域を拡大していくビジョンを掲げている 。
具体的には、エリアマーケティング、WEB解析、地域市場リサーチ、新商品開発、イベント企画運営、モニター事業、野菜の宅配など、多角的な展開を視野に入れている 。