株式会社ホロンの概要と沿革
まず、ホロンの基本情報は以下の通りです。
【ホロンの概要】
社名 | 株式会社ホロン(HOLON CO.,LTD.) |
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本社所在地 | 埼玉県所沢市南永井1026-1 |
設立年月日 | 1985年(昭和60年)5月 |
代表取締役 | 新田 純 |
株式公開 | ジャスダックスタンダード上場(証券コード:7748) |
資本金 | 692百万円(2016年3月末現在) |
事業内容 | 半導体回路の寸法測定および検査装置の開発、製造、販売、保守サービス |
ホロンは埼玉県所沢市に本社を置いています。創立は1985年で、東京都新宿区にてホロンは誕生しました。2009年に本社を新宿から埼玉県所沢市に移し、今に至ります。2005年には東証ジャスダックへ上場もしており、半導体の測定分野で活躍していることが伺えますね。
ではホロンの歴史を沿革で見ていきましょう。
【ホロンの沿革】
1985年5月 | 東京都新宿区に(株)ホロンを設立 資本金 33,000千円 |
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1985年11月 | 東京都狛江市にテクニカルセンターを設立 |
1986年10月 | 電子ビーム微小寸法測定装置(ESPA-11)を開発・発表 |
1989年12月 | 電子ビーム微小寸法測定装置をモデルチェンジし、ESPA-21を発表 |
1992年9月 | 電子ビーム微小寸法測定装置をモデルチェンジし、ESPA-31を発表 |
1995年12月 | 電子ビーム微小寸法測定装置をモデルチェンジし、ESPA-51を発表 |
1996年3月 | テクニカルセンターを東京都狛江市から埼玉県所沢市に新設・移転 |
1997年12月 | 電子ビーム微小寸法測定装置をモデルチェンジし、ESPA-61を発表 |
1998年12月 | マスク用電子ビーム微小寸法測定装置EMU-200/300を開発・発表
ステンシルマスク検査技術(特許)を確立、発表 |
1999年1月 | EMU-200を海外に出荷開始 |
1999年12月 | 磁気ヘッド形状測定装置EMR-100を完成
電子ビーム微小寸法測定装置をモデルチェンジし、ESPA-71を発表 |
2000年12月 | マスク用電子ビーム微小寸法測定装置をモデルチェンジし、EMU-220/330を発表 |
2002年9月 | マスク用電子ビーム微小寸法測定装置、海外向けバージョンとしてEMU-220Aを発表 |
2003年4月 | EMU-220A、海外に出荷開始
本店を移転(東京都新宿区は変わらず) |
2004年4月 | 韓国支店を開設 |
2004年10月 | マスク用電子ビーム微小寸法測定装置をモデルチェンジし、EMU-250を発表 |
2005年2月 | JASDAQ(現 東京証券取引所JASDAQ)上場 |
2005年8月 | EMU-270を開発・発表 |
2006年11月 | 電子スタンパーEBLITHOを開発・発表 |
2009年1月 | EMU-270Aを開発・発表 |
2009年7月 | 本社を東京都新宿区から埼玉県所沢市に移転 |
2009年8月 | NEDO助成事業に2件採択「電子ビーム式次世代パターン高速検査装置の開発」
「シームレスモールドステッパー製作とその実デバイス量産性能評価」 |
2010年11月 | EMUシリーズをモデルチェンジし、Z7を発表 |
2010年12月 | ロールモールド評価用SEM(Roll-SEM)を開発 |
2011年2月 | nano tech大賞2011 微細加工技術部門賞を受賞(Roll-SEM) |
2013年5月 | NEDO助成事業に採択「大気開放型SEMを組み込んだ大型ロール検査装置の開発」 |
2013年11月 | EDS分析のLEXa-7を発表 |
2014年5月 | NEDO助成事業に採択「NILナノパターンの観察計測ができる高分解能CD-SEMの開発」 |
2015年12月 | ウェハ用CD-SEM ESPA-3000シリーズを開発・発表 |
2016年3月 | 品質マネジメントシステムISO9001認証取得 |
現在に至るまで、ホロンは数々の製品を製造し発表してきています。その中でも旭化成(株)と共同開発した大面積シームレスロールモールドの開発は画期的なものでした。この開発内容は国際学会でも発表をしています。この研究の成功を支えたのは、ホロンが独自で開発をした電子ビームのおかげなんです!この開発により、ホロンが世界で初めてロールモールドを観察する装置(ロール用SEM)を作ったこととなり、2011年に微細加工技術部門賞を国際ナノテクノロジー総合展・技術会議にて受賞しています。ホロンの技術が世界的にも高い評価を得たことが分かりますね。
株式会社ホロンの経営理念、企業方針
ホロンの理念は以下の通りです。
【経営理念】
個人の自立性を尊重し、ホロンHP:経営理念・企業方針より引用
社会全体との有機的調和をもって創造性ある商品を社会に提供し、
“COSMOS”と“CHAOS”を同時に追い求め
人類の科学技術の発展に貢献します。
【企業方針】
創造性を持った技術ホロンHP:経営理念・企業方針より引用
当社が得意とする技術は電子ビームをコントロールする技術です。当社の持つ豊富な技術・情報・経験をベースに独自のコンセプトを導入した電子ビーム応用システム商品を社会に提供します。
インターナショナルな企業
当社は常に世界に目を向けた技術開発を行いたいと考えております。そのために情報交換も“World-Wide”で行います。
変化に対応できる個人重視の企業
現代のような変化の激しい時代では社会も個人も企業も従来の考えでは対応しきれなくなってきています。当社では環境変化に対応し、新しいアイデアや技術を追い求める個人=集団であり続けます。
科学技術を通じて社会の発展に貢献できる企業
当社の特色である電子ビーム技術を生かし、ナノテクノロジーの限りない可能性を追求しつづけます。また、社会的“NEEDS”に応えるだけでなく、未来の“SEEDS”を探求しつづけます。
こちらを見る限り、ホロンが独自の電子ビームの技術を生かすことで、ナノテクノロジーの発展へ貢献することが何よりの社会貢献になるという考えが伝わってきました。近年の電子製品は、より小さく、より薄くなどよりコンパクトにしていく事で利便性の向上をしていこうという傾向にあります。これからもどんどん細かくなる電子部品に、ホロンが得意とする電子ビームをコントロールする技術を余すことなく使い、活躍していってほしいものです。
株式会社ホロンの製品情報
そして、以下がホロンの製品情報です。
Zシリーズ(フォトマスク用CD-SEM)ホロンHP:製品情報より引用
高精度を保ちながら、より高速に長期間安定して測定する
Z7は、フォトマスク市場で長年培った技術と最新技術を融合した最新機です。
“高精度を保ちながら、より高速に長期間安定して測定する” をコンセプトに開発しました。
測定再現精度が従来機と比べ、30%アップ。更にスループットが50%向上しました。
お客様のニーズに合ったアプリケーションや様々なサンプルにも対応しています。
LEXaシリーズ(欠陥レビューSEM)
ナノの世界を観察・分析する欠陥レビューSEM!
LEXa-10は、フォトマスク用CD-SEMで定評のある低真空技術の採用によりチャージ抑制を行いながら観察・分析ができる装置です。
ESPA-3000シリーズ(8インチ以下ウェハ用CD-SEM)
ウェハの素材を選ばない、中・小口径ウェハ用CD-SEM!
ESPA-3000 seriesは、フォトマスク用CD-SEMで定評のある弊社独自の低真空技術にも対応し、チャージしやすい対象でも測長・クリアな観察ができる装置です。
EBLITHOシリーズ(EB-Stamper)
非接触で高速転写
EBLITHOは、微細性と生産性を満たす完全周期ナノ構造をEpi基板に非接触で転写できます。
Roll-SEM(ローラーモールド測定装置)
Roll-SEMは、ナノインプリントで用いられるローラーモールドをそのままの状態で観察・計測する事ができる唯一の電子線測定装置です。
ナノサイズのローラーモールドの検査に威力を発揮します。特にシームレスパターンの検査には不可欠な装置です。
専門職などについていないわたし達などには直接使うこともない製品ですが、わたし達が使っている電化製品や、PC、スマホなどを作る際には必ず必要な製品をホロンは作っています。目視では絶対に図ることの出来ないナノの世界を見ることが出来るのがホロンの製品なんです!
10億分の1mを測れる目を持つのが株式会社ホロン!
専門的な技術部分の紹介は省かせて頂きましたが、とにかく細かい電子製品などの電子の移動や流れを測定する装置をホロンは開発し続けてきました。世界的にも日本の技術が評価される中で、ホロンの技術も各学会などで高い評価を得ています。モノづくりに絶対の自信をもつ日本の企業としてこれからも世界に誇れる製品をホロンには開発していってもらいたいですね!