※本ページ内の情報は2024年1月時点のものです。

中古商用トラックの売買・レンタル・リース事業を全国で展開している、株式会社タカネットサービス。

競合他社も多くいる中で、独自のサービスを数々生み出し、事業成長を遂げてきた。

今回は代表取締役である西口高生氏に、起業のきっかけや事業の強み、そして今後の展望について、話をうかがった。

創業15年目を迎える総合ソリューションカンパニーが生まれたきっかけ

ーー起業のきっかけを教えてください

西口高生:
私はもともと物流業界の専門誌を扱う新聞社で働いていました。
そこでコンサル事業も兼任し、車の売買を行う会社を担当させていただきました。

担当させていただく中で、商用トラック事業を研究したところ、とても将来性の高いビジネスモデルだと感じ、起業して商用車をメインにした事業を展開することを決めました。

総合ソリューションカンパニーとして幅広い車両サポート事業を提供

ーー貴社の事業内容について教えてください。

西口高生:
中古車の買取・販売などを中心に車両にかかわる幅広いサービスをワンストップで提供している商用車に特化した総合ソリューションカンパニーです。

たとえば事業の1つとしてリース・レンタル事業があり、商用車をリースで一定期間貸したり、1日単位で乗っていただけるレンタルサービスを提供しています。

また、商用車を活用したファイナンス事業も行っています。

リース・レンタル事業で差別化を図る

ーー同業他社と比較して、貴社が選ばれる強みは何でしょうか?

西口高生:
リース・レンタル事業が、弊社の事業の中心となっていることが強みです。

弊社よりも歴史が長く、ノウハウをたくさん持っている同業他社は多いのですが、リース・レンタル事業をメインに扱っている会社は少ないのです。中古トラック事業の業界の中で、良い意味で異端児的な位置として存在感を出してきたと思っています。

大きなターニングポイントとなった東日本大震災

ーー事業が軌道に乗り始めたきっかけは何だったのでしょうか?

西口高生:
東日本大震災の復興支援がきっかけで、事業が大きく進むこととなりました。

しかし、当時瓦礫撤去は許認可を取得していないとできなかったので「瓦礫の撤去作業で営業ナンバー付のダンプカーが必要だ。貸してくれないか?」と相談があり、車両を即時手配し、ご納車しました。

これが今の営業ナンバー対応のリース車であり、弊社の歴史のきっかけでした。

もともと復興支援として事業を進めたので、利益目的ではなかったのですが、試行錯誤を重ね、そして周りの方々からの支えもあって、利益を作っていくことができました。

新たなサービス提供で2024年問題にも立ち向かう

ーー事業の今後の展望について教えてください。

西口高生:
お客様が弊社のサービスと関わるきっかけを、もっと増やしたいと思っています。

これまで新車のリースを中心に展開してきたトラックのサブスクサービスですが、新たに中古車もラインナップに加わりました。新車・中古車も私たちがしっかりメンテナンスをして、お客様にお貸しすることができれば、国内の車の循環型ビジネスのほとんどに弊社が関わることができます。

また弊社の主要なカスタマーである運送会社への支援を強化したいと思っています。コロナ禍においてEC通販の需要が高まったことにより、荷物の配送量は増加しています。

物流業界では2024年問題が課題となり、人手不足や車両不足が深刻です。また、資金調達にも困難を覚える企業が多い中、弊社で売却した車両を乗り続けつつ、まとまった資金を得られる「CASHdeスグのり」というリースバックサービスを提供しています。

車はそのまま使い続けることができるため、このサービスが非常に人気で、認知度も高まってきました。今後も新たなニーズに合わせて展開していきたいと思っています。

専門性を身につけ花が咲くまで頑張り続けられる人材を

ーー最後に、求職者の方へメッセージをお願いします。

西口高生:
まずは10年勤めて、「花が咲くまで頑張り続けられる人に入社してほしい」と思っています。

この大転職時代で、巷では転職することを必要以上に促す情報が多いのですが、弊社のような事業は内容が非常に難しく、3、4年といった期間ではなく、もっと長い期間勉強しなければなりません。

しかし、10年ほど働いて勉強すればしっかり身につきますし、その後もキャッチアップがしやすくなります。それこそ会社でトップを狙うことも夢ではないので、そこまでやりきってから、転職することを考えてもいいのではないでしょうか。私は、そういったマインドの方に来てほしいと思っています。

編集後記

東日本大震災の復興支援がきっかけで、一気に事業展開することとなった株式会社タカネットサービス。

これからの時代に合わせた、トラックのサブスクサービスなど新たなサービス展開も予定している。

2024年問題にも立ち向かい、さらに事業展開が進む株式会社タカネットサービスから、今後も目が離せない。

西口高生(にしぐち・たかお)/1962年大阪府生まれ。近畿大学法学部卒。2009年6月タカネットサービス設立、代表取締役社長に就任。