※本ページ内の情報は2025年3月時点のものです。

営業やマーケティングを通じて、中小企業の成長を支援する株式会社CTF GROUP。創業から間もないながらも、一気通貫のサービス提供やクライアントの内製化促進など、独自の戦略で急成長を続けている。

その指揮を執るのが、サッカー選手を目指していた学生時代から営業支援事業に方向転換し、若くして独立起業へと至った、代表取締役社長の山本真聖氏だ。山本社長が躍進を実現している要因とは何か。経営哲学や未来を見据えた同社の成長戦略などを聞いた。

経営者支援への憧れから始まったキャリアと、経営者になった今思うこと

ーーこれまでの経歴をお聞かせください。

山本真聖:
私はもともとサッカー選手を目指しており、4歳からサッカーを始めて、大学にもサッカー推薦で入学するほど力を入れていました。そこからビジネスの道に方向転換したのは、大学時代に父親の仕事を見て、経営者を支える仕事に興味を持ったことがきっかけです。経営者と近い距離で仕事がしたいと思い、インターンとして営業支援会社に入社しました。

インターン時代には、経営者インタビューを通じて課題や悩みを記事化し、企業をマッチングするプラットフォームを立ち上げました。また、正社員として入社したあとは、営業責任者となり、事業を通じて年間500〜1,500人もの経営者と接する日々を送りました。

そして、入社して2年が経ち、会社がマザーズに上場したタイミングで独立を決意しました。自分の得意分野である営業コンサルティングで勝負しようと決め、CTF GROUPを設立することになったのです。

ーー経営者を目指すうえで苦労したことや、大切にしている考えを教えてください。

山本真聖:
社会人1年目のとき、経営者の方と話を合わせることに苦労しました。そもそも経営者がどんな価値観で動いているのか分からなかったのです。これを解決するために活用したのがFacebookです。フォロー対象を経営者だけに限定することで、自然と経営者の言動が目に入る環境を用意し、そこから経営者の行動パターンや共通点、傾向などを理解していきました。

そして今では、自分自身が経営者となり、「最短最速」で挑戦を重ねる日々を過ごしています。今のうちから挑戦のレベルを少しずつ上げていけば、次第に自分がストレスと感じるレベルが上がっていくので、将来的に挑戦できる範囲も広がっていくはずです。今後も、未来の自分への投資とも呼べるこの行動を続けていき、一刻も早く先輩経営者の皆様に近づけたらと思います。

「ゼロ」から始める営業やマーケティングサポートを実現できる仕組みとは

ーー貴社の事業内容をお聞かせください。

山本真聖:
中小企業の経営者を対象に、営業支援やマーケティング支援などを行っています。具体的なサービスとしては、営業マンがゼロの会社でも利用いただける新しい営業支援サービス「ゼロセールス」や、そのサービスをマーケティング部門に応用した「ゼロマーケティング」、SNS部門の「ゼロプロモーション」などがあります。

これらのサービスを実現可能にしているのが、プロフェッショナルチーム体制による業務への対応です。たとえばゼロセールスでは、10人のチームメンバーが営業戦略の策定から、リード獲得までを一貫してサポートしており、さらにはPDCAサイクルを用いて、最適なターゲット層の選定や効果的なアプローチ方法の分析も行っています。

この仕組みを支えているのが、優秀な在宅ワーカーたちの存在です。たとえば、出産や育児で物理的に出社が難しい優秀な人材を、在宅での営業チームとして編成することで、コストの削減と効率の向上を同時に実現しています。

ーー貴社独自の強みはどのような点にあるのでしょうか?

山本真聖:
弊社の強みは、在宅ワーカーを活用した一気通貫の対応力と、業務ノウハウの提供を通じて顧客のマーケティングを内製化する仕組みがあることです。どちらもコスト削減の点で恩恵が大きいため、特にコストを重視する中小企業の経営者から高い評価を受けています。

これらの強みは、人材や資金が限られている場合において特に大きな効果を発揮します。たとえば、SNSマーケティングの会社でアポイントの取得や営業戦略の策定を任せていただいた案件では、社内の営業マンが商談に集中できる環境を実現できたことで、月間売上が1千万円以上も向上しました。

仕事に取り組む姿勢を評価し、丁寧な教育体制で成長を徹底サポート

ーー貴社ではどのような人材を求めていますか?

山本真聖:
特に求めているのは、前向きで素直、そして貪欲な方です。私は仕事で活躍するには、スキルや職歴よりも「将来のビジョン」と「やる気」が大切だと思っています。弊社で警察官やバーテンダー、サッカー選手など、さまざまな職歴を持つ社員が活躍していることからも分かるように、目的を定めて全力で取り組む姿勢があれば、活躍できる可能性はあると考えています。

最初は不安かもしれませんが、弊社には、営業ノウハウを体系化し、すべての社員に伝える教育体制が整っているので安心してください。たとえば、営業時のアイスブレイクで相手を6色に分類し、それぞれの性格に応じた営業手法や、業界や市場についての知識を深める研修、営業以外のスキル向上など、社員一人ひとりが「成長できる」と感じられるプログラムを用意し、皆さんが一人前になれるように徹底的に支援していきます。

「日本で一番イケてる会社」を目標に、上場、そしてグループ体制の実現を目指す

ーー今後の注力テーマについて教えてください。

山本真聖:
これまで提供してきた営業支援の幅をさらに広げる「既存取引先の取引深化」と、急成長する組織の中で、再現性の高い営業手法を構築する「営業部門の体制強化と教育管理の仕組み構築」、そして「採用強化」と「上場準備」に注力していきます。

特に採用強化と上場準備は大きな課題で、2025年までに社員数を現在の約50名から100〜150名まで増やし、上場に向けた組織基盤を整えたいと考えています。そして将来的には、子会社を多数展開し、営業だけでなく、資金調達やM&Aといった幅広い経営課題に対応できるグループ体制を構築したいです。

私の目標は、弊社を「日本で一番イケてる会社」にすることです。全国の中小企業が抱えている個々の課題に対して、核心を突いた解決策を提供できる会社となり、日本の活性化に寄与できる存在になりたいのです。

また、さらなる未来では経営の他分野への進出も考えています。資金調達の支援や、業務改善のコンサルティングなど、多角的な支援体制を整え、中小企業全般を包括的に支援できる企業グループへの成長を目指していきます。

編集後記

CTF GROUPの効率的な営業支援や内製化の促進といった取り組みは、中小企業の立場から解決策を考えたサービスだといえる。同社は、クライアントと同じ立場に立って夢を追う「親身な仲間」といえる存在なのだ。この徹底的な顧客視点を持ってすれば、同社が「日本で一番イケてる会社」になる日はそう遠くはないだろう。

山本真聖/2018年に大手営業支援会社にインターン生として入社、新規事業の立ち上げやインサイドセールスチームの構築、経営者へのビジネスマッチングなどを経験。2019年大手営業支援会社へ入社し、営業部で年間約1,000人の経営者へのソリューション営業に従事。マネージャー職として社員管理とチーム売上管理に従事し売上拡大に貢献し、2021年に当時の東証マザーズへの上場を経験。同年に株式会社CFT GROUPを創業し、代表取締役CEOに就任。