※本ページ内の情報は2026年6月時点のものです。

「児童養護施設での経験」「ラグビー強豪校での長きにわたる怪我」、そして飛び込んだ営業の世界でのトップクラスの実績。株式会社ジョブエルを率いる篠原正樹氏は、自らの逆境を「ハングリー精神」に変え、20代で営業からマネジメントまでを極めた若き経営者だ。現在、同社は着実に成長を続け、年商100億円という壮大な目標を掲げている。なぜ彼はそれほどまでに高い目標を追うのか。その根底には、自らを支えてくれた社会への感謝と、未来の子どもたちに向けた熱い「エール」があった。

逆境をバネにした「ハングリー精神」と地道な努力

ーーまずは、これまでの歩みについてお聞かせいただけますか。

篠原正樹:
私は中学生まで児童養護施設で生活していました。決して平坦な道のりではありませんでしたが、その経験が私の「ハングリー精神」や「忍耐力」、そして対人関係における「コミュニケーション能力」の礎になったと思っています。その後、施設を出るために特待生として、ラグビーの強豪校に進学しました。

ーーそこでの経験は現在にどう生きていますか。

篠原正樹:
現在の風通しの良い組織づくりに直結しています。高校生活のうち、1年半ほどは怪我でプレーができませんでした。しかし、その期間に倒れている選手に声をかけたり、良いプレーを褒めたりといった「気遣い」や「思いを表現する力」を学んだのです。

ーー営業の世界でトップクラスの実績を獲得した要因はどこにあるとお考えですか。

篠原正樹:
誰よりも愚直に、毎日の営業活動を地道に継続したことですね。ご縁があって大手通信キャリアの代理店に入社し、全国の販売実績で1位になりました。また、ソフトバンク(通信キャリア本体)主催の、全国の代理店が参加する法人向け営業コンテストでも2年連続で1位を獲得しています。24歳で部長になり、プレイヤーからマネジメントへ立場が変わった当初は、部下の目を見て話せないなどの苦労もありました。しかし、相手の背景を把握して対等に向き合うコミュニケーションを学んだことで、良い関係性が築けるようになったのです。

感謝を「エール」に変えて社会へ還元する

ーー貴社の社名の由来についてお聞かせください。

篠原正樹:
私たちのジョブ(働き)を通して、すべての企業にエール(応援)を送るという理念からつくった造語です。私自身がここまでやってこられたのは、間違いなく周囲の人たちに応援してもらったからです。だからこそ、その感謝の思いをつなぎ、今度は私たちが「人を応援し続ける集団でありたい」という強い願いを込めています。

ーー高い売上高を目標とする背景にはどのような思いがありますか。

篠原正樹:
家庭環境に恵まれない子どもたちや、社会的に不利な思いをしている子どもたちを支援することが、会社を立ち上げた最終的な目的です。年商100億円という目標にこだわる理由は、自身の利益のためではありません。会社として扱える金額が大きければ大きいほど、人に与えられる影響や支援の規模が大きくなると確信しているからです。

徹底した育成と手厚い還元で強固な組織をつくる

ーー改めて、現在の事業内容について教えてください。

篠原正樹:
法人携帯をベースに、お客様が抱える課題に合わせてLINE WORKSや新電力、MDM(モバイル端末管理)といった関連サービスも幅広くご提案しています。また、同業他社や別業界の販売会社に向けた、社長直轄のコンサルティング事業も並行して進めているところです。法人営業部の立ち上げや人事評価制度のサポートなどを実施し、企業の成長を多角的に支援しています。

ーー社員の育成や働く環境づくりへの取り組みはどのようなものですか。

篠原正樹:
営業力の強化として、毎日終業前の15分間で終礼を行い、細かく改善のサイクルを回しています。また、週1回のロープレ指導も欠かしません。働く環境については、年間休日120日、1分単位での残業代支給(みなし残業なし)、夏の賞与は2ヶ月分など、前職と同水準の待遇を設けています。限られた時間の中で成果を出してもらうためにも、利益はしっかり従業員に還元したいのです。

着実なスピードで目指す「年商100億円」の景色

ーー今後の事業展開について、どのような展望を描いていますか。

篠原正樹:
30代で年商100億円の会社にすることが目標です。現在、創業2期目で7名の組織ながら売上高2億円に着地する見込みとなっており、順調な成長をみせています。しかし、携帯販売の市場規模だけでは10億円から20億円で限界を迎えるでしょう。そのため、100億円を達成するには、人材紹介や求人事業、保険事業など、全く新しい主力商材を見つけて部署を立ち上げていく必要性を感じています。

ーーその目標達成に向けた組織の課題は何でしょうか。

篠原正樹:
特に急務なのは、管理部門を束ねるCFO(最高財務責任者)などのプロフェッショナル人材の採用と、営業部門を任せられる次世代幹部の育成です。これまでは社員紹介が中心でしたが、今後はTikTokやYouTubeなどのSNSを積極的に活用し、採用活動を強化していきます。私たちの「人を応援したい」という思いに共感し、自己成長を楽しみながらともに歩んでくれる熱い仲間との出会いを楽しみにしています。

編集後記

逆境を強さに変え、周囲への感謝を「エール」として社会に還元しようとする篠原社長の熱い思いに深く感銘を受けた。利益を従業員、そして未来の子どもたちへ惜しみなく注ぐ姿勢からは、掲げた目標を必ず実現させるという強い覚悟を感じる。圧倒的な行動力と周囲を巻き込む人間力で、年商100億円という大きな目標へ向かって突き進む同社の飛躍が楽しみだ。

篠原正樹/1997年から2009年まで児童養護施設で過ごす。2011年、2012年にラグビー全国大会(花園)出場。2013年8月にテレニシ株式会社へ入社。2015年〜2018年、同社で全国販売台数1位を獲得。2016年、2017年に全国法人訪販ロープレ大会1位(SB)を獲得。2018年10月、法人事業本部モバイル事業部部長に就任。2024年6月に退職、7月より株式会社ジョブエル創業。