―海外市場の拡大に向けた次の一手―
【聞き手】
次なる目標といいますか、御社として取り組んでいらっしゃることはどんなことでしょうか。
【岡林】
今までのコアビジネス自体も、お客様の方からさらに高いご要求が出ていますので、それには真摯に対応していくために次世代機の開発を進めています。それとともに、従来は半導体のマスク関係の検査計測機が当社のコアビジネスだったのですが、そこで培った技術を使って半導体のウエハ検査装置に。もうすでにいくつかの製品を出していて、半導体デバイスメーカー、リーディングカンパニーのお客様に納めているので、そこをさらに強化します。さらにラインアップを増やしてビジネスの1つの柱にしたいと考えています。
もう1つ、当社がやっている顕微鏡ビジネスでは、半導体やフラットパネルディスプレイ以外にもいろいろなマーケットに納めているので、そこから新たなニーズを聞き出して、当社が差別化できて、世の中に貢献できるような製品が生まれてくれば、さらに1つの柱として育てていきたいです。そのような市場のニーズを、半導体やフラットパネルディスプレイ以外の市場からもうまくキャッチして、新規製品をどんどん増やしていきたいというのが、今の夢ですね。
【聞き手】
御社の売上げの比率で、海外は非常に高いと思うのですが、今は大体何%くらいなのでしょうか。
【岡林】
60%以上海外のお客様からの売上げです。
【聞き手】
そこで気になるのは、まずその海外の市場をこれからどのようにして更に拡大していかれるのかということと、そういう海外市場の拡大に向けて、海外の方の採用の部分などにも力を入れていかれるのかという2つなのですが。
【岡林】
海外市場をこれからどのように上げていくかに関しては、すでにアメリカにレーザーテックUSAという現地法人がありまして、その次にレーザーテックKoreaという現地法人を韓国に設け、また新たににレーザーテック台湾という現地法人を設けました。そこでさらにセールスと、製品が壊れたときなど何かお客様からアドバイスを求められた時に対応できるサービスの人材に関しては既に強化しました。
さらに他の地域に関しては、現地の代理店の人間と常にコミュニケーションをとって、お客様に対して当社の製品を紹介するとともに、納めた製品に関しては問題のないようにサポートできるようにトレーニングを行い、良好な関係を保っています。海外にはまだ伸びるポテンシャル、ビジネスチャンスがあると思いますので、そこはさらに強化していきたいと思います。
この数年間、海外の売上げの比率が高くなってきましたので、納めさせていただいた製品が仮に壊れた場合に、すぐに復旧してお客様にご迷惑が掛からないようにするには、やはり現地のエンジニアがスキルアップしてすぐに対応できるようにしなければなりません。優秀な人材を採用して、さらにトレーニングして、スキルアップできるようにと、ここ数年かなり力を入れて参りました。今はそういう意味では充実した人員体制になっていると思います。
【聞き手】
日本はサービス大国といいますか、サービスに非常に厳しい国だというところで、そのあたりの教育というのは?
【岡林】
私個人は、あまり国ごとのカルチャーの違いは感じていないのですが、きめ細かいサポートを提供する場合はやはりお客様はそれに対して価値を感じてくださいますし、当社の海外の現地法人の人たちもそういう事はしっかりと提供できています。
【聞き手】
レーザーテックという会社で働く社員の方に対して、精神的に求められるところは同じですか?
【岡林】
私は同じだと思っておりますし、特に本社だとか海外現地法人だとかの境なく対応しています。
経営者プロフィール
氏名 | 岡林 理 |
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役職 | 代表取締役 社長執行役員 |
生年月日 | 1958年5月16日 |
会社概要
社名 | レーザーテック株式会社 |
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本社所在地 | 神奈川県横浜市港北区新横浜2-10-1 |
設立 | 1960 |
業種分類 | 電気機器 |
代表者名 |
岡林 理
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WEBサイト | https://www.lasertec.co.jp/ |