株式会社ティアフォー 自動運転を民主化せよ。“オープンソース化”に込めた創業者の信念 株式会社ティアフォー CTO&Founder 加藤 真平   (2021年5月取材)

インタビュー内容

【ナレーター】
現在掲げている目標について、加藤は次のように語る。

【加藤】
現在、自動運転は実用化されているといえますが、普及はしていません。ですので、この2、3年で普及をさせてマーケットをつくるというのが現実的な目標ですね。

2025年を次のマイルストーンといっています。これは、自動運転車が走っていて、物珍しさにスマホで撮られるレベルではなくて、普通に自動運転車走っているねと思ってもらえるところまでもっていきたいです。

【ナレーター】
加藤が事業を通じて実現したい世界とは。

【加藤】
ティアフォーはモビリティのことについてはやっていこうと思います。極論をいえば、家なども動いてもいいのではと思っています。

家って時間と空間じゃないですか。車も建物として見ると、ある種、自分の時間と空間が生まれている。そういう時間と空間の新しい価値というのを生み出したいなと。

それをするにあたって、必ずダウンサイドがあるはずなので、そこを理解した上でビジネスの一部として取り入れていくというのがミッションですね。

自動運転だけではなく、将来、時間と空間をどうやって付加価値に変えるかというところを、自動運転技術を中心に考えてやるのが、僕の理想ではあります。

【ナレーター】
人材に求める3つの要素とティアフォーに適した人材像について、加藤は次のように語る。

【加藤】
まず、自分のなかでこれだけは絶対に他の人には負けないというのをもっていてくださいと言っています。そしてそれに加えて他の要素もできていてくださいとも言っています。

さらにマインドは120%でやれる人を必要としています。例えば、10のことをいったら12返してくれる、そんなイメージです。つまりこの3つをセットで持っているスーパーな人、来てくださいと(笑)。

そもそも自動運転って、どうつくっていいか分からないんですよ。Googleですらまだ完成させられていないんです。

ティアフォーの面白さは、そのどうつくっていいかわからないテクノロジーを、自分たちなりにつくっていくところにあります。

つくっていくことで去年見えていなかったマーケットができている。つまりティアフォーが初めて世に売り出したもの、というような感覚を得られるという楽しさはありますよね。

なかなか実現していくことは難しいのですが、完成させられれば社会を変えることができる。この経験を味わいたい人は是非来てもらいたいですね。

-視聴者へのメッセージ-
【加藤】
僕たちは「自動運転の民主化」というビジョンを掲げて、自動運転に対するテクノロジーを自分たちで抱えるのではなくて、世界に開放して、世界の人たちの力を借りて、世界一の技術をつくりたいと思っています。

とても壮大な計画なのですけれど、僕は常々、最初に成功のイメージをもってこういった壮大なチャレンジに取り組んでいます。

皆様も壮大なチャレンジをするときが来たら、まず成功のイメージをもって取り組んでみてはいかがでしょうか。

1 2

経営者プロフィール

氏名 加藤 真平
役職 CTO&Founder
生年月日 1982年2月8日
出身地 神奈川県
座右の銘 テクノロジーの民主化
尊敬する人物 ビル・ゲイツ
著書 Autoware 自動運転ソフトウェア入門/リックテレコム
略歴
2008年慶應義塾大学大学院理工学研究科後期博士課程修了。2009年よりカーネギーメロン大学、2011年よりカリフォルニア大学の研究員を務めた。2013年名古屋大学大学院情報科学研究科准教授に就任。在任中である2015年に株式会社ティアフォーを創業。2016年より東京大学准教授に就任、現在に至る。

会社概要

社名 株式会社ティアフォー
本社所在地 愛知県名古屋市中村区名駅1-1-3 名古屋大学オープンイノベーション拠点
設立 2015
業種分類 情報通信業
代表者名 加藤 真平
従業員数 200 名
WEBサイト https://tier4.jp/
事業概要 (1)自動運転システムの開発、販売及び貸与 (2)自動運転システムを搭載した車両の開発、販売及び賃貸 (3)インテリジェントビークル開発の人材教育 (4)高精度3次元地図の作成及び配信サービス (5)ナビ連動型ライブ広告サービス (6)前各号に附帯又は関連する一切の事業
社長動画一覧に戻る
この社長に応援メッセージを送る
この社長に直接提案
会員限定
あなたのビジネスに活かせる特典を無料でご利用いただけます
社長名鑑では、会員登録していただいた方のみにご利用いただける特典を多数ご用意しています。
会員特典の詳細を見る