ウェブカツ!!は、合同会社ゼロワンが運営している超実践的なオンライン型プログラミング学習スクールである。

今や小学校の必修科目となったプログラミング。2021年度には中学校、2022年度には高校でもプログラミング教育が全面実施される。

今の時代、ビジネスマンが身につけるべき素養としても注目を浴びているこの分野で、
破竹の勢いで成長しているウェブカツについて、代表の齊藤和樹氏にインタビューをおこなった。

齊藤和樹氏はSNSでは「かずきち」という名前で活動し、Twitterでは1万人以上のフォロワーを有している。

ー会社を経営する上で重要なことについてご教示いただけますでしょうか。

かずきち氏:
まだ僕自身も成長途上ですが、色々な経営の仕方があるなと感じています。

一人社長で気楽にやっている会社もあれば、社長自身がバリバリ先頭に立っている会社や上場目指している会社など様々で、それぞれ会社の目的、会社規模やステージによって重要なことは違っているなと感じます。

ただ、経営というのは結局のところ社長自身が実現したいものがあって会社を興し、その実現したいものに必要な量と質の「ヒト」「モノ」「カネ」の3資源をどうタイミングよく取り入れていくかかなと思っています。

そうするとそういった資源配分だとかというのはあくまで「技術」「戦術」的な部分であって、才能の部分を差し引いてもそれなりのレベルには学び進めれば自ずと身についていく部分だと思っています。

ですが、そういった経営をしていく中で常に何かしらの問題が起こり対処をしていく事になるので、PDCAを回し続けていく上での信念、情熱を持ち続けられるか、自分のハードルを常に高く持ち続けられるかが結局のところ重要ではないかと私は思いますね。

ー「良いサービス」を作り上げるために必要だと思うことや、実際に貴社が行っていることについてご教示いただけますでしょうか。

かずきち氏:
「良いサービスとは何か」というのはとても難しいなと思いますし、恐らく一生考える事になるだろうなと思っています。

弊社ではオンライン型のプログラミング学習スクール「ウェブカツ!!」を運営していますが、単に転職をさせるだけであれば短期間でギリギリ転職できるアマチュア程度のものを教えて企業に放り込めばいいので簡単ですし、事業をする側としても手軽で売上も上げやすいんですが、それが生徒の将来にとって良いものか、業界にとって良いものかというとITエンジニアや採用もしている私としては疑問に思うところですが、それでいいと考える学習者がいるのも事実です。

ですが、ウェブカツ!!ではあえて学習期間が増えて挫折がある程度は増えてでも「本物の即戦力となるハイスキル人材を輩出しよう」「個人として会社に頼らず稼げる力を身に付けさせよう」それが弊社や業界と個人の将来にとっての「良いサービス」だ。と考え運営をしています。

そのため、卒業後2年ものサポート体制を設けて現状と今後のアドバイスを行い、生徒同士のコミュニティで内定の報告や副業、フリーランスでの案件報告を行う事で全員が高め合える場を用意したり、定期的に生徒さんにヒアリングを行なってサービスの改善を行なっています。

また、現役のエンジニアを雇うよりも総合的に優秀だということで弊社では卒業生を率先して採用していますが、実際の採用するお客さん側としての目線で、面談でアピールが不足している箇所であったり、実際に現場で開発を行わせてみて気づく点というのを随時取り入れて教材を常にブラッシュアップしています。

ー「良いチーム」の条件や、「良いチーム」になるために重要だと思うことについてご教示いただけますでしょうか。

かずきち氏:
「誰にとって良いチームなのか」「会社側がどれだけの期間とコストをそのチームに要せるのか」ということで違ってはきますが、私はみんなで和気藹々とぶつかり合いもなく仕事をするのが良いチームだとは思っていませんし、社員であってもフリーランスであっても、あくまでプロとして会社である顧客から仕事を依頼されその代わりにお金を頂いて仕事をするものだ。その成果を出すためにチームが存在するものだ。と思っています。

そのためには、全員が同じ方向を向け、その方向性が理解できること、全員にそういった仕事の姿勢の種があること、衝突できるだけのメンタルがある事、そういったものがない事が早期の段階で発見できる体制となっているかが重要だと思います。

僕は「人は人を創らない。環境が人を創る。」と思っていて、そのための環境に影響を与える空気というものを大切にしていますが、上手い仕組みがあったとしても根本はそこの資質がなければほとんど育ちようがないなと思っています。

僕もITエンジニアとしていくつものチームで開発や議論を行ったり、著名なチームビルディングの方が入ったチームで業務を遂行してきた経験もありますが、目標設定であったり自発的に考えていくためのPDCAを回す仕組みといった環境設計部分はもちろん大切ですが、根本はその資質がある人を入れないと会社側が求める「良いチーム」は成り立たないなと思っています。

ー今後の貴社のヴィジョンと、社会に対してどのような影響を与えていきたいとお考えかご教示いただけますでしょうか。

かずきち氏:
小学校でプログラミングが必修化され、中学でもされてより身近になりますし、商工会議所でも英語と簿記に次ぐ企業で必須とされるスキルとしてプログラミングを第三のスキルと掲げているほど今後更にプログラミングというスキルが必要になっていきますし、トヨタさんが「終身雇用の限界」発言をされたように今後「外で自力でお金を稼ぐ」ことに迫られたフリーランス化は避けられず、フリーランス市場もどんどん拡大しています。

そのため、弊社でも今後はプログラミングというものをよりもっと身近にし、更に「フリーランスとして外でお金の稼げる力を持った人」を創出していきたいと思っています。

ウェブカツ!!の元生徒で卒業生だった方と最近作った「はたらくプログラミング」という漫画は、プログラミングという世界を完全に擬人化してストーリー性もありつつ分かりやすく仕組みが学べるのですが、それをSNSで公開したところ「子供でも面白く分かりやすく学べていい!」と1万いいねを超える大反響を呼び、KADOKAWAさんから全国で出版も決定しました。

また、現在スクールが乱立した事により「生徒のスキルが可視化されない」「未経験というだけで候補から除外される」「採用担当者や人材紹介営業がスキルを推し量れず、経験年数だけで判断される」といった問題もあるため、そういった「ITエンジニアのスキルレベル」を可視化しつつ実務レベルで学んでいけるスキルチェックサービスも2021年1月にリリースしていきます。

また、2021年春頃にはパズドラのようにダンジョンゲームをしながらプログラミングを学んでいけるスマホゲームもリリースしていったりとプログラミングをよりもっと身近にし、IT教育に新しい風をどんどん入れ、まだまだオタクな印象のあるITエンジニア業界をもっと盛り上げていきたいと思っています。

ー今後の人生のヴィジョンと、現在の人生への満足度をご教示いただけますでしょうか。

かずきち氏:
僕は自由人で明日は明日の風が吹くと思っているタイプなので、特に自分の人生に目標やビジョンを持ってはいないんですよね。

その時に面白いと思ったものをやっているタイプなので、ひょっとしたら5年後にはアパレルショップの店員も面白いなと思って店員をしているかもしれませんし、バックパッカーで世界一周回っているかもしれません笑

人生の満足度は、今3歳の娘がいるんですが、めちゃくちゃ可愛いくて毎日楽しくて仕方ないので、満足度120%ですね!