東宝ハウスホールディングスは、住宅を中心に不動産流通ビジネスなどを手掛ける企業です。
1976年2月に東京都国立市で創業し、2018年4月に新宿住友ビルへ本社を移転しました。2024年3月現在、1都3県で23の営業会社を運営しています。

不動産流通業界は、財閥系や鉄道系、商社系など親会社の後ろ盾を持つ会社がひしめき合っています。
しかし、独立系である東宝ハウスホールディングスは「企業の永続」を最優先に創業から無借金経営を貫き、自力で業界トップクラスの地位を築き上げてきました。

業界紙の住宅新報が2023年11月に公表した2023年度上半期の不動産売買仲介実績によると、東宝ハウスホールディングスの取引高は全国8位で、独立系としては全国1位です。
売上構成比に占めるリテール(個人顧客向け)の割合が100%の会社としてもトップです。
リテールが100%ということは、個人のお客様のニーズを深く理解し、高く支持されているということに他なりません。

また、ベスト10には全国展開の大手が名を連ねる中、関東エリアのみに特化しているのは東宝ハウスホールディングスのみです。
わずか23カ所の営業拠点で全国有数の実績を上げていることから、各拠点の生産性の高さも読み取れます。

今回は、独立系でありながら全国トップクラスの実績を持つ東宝ハウスホールディングスにて代表取締役社長を務める佐井川 稔氏にインタビューしました。


ー貴社のホームページなどで「User Happiness」という言葉をよく目にします。どういった理念なのでしょうか。

佐井川社長:
東宝ハウスホールディングスは「住まい」を売って終わりの不動産仲介の会社ではなく、お客様が求める暮らしに寄り添い、「User Happiness(ユーザーハピネス)」の実現を目的とする不動産流通コンサルティング企業です。

弊社独自の「未来カレンダー」というツールでは、お客様のご家族の未来について、一緒に考え、「どんな暮らしを実現したいのか?」を追求します。
曖昧な「不安」の正体を見つけ、不安を明確な「安心」に変えて、幸せな未来に向かって住まいを検討するのです。

住まいを引き渡した後は、アフターサービスを提供する東宝ハウスNEXTのライフプランナーがお客様をサポートします。
暮らしに役立つ各種セミナーや、宿泊・レジャー施設・飲食店などの優待サービス、深夜・休日に医師の往診を受けられるサービスなど、住まいを始めとした各種困りごともサポートします。

このように、東宝ハウスホールディングスが大切にしているのは、住まいを通じてひとつでも多くの幸せな人生を増やし続けようとする姿勢(想い+行動)です。
「User Happiness」の追求は、今後も変わることのない私たちの理念です。


ー「囲い込み」(※1)は一切ないと伺いました。どのような取り組みを行っているのでしょうか。
(※1)囲い込みとは、売却の仲介を依頼された物件を他社に紹介せず、自社で買主を探す行為。そうして自社だけで売買を成立させると、売主と買主の双方から仲介手数料を得ることができる。

佐井川社長:
意図的に他社への物件紹介を断る「囲い込み」は、業界において大きな問題です。
弊社はそのような状況を変え、業界に「透明性」を持たせるべく、「Open Mail(メール同時通知システム)」にたどり着きました。

弊社独自のシステムである「Open Mail」は、自身の売却不動産にどれくらいのお客様や不動産業者が興味を抱いているか、資料請求や内覧予定、購入申し込みの詳細などをリアルタイムで受け取ることができます。

これにより物件に関するすべての動きが一目瞭然となり、他社からの内覧拒否や自社の申し込み優先はなくなり、透明化されたオープンな市場で適正な売買が行われるのです。
不動産業者側の都合で売却物件を囲い込まれてしまい、折角のビジネスチャンスを逃してしまうことが決して起こらぬよう、「透明性」を追求しこのようなシステムを構築しました。
これも、お客様が不利益をこうむる可能性がある業界の現状を変えたいと思い、「User Happiness」を追求したからこそ生まれたシステムです。


ー社員一人ひとりの幸せも、お客様の幸せと同じくらい大切にしていると聞きました。どういった想いがあるのか伺えませんでしょうか。

佐井川社長:
我々が携わっている不動産流通ビジネスは、不動産自体に価値があり、お客様は物件を探しにきます。一方で、インターネットの進化により、誰もがほぼすべての不動産情報を閲覧できるようになりました。そのため、差別化できるポイントは営業マンである「人」となります。

この差別化の要因となる各メンバーが「Member Happiness」を感じながら働いていることは、「User Happiness」のためにとても重要なことです。

なぜなら、メンバーが幸福を感じながら「User Happiness」のために働いていれば、その姿勢(想い+行動)に表れ、それがお客様に必ず伝わります。

お客様が満足することでお客様から感謝されてメンバーは「心の報酬」を得られ、お客様の満足が給与という「物理的な報酬」に自然と現れてきます。

そして、メンバーの物心両面の幸福である「Member Happiness」が深まり、より「User Happiness」のために邁進できるようになるのです。これらの好循環を生むためにも「Member Happiness」が重要だと言えるのです。


ー最後に、人材育成において大切にしていることや、育成方針について教えてください。

佐井川社長:
東宝ハウスホールディングスが社員を育成する上で大切にしているのは、一人ひとりが主体性と個性を持ち、自ら「User Happiness」を追求できる人材になることです。

そのため、上から一方的に知識を詰め込むのではなく、自律・自走、自己決定ができる個人の確立に力を注いでいます。

東宝ハウスホールディングスはこの理念に共感し、自己実現を志す人材を待っています。ご興味のある方は、採用活動へのエントリーをぜひ検討してみてください。