オリックス株式会社の概要と沿革
まず、オリックスの基本情報は以下の通りです。
【オリックスの概要】
社名 | オリックス株式会社(ORIX Corporation) |
---|---|
本社所在地 | 東京都港区浜松町2丁目4番1号 世界貿易センタービル |
設立年月日 | 1964年(昭和39年)4月 |
取締役 兼 代表執行役社長・グループCEO | 井上 亮 |
株式公開 | 東証一部上場(証券コード:8591) |
資本金 | 2,364,960百万円 |
事業内容 | 多角的金融サービス業 |
オリックスは東京都港区に本社を置いている会社です。東証一部への上場を果たしている一流企業としても知名度の高いオリックスですが、その成り立ちは1964年にまで遡り前身であるオリエント・リースとして誕生しました。創業時から続けている事業のリース事業は、その時代にあったサービスを常に提供し続けています。オリックスは電子機器からIT機器まで様々な分野で活躍する機器をリースすることで各企業の発展へ一役買ってきました。
それではオリックスの歴史を沿革で見ていきましょう。
【オリックスの沿革】
1964年4月 | 大阪市にオリエント・リース㈱(現 オリックス㈱)設立 |
---|---|
1970年4月 | 大阪証券取引所市場第2部に株式を上場 |
1971年4月 | 東京証券取引所市場第2部に株式を上場 |
1972年3月 | オリエント・リース・インテリア㈱設立(89年4月、オリックス・アルファ㈱に社名変更。 11年4月、オリックス㈱に統合) |
1972年9月 | シンガポールにOrient Leasing Singapore Limited(現 ORIXLeasing Singapore Limited)設立 |
1972年12月 | 本店を大阪から東京へ変更 |
1973年2月 | 東証、大証市場第1部に指定替え(資本金10.8億円) |
1973年6月 | オリエント・オート・リース㈱(現 オリックス自動車㈱)設立 |
1973年9月 | マレーシアにUnited Orient Leasing Company Bhd.(現 ORIXLeasing Malaysia Berhad)設立 |
1973年12月 | 日本企業として初のアジアダラー債発行(発行額1,000万ドル) |
1974年6月 | 国内で初の社債発行(物上担保付社債1.2億円) |
1976年9月 | オリエント測器レンタル㈱(現 オリックス・レンテック㈱)設立 |
1976年9月 | オリエント保険センター㈱(現 オリックス保険サービス㈱)設立 |
1977年11月 | ぺルサス・シッピング㈱(現 オリックス・マリタイム㈱)設立 |
1979年6月 | ファミリー信販㈱(現 オリックス・クレジット㈱)設立 |
1983年10月 | オリエント・キャピタル㈱(現 オリックス・キャピタル㈱)設立 |
1984年3月 | オー・エス・アール㈱(現 オリックス・システム㈱)設立 |
1985年2月 | バジェット・レンタカー㈱(現 オリックス自動車㈱)設立 |
1986年3月 | 茜証券㈱に資本参加(95年3月、オリックス証券㈱に社名変更。10年5月、マネックス証券㈱と合併) |
1986年5月 | オリエント・エアクラフト㈱(現 オリックス・エアクラフト㈱)設立 |
1986年12月 | 大阪市岡㈱に資本参加(05年12月、オリックス・インテリア㈱に事業統合) |
1987年1月 | ㈱トーシキインテリア(現 オリックス・インテリア㈱)に資本参加 |
1988年10月 | ㈱阪急ブレーブス(現 オリックス野球クラブ㈱)を買収。(同年11月、球団名称を「オリックス・ブレーブス」に変更、90年11月「オリックス・ブルーウェーブ」に変更、04年12月大阪近鉄バファローズと統合し「オリックス・バファローズ」に変更) |
1989年4月 | オリックス㈱に社名変更(グループCIを導入) |
1990年8月 | オリックス倶楽部㈱設立(04年4月、オリックス・クレジット㈱に統合) |
1991年4月 | オリックス・オマハ生命保険㈱(現 オリックス生命保険㈱)設立 |
1991年8月 | ブルーウェーブイン㈱(現 ブルーウェーブ㈱)設立 |
1992年1月 | リース業界ではじめてリース債権の小口化による資金調達を実施 |
1993年7月 | リース業界ではじめて国内コマーシャルペーパーの発行による資金調達を実施 |
1993年11月 | オリックス初の普通社債発行(発行額200億円、5年) |
1995年10月 | 特定債権法に基づく他社の債権流動化商品第一号を販売 |
1996年3月 | オリックス初の個人向け社債発行(発行額200億円、4年) |
1996年8月 | オリックス・アルファ㈱(11年4月、オリックス㈱に統合)、特定債権法に基づく国内初のABCP発行(発行額26億円) |
1997年6月 | クラウン・リーシング㈱の国内リース債権等を譲受 |
1998年4月 | オリックス環境㈱設立 |
1998年4月 | 山一信託銀行㈱買収(98年8月、オリックス信託銀行㈱に社名変更。11年10月、オリックス銀行㈱に社名変更) |
1998年4月 | 国内初のダイレクトCP発行 |
1998年9月 | ニューヨーク証券取引所に上場(日本企業で12番目) |
1999年3月 | オリックス・リアルエステート㈱(現 オリックス不動産㈱)設立 |
1999年4月 | オリックス債権回収㈱設立 |
1999年9月 | ㈱サンリース買収(05年4月、オリックス㈱に統合) |
1999年10月 | オリックス・エム・アイ・シー㈱設立 |
1999年10月 | エックスレンタカー㈱買収(05年1月、オリックス自動車㈱に統合) |
1999年11月 | オリックス・コールセンター㈱設立2000年7月 |
2000年9月 | オリックス・アセットマネジメント㈱設立 |
2001年7月 | センコーリース㈱買収(05年1月、オリックス自動車㈱に統合) |
2001年9月 | ㈱イフコ、㈱イフコレンタカー買収(05年1月、オリックス自動車㈱に統合) |
2002年3月 | 広島総合リース㈱(03年4月、もみじリース㈱に社名変更。14年6月、オリックス㈱に合併)に資本参加 |
2002年6月 | オリックス不動産投資法人が東京証券取引所に上場(国内4番目の不動産投資信託) |
2002年7月 | 日鐵リース㈱(現 エヌエスリース㈱)、日鐵リースオート㈱(05年1月、オリックス自動車㈱に統合)に資本参加 |
2002年9月 | オリックス資源循環㈱設立 |
2003年3月 | 国内初の電子CP発行 |
2003年10月 | ㈱ジャパレン買収(05年1月、オリックス自動車㈱に統合) |
2004年2月 | 国内初の公募ダイレクトCP発行 |
2004年11月 | ㈱富士カントリー市原倶楽部(現 オリックス・ゴルフ・マネジメント(同))を買収 |
2005年1月 | オリックスグループの自動車事業関連7社をオリックス自動車㈱として統合 |
2005年1月 | 北関東リース㈱に資本参加(05年4月、オリックス北関東㈱に社名変更。11年1月、オリックス㈱に統合) |
2005年4月 | オリックス・リビング㈱設立 |
2005年10月 | ㈱徳銀オリックス(現 オリックス徳島㈱)に資本参加 |
2007年4月 | オリックス業務支援㈱設立 |
2007年9月 | オリックス不動産投資顧問㈱設立 |
2009年5月 | オリックス・ローン事務センター㈱設立 |
2009年7月 | オリックス・クレジット㈱の株式51%を㈱三井住友銀行に譲渡(12年6月、オリックス㈱が全株式を取得) |
2010年2月 | オリックス・ホールセール証券㈱設立 |
2010年5月 | オリックス電力㈱設立 |
2010年6月 | 筑波リース㈱に資本参加 |
2010年7月 | ㈱ユビテックに資本参加 |
2010年12月 | 公益財団法人 オリックス財団設立(06年4月設立のオリックス社会貢献基金の活動を継承、14年6月、オリックス宮内財団に名称変更) |
2011年3月 | 日本企業初の中国オフショア市場における人民元建社債発行(発行額4億人民元、3年) |
2011年4月 | オリックス水族館㈱設立 |
2012年1月 | ㈱キューコーリースに資本参加 |
2012年4月 | オリックス初のタイ市場におけるバーツ建無担保普通社債発行(発行額5億バーツ、3年) |
2012年10月 | オリックス保険コンサルティング㈱設立 |
2013年3月 | ONEエネルギー㈱設立 |
2013年5月 | ㈱フリール買収 |
2014年2月 | OAファーム㈱(現 オリックス農業㈱)設立 |
2014年7月 | オリックス生命保険㈱がハートフォード生命保険㈱を買収(15年7月、オリックス生命保険㈱に統合) |
2014年12月 | 弥生㈱を買収 |
2015年4月 | オリックス八ヶ岳農園㈱設立 |
現在ではオリックスは、生命保険や損害保険から企業年金のコンサルティング、企業間取引など企業サポートの分野でも活躍しています。金融取引のプロとしての信頼と実績を元にオリックスグループの事業の拡大を先頭に立ち、歩み続けています。企業だけでなく個人向けの金融サービスも行なっており、より身近になっているのも間違いありません。
オリックス株式会社の企業理念
次に、オリックスの経営ビジョンをまとめていきます。
【企業理念】
オリックスは、たえず市場の要請を先取りし、先進的・国際的な金融サービス事業を通じて、新しい価値と環境の創造を目指し、社会に貢献してまいります。オリックスHP:企業理念より引用
【経営方針】
1. オリックスは、お客さまの多様な要請に対し、たえず質の高いサービスを提供し、強い信頼関係の確立を目指します。オリックスHP:企業理念より引用
2. オリックスは、連結経営により、すべての経営資源を結集し、経営基盤の強化と持続的な成長を目指します。
3. オリックスは、人材の育成と役職員の自己研鑚による資質の向上を通じ、働く喜びと誇りを共感できる風土の醸成を目指します。
4. オリックスは、この経営方針の実践を通じて、中長期的な株主価値の増大を目指します。
【行動指針】
Creativity 先見性と柔軟性を持って、たえず創造力あふれる行動をとろう。Integration お互いの英知と情報を結合させ、人間的なふれあいを通じて、グループ力を高めよう。オリックスHP:企業理念より引用
オリックスは常にその時代にあった金融サービスやリース事業で、社会の発展に貢献してきました。市場の動きに敏感に反応するための市場調査を怠らず、新しい価値を見出す目を磨いてきました。顧客に対して常に質の高いサービスを提供することを経営方針として据え、個人から大企業を相手にしても変わらない最善のサービスを心がけてきた結果が今のオリックスの信頼と実績を築いてきたんですね。
オリックス株式会社の事業内容
最後にオリックスの事業内容は以下の通りです。各種金融サービスから自動車教習所の運営まで、それぞれのニーズにあった事業を展開していることがわかります。時代の動きを読むことが重要な金融事業において、常に新しいものに目を向けてきたオリックスだからこその事業が揃っていると思います。
【法人向け金融サービス】オリックスHP:事業・サービス紹介より引用
全国の営業ネットワークによるお取引を通じて、お客さまのニーズや経営課題を把握し、グループの知の融合とチームプレーにより、最適なソリューションをご提供します。
【自動車関連サービス】
オリックス自動車は、「リース」「レンタカー」「カーシェアリング」を組み合わせることで最も合理的な車両の利用方法をご提案します。また、コンプライアンス、環境、安全管理の観点から、付加価値の高い車両管理サービスをご提供します。
【不動産関連サービス】
オリックス不動産を中心にマンションや一戸建て分譲の「住宅開発事業」から、オフィス・賃貸マンション・商業施設・物流施設などの開発・投資・アセットマネジメントを手がける「不動産投資事業」、ホテル・研修所・ゴルフ場・高齢者向け住宅・水族館などの「施設運営事業」まで、不動産事業を多角的に展開しています。
【環境エネルギーサービス】
お客さまの環境関連商品や環境技術に対するニーズに応じて、エコサービスインテグレーターとしてさまざまな機能を総合的にご提供し、お客さまの低炭素化やエネルギーコストの削減をサポートします。
【個人向け金融サービス】
ニッチマーケットにおける独自の専門性を有しており、新たな個人向け市場および法人向け市場を開拓し、お客さまに満足度の高い商品をご提供します。
【海外向け金融サービス】
1971年の香港進出を皮切りに世界37カ国・地域にネットワークを構築しており、リース、融資、投資銀行、航空機・船舶などの分野で各国のニーズに応じた金融サービスを幅広くご提供します。
【その他のサービス】
<自動車教習所>
「オリックスドライビングスクール弁天町」(大阪市港区)と「調布自動車学校」(東京都調布市)の2ヵ所の自動車教習所を運営しています。
個人のお客さま向けの普通車、自動二輪などの免許取得講習に加えて、法人向けの安全運転講習や安全運転指導員養成講習を行っています。
様々なニーズに最適な答えを見出してくれるのがオリックス株式会社!
オリックスがここまでの大企業に至るまでは様々な苦労もありました。プロ野球チームのオリックスも同じですね。経営が苦しくバファローズとの合併の際はオリックスは球団を手放すんではないかとの多くの噂を男気で球団を維持しました。苦しいときは耐え抜き、それでも変わらないサービスを顧客に対して行なう姿勢が、信頼へと繋がっているんだと感じました。オリックスにはこれからも金融事業のプロとして、そして新しいものへとチャレンジしていく姿勢は変えずに常に最前線にいてくれること、更なる成長に期待したいですね。