※本ページ内の情報は2024年5月時点のものです。

エクストフェデレーションは埼玉県を中心に、飲食部門、モビリティ部門、レジャー部門を持ち、生活を総合的に支えるグループ企業だ。創業から「すべてはお客様のために」の精神を一貫して大切にしている。

今回はグループ各社の代表取締役社長を務める山田美行氏に、事業の強み、今後の展望、求める人物像などについて話をうかがった。

両親から自然と学んだ、会社経営の楽しさや可能性

ーーどのような幼少期を過ごしていましたか?

山田美行:
経営者である両親のもとで育ったため、子どもの頃から家族で経営のことについて毎日のように話していました。売上を伸ばすための施策や人事関係のことなど、いろいろなことを幼い頃から聞いていたので、経営についての雰囲気を感じることができました。

ーー会社を引き継ぐという思いは持っていましたか?

山田美行:
もともと会社を引き継ぐつもりはなく、医療関係に進もうと思っていました。しかし、高校2年生の頃に「幼い頃から聞いていた経営という仕事は、いろいろな楽しみや将来の可能性がありそうだ」と思い、その道に進むことを決めました。

ーー代表取締役社長に就任して取り組んだことを教えてください。

山田美行:
モビリティ部門の収益を伸ばすことができました。お客様に常に寄り添って仕事をするように普段から社員の方々にお願いしているのですが、皆がその要望に応えてくれて、お客様と丁寧にコミュニケーションを取ってくれました。

その結果、埼玉県のホンダディーラー全105店舗中CS(顧客満足度)において3店舗が1〜3位を独占し、また他の店舗も上位15位以内に入る実績を残すことができ、収益も伸長させることができました。

社員皆の頑張りが実を結んだことがとても嬉しかったですね。
また、自動車以外にも次世代型電動車椅子WHILLの販売代理店を始めたり、飲食店では料理の質向上と社員の調理教育に取り組みました。

お客様に楽しんでいただくために複数のサービス事業を展開

ーー3つの事業を始めたきっかけを教えてください。

山田美行:
弊社の会長は本田技研工業に約12年勤め、仕入れや販売業務に携わってきました。そこからディーラーとして独立し、ホンダ新車正規ディーラー6店舗、ホンダ中古車正規ディーラー1店舗、自動車板金・塗装店1店舗、中古車販売店1店舗まで伸ばすことができました。

ディーラーを運営している中で本田技研工業の様なメーカーにもなってみたいと思うようになりました。その根底には本田宗一郎さんへの強い憧れがあったのだと思います。もともと会長は食に関する想いも強かったため、飲食の事業をスタートさせてお客様の支持を得ることができ、現在の店舗数に発展させることができました。

また、レジャー事業を始めたのは1986年頃ですが、当時は石油ショックの後で、バブル景気が始まる頃でした。この景気は長くは続かないと思い、安定的な経営を行うために不況に強いパチンコを始めようと、レジャー事業をスタートすることになりました。

ーー拡大させるために大切にしてきたことを教えてください。

山田美行:
弊社は「地味、地道、真面目に商売をする」という視点と、「弊社でなければならない」という理由を数多く作る事を社員の方々に徹底して教育してきました。3つの事業は全く違うようで、根底にある考え方は同じだと思っています。

全国のお客様に満足していただける体制を目指す

ーー今後注力することを教えてください。

山田美行:
1つ目は、経営幹部の育成です。幹部や店長が皆、同じ視点で考えられる体制にするために、店長会議で私の考え方や想いを店長と共有しています。経営者である私と中間管理職の方々が同じ方向を向き、社員全員の力が合わされば、今よりもさらに強い組織になれると思っています。

2つ目は、EC強化です。現在「Washoku大穀」では、お客様に最もご支持いただいている「うなぎ蒲焼」をはじめ、店外でもお楽しみいただけるEC用商品を開発し、埼玉県内2市(川越市、富士見市)のふるさと納税返礼品としても採用いただくなど、EC強化に動き出しております。お店には国外からも多くのお客様にご来店いただけるため、「食べたものと同じものを自国に戻っても買いたい」という需要にも応えられるよう、越境ECにもチャレンジしていきたいと考えています。

ーー貴社が求める人物像について教えてください。

山田美行:
大きく分けて2つあります。

一つは情熱です。
「お客様に喜んでいただき満面の笑顔になっていただきたい」という情熱があるかを何よりも重視しています。その気持ちさえ強く持っていれば、本人が望む活躍ができるよう、社員皆で大切に育てていきます。

あと一つは弊社の創業理念を心から納得し、行動できることです。「お客様の喜び」「社員の喜び」「会社の喜び」の3つを同時に満たすことが弊社の創業理念で、この創業理念に基づいて行動することができる人物です。

編集後記

経営を行う両親のもとで、幼い頃から経営の感覚を吸収していた山田社長。

「すべてはお客様のために」という考えのもと、社長就任後はカーディーラーとして収益だけでなくCSを改善し、埼玉県内でトップにランクインするなど、輝かしい実績を残すことに成功した。

今後は経営幹部の育成やEC強化にも取り組むという。地元はもちろん、全国、各国のお客様にも喜んでいただけるサービスを届けたいという会社の想いは、確かな事業として今後も広がっていくだろう。

山田美行/1964年、埼玉県生まれ。1986年、大東京火災海上保険株式会社(現・あいおい損害保険)に入社。1987年、エクストフェデレーションに入社。1996年、グループ内の株式会社ニュー富士のケータリング事業部長に就任。1998年、グループ内の株式会社ホンダプロモーションの部長に就任。2000年、株式会社ニュー富士の部長に就任。2009年、グループ統括専務に就任。2016年、グループ統括代表に就任。経営学修士(MBA)。近茶流懐石正教授。日本空手松涛連盟二段。