※本ページ内の情報は2024年7月時点のものです。

株式会社三春情報センターは、不動産売買を中心に、飲食事業、保育・介護事業、宿泊事業、美容事業、ウエディング事業など、複数の異なる業種での事業を展開し続ける「Life Value Creation Company」だ。

今回は、春木社長に顧客の未来を見据えた事業展開と展望をうかがった。

絶対に諦めず全力で尽くす心意気が人を動かす

ーー入社前のエピソードなどがありましたらお聞かせください。

春木磨碑露:
高校卒業後、専門学校で簿記を学んだものの、学生時代は勉強にそれほど熱心ではありませんでした。社会人になってから学びに対する意欲が生まれ、必要と感じたことには全力を尽くすようになりました。勉強することで、自分がやりたいと思ったことは「絶対に実現できる」という自信を持てるようになりました。

実際に、絶対に諦めない力を行動で示してきたと思います。たとえば、英語を学ぶために横須賀のバーでアルバイトをしたり、海外に行き、世界中の人と会話をして友達をつくったりするなど、常に挑戦を恐れずに行動してきました。

ーーお父さまの会社を継ぐことに抵抗はなかったのでしょうか?

春木磨碑露:
幼少期から父親に経営のノウハウを叩き込まれたので、抵抗はありませんでしたね。私自身としては、会社を日本一にするという夢を持っており、そのためには何が必要かを常に考えています。

座右の銘である「天命を受けて人事を尽くす」は、父親からの教えです。社員とその家族を幸せにするために全力を尽くすことが大切だと感じています。

「顧客ファースト」を長期的な視点で考えた事業展開

ーー貴社の事業について教えてください。

春木磨碑露:
弊社にはさまざまな事業があります。不動産売買部門は弊社グループのメイン事業です。

多くの不動産会社と違って、固定給制度を採用している点です。この仕組みによって、社員は安定した給料を得て、お客様に長期的なサービスを提供することに集中できます。また、一度ご購入いただいたお客様からの信頼をいただき、将来的なリピートや紹介につなげることを目指しています。

飲食事業で展開している店舗は、社員の福利厚生やお客様の記念日にも利用されています。社員の誕生日会を開催したり、ご登録いただいたお客様の記念日には弊社グループのレストランにご招待しています。特にお客様とは、家をご購入いただいた後も長いお付き合いをすることを目標としているため、こうした試みを実施しています。

また、旅館・リゾート事業として、沖縄でリゾートヴィラと伊豆熱川で温泉旅館を運営しています。やはり不動産を購入したお客様や紹介者様を招待するべく、長期的な関係構築に活用しています。たとえば、沖縄のリゾートヴィラでは、紹介した方が家を購入した場合、紹介元の方を招待する仕組みもつくりました。

そして、伊豆熱川の温泉旅館は、買収した旅館をリノベーションし、社員の福利厚生やお客様の記念日に活用してもらいながら、旅、宿泊を楽しんでもらっています。

全ての事業において、弊社のお客様に対して、「来る人が幸せになる」という前提で、サービスをより深く提供するための展開だと捉えています。

異なる業種のハイブリッドな事業展開で顧客との長期的なつながりを維持

ーー現在、貴社が注力されていることは何でしょうか。

春木磨碑露:
まずは、営業部門の体制強化と営業社員の教育ですね。単に不動産を売るのではなく、お客様の生活全体をサポートする提案型の営業を重視しています。そのために、ヒアリングからプレゼンテーションまでの一連の流れを教育し、時間をかけて営業社員を育成しています。

新人教育では、入社してから1年間、朝の時間を使って、地域・お客様・自社・自分(家族)の四者にとって善いことを実践する「四方善し」や仕事の考え方などの研修を行い、新人が人間として成長することを目指しています。経営幹部と後継者育成にも力を入れており、社員それぞれが持つ能力を理解し、それを活かして全体をまとめ上げるリーダーシップを育成しています。

また、弊社は洋菓子店や保育園も運営しています。はたから見ると事業に一貫性がないと思われるかもしれませんが、「Life Value Creation Company」として、お客様の「住まい」だけではなく、「暮らし」が豊かになるような提案ができる会社でありたいと思っています。

洋菓子店や保育施設といった複数の事業展開から、不動産顧客の創出も目指しております。

編集後記

高校卒業後、海外に渡り見聞を広げ、三春情報センターの社長となった春木社長。諦めない姿勢を大切にしながら、長期的な目線で顧客の幸せを追及するサービスの展開をはかっている。インタビューをとおして、今後も顧客のライフスタイルを考えながら相乗的ににそれぞれの事業を活性化していきたいという強い思いが伝わってきた。

春木磨碑露/1977年横浜市生まれ。2012年、株式会社三春情報センター代表取締役に就任。不動産の買取再販業務を強化するほか、飲食事業、保育・介護事業、宿泊事業、美容事業、ウエディング事業などを次々に展開。横浜・湘南・横須賀エリアを中心に地元密着企業として、お客様・会社・社員・地域がそろって幸せになる「四方善し」を理念に、人財育成に注力し、モノではなく、コトを提供する企業として事業を展開している。