※本ページ内の情報は2024年9月時点のものです。

株式会社アクティオは、不確実で予測困難な時代に対応するためのマインドセット「アジャイル」を取り入れたコミュニケーションで顧客の成長を促し、課題解決をサポートするPR会社。外資系企業の日本進出支援なども手がける一方で、昨今は地方創生や障害者の方の支援といった日本を元気にする活動にも積極的に取り組んでいる。

今回、代表取締役の垣本浩喜氏に、同社の大切にする働き方や経営者としてのマインド、これから叶えたい目標などを聞いた。

大学在学中にPRの面白さに気づき会社設立に参画

ーー社長就任の経緯を聞かせてください。

垣本浩喜:
アメリカの大学に在学中、あるPR会社でサマーインターンをしていたのですが、記者会見の現場を初めて目にして、非常にわくわくしました。その時に、まだ世に知られていないことやものを発信するPRの仕事に面白さを感じました。

その後、私にPRのすべてを教えてくれたインターン先の上司に誘われ、アクティオに設立メンバーとして入社しました。入社はまさにご縁と運だったと思います。

その後、創業者が病気になり世代交代が必要となり、次の社長として私が指名されたため、2017年に社長に就任しました。

社長として大切にする「アジャイルな働き方」と「グロースマインドセット」

ーー貴社の事業の内容や強みについて教えてください。

垣本浩喜:
弊社は「コミュニケーションで社会との信頼関係を築くこと」をパブリックリレーションズの定義とし、信頼関係構築のためのコミュニケーションパートナーとして活動しているPR会社です。例えば、メディアリレーションズ(企業がメディアと良好な関係を築くための活動)を通じて、日本で認知度を拡大したい外資系企業のために記者会見やインタビューを実施したり、最近ではインフルエンサーマーケティングも行ったりしています。

外資系企業専門というわけではありませんが、英語が堪能な社員が多いので、自然と外資系企業のお客様が増えます。組織の規模が小さいためフットワークが軽く、自発的に動けるメンバーが多いのが強みです。

ーー事業を展開するなかで、どういった考え方を大切にしていますか。

垣本浩喜:
弊社は「アジャイルな働き方」をキーワードに掲げています。アジャイルとは英語のAgility(機敏さ)からきていて、ただ計画に従って行動するのではなく、臨機応変に対応して柔軟に行動しようという考え方です。

また、人間の能力を努力や経験で伸ばすことができる「グロースマインドセット」についても、日頃から社員たちに伝えています。社員たちには同じことを漫然と続けるのではなく、失敗をしても良いから新しいことに挑戦してほしいと思っています。

そのほかに大切にしているのが、“ストーリーテラー”になることです。昨今、世の中に共感されるものはストーリーがあるものや、自分の物語を語れる人です。ストーリーを通して世の中にものやことを浸透させるのは非常に良い方法ですし、弊社でも意識しています。

社員の成長や働きやすさを考えた給与交渉制度とキャリアアップ制度

ーー社長に就任してから気づいたことはありますか。

垣本浩喜:
社長になる前はクライアントのことだけを考えていれば良かったのですが、社長になってからはクライアントだけでなく、社員や社員の家族のことまで考えるようになりました。

また、社会にどのような影響を与えられるかという点が最も重要ですし、将来のことを先読みして考えなければいけないという点にはプレッシャーを感じますね。

ただ、大変なことはありますが、会社の方向性を自分で決められることにはやりがいがありますし、何より社員たちが笑顔で楽しく仕事をしてくれることにうれしさを感じます。

ーー特徴的な会社の風土や制度について教えてください。

垣本浩喜:
弊社は、フラットな組織を目指していて、社長と社員との距離が近く、風通しの良い風土です。女性が活躍できる環境が整っているのも特徴です。

特徴的な制度として、社員が役員にプレゼンして、給与を決められる給与交渉制度が挙げられます。この制度は、社員に自身のパフォーマンスを振り返ってもらう時間をつくってほしいという思いで始めました。

もう1つは、「キャリアアップ制度」です。今後導入予定ですが、会社から一方的に昇格させるのではなく、昇格を希望する社員が推薦者を見つけ、自ら挙手してキャリアアップにチャレンジできる制度です。

ーー社長の今後の夢を聞かせてください。

垣本浩喜:
弊社では現在、地域の学生たちと協力して、地域の課題を解決し盛り上げるイベントに共催しています。今後も各地域の課題をコミュニケーションの力で解決する活動を行い、社会や地域を良くできる会社を目指していきます。

そのほかにも、障害のある方を支援するNPO法人の活動もサポートしています。コミュニケーションの力を活用して社会貢献につなげることは、非常に大切なことだと考えています。

編集後記

「コミュニケーションで世界を近くしていく」をミッションに掲げるアクティオ。コミュニケーションの力を通して、世の中に信頼関係を築くことを大切にしているとのこと。地域創生や障害者支援など、同社の力が社会貢献につながり、日本の将来を今後さらに良くしてくれることに期待したい。

垣本浩喜/1979年広島県福山市生まれ。米国アリゾナ州立大学卒業。大学在学中に大手PR会社でのサマーインターンシップを経験。2003年に株式会社アクティオの設立メンバーとして入社し、主に外資系IT企業、ウェディングや不動産業界などのクライアントを担当。2017年に代表取締役に就任すると、パブリックリレーションズをコアとした戦略コミュニケーションを通じた、クライアントの事業成長や変革、世の中の課題解決に尽力。