※本ページ内の情報は2024年12月時点のものです。

愛知県で不動産事業を展開する、株式会社ワンダーランド。「夢を共有し実現するハピネス提供業」と称して、不動産売買の仲介事業のほか、コンサルティング業務や注文住宅の設計・施工・管理、コインパーキング事業、レンタルスペース事業などを多角的に運営している。「ハピネス提供業」とはどのような事業なのか。代表取締役を務める佐々佳広氏に、経営理念や事業内容を詳しくうかがった。

不動産購入の体験をきっかけに起業を決意

ーー不動産事業で起業しようと考えた背景についてお聞かせください。

佐々佳広:
私は小学2年生のときから両親と弟の4人で2DKの社宅に住んでおり、長い間、自分のプライベートルームがありませんでした。ですから、ずっとプライベートルームや持ち家への憧れがあったのです。そんな思いを抱きながら、高校卒業後は土木関係の会社に就職し、30歳になったときに、両親と相談して家を買うことになりました。

不動産の購入は初めてだったので不安でしたが、そのときの営業職の方がとても親身に対応してくれました。「行き違いがないように、わからないことは何でも質問してください」と言ってくれて、週末ごとに何度も私の自宅まで足を運んで相談に乗ってくれたのです。その仕事に対する姿勢に憧れて、不動産仲介の会社に転職することにしました。その方の真似をしながら一生懸命に取り組むと、営業成績がどんどん上がっていきました。7年間その会社でお世話になった後、もっと自由にお客さまの喜びを追求したいと思うようになり、起業したのです。

人を楽しませる「ハピネス提供業」を展開

ーー貴社ではどのような事業を運営していますか?

佐々佳広:
不動産事業の中でも特に住宅に関するサービスに特化し、不動産コンサルティングや注文住宅の建設、駐車場管理業務など幅広く展開しています。

私は弊社の事業を「ハピネス提供業」と捉えています。テーマパークのように人を楽しませるという価値観とホスピタリティを兼ね備えることが、私の理想です。「ワンダーランド」という社名も、テーマパークを意識して付けました。ですから、「誰かをハピネスにする仕事」であれば、不動産業以外でも積極的に参入したいという気持ちがあります。

たとえば2019年には、地域貢献の一環としてレンタルスペース事業を立ち上げました。キッチンや全面の鏡があるスペースもあるので、料理教室やヨガ教室などに利用され、地域の方々にご好評いただいています。また、2024年の7月には地元・愛知県の日進市で初めてのホテルを開業しました。2025年には、ホテル内にカフェ&バーを開店したいと考えています。

ーー貴社の経営理念や、仕事をしていく上で大切にしている考えをお聞かせください。

佐々佳広:
「人を幸せにすること」を判断基準にしています。「お客さまにハッピーライフを贈り続ける」という事業目的のもと、「どちらが儲かるか」ではなく、「どちらがお客さまにとって幸せか」を基準にして商品をおすすめするのです。利益がどうでもいいわけではありません。事業目的をしっかりと達成すれば、売上や利益はあとから必ずついてくると信じて仕事に取り組んでいます。

ーー「人を幸せにする」という価値観を実現するために、どのような取り組みを行っていますか?

佐々佳広:
社内においては「トラスト&リスペクト」を信条として掲げ、社員同士が互いに約束を守り、相手の人格を尊重するように促しています。入社1年目の新入社員であっても、さん付けで相手のことを呼び、私自身も「社長」と呼びかけられたときには、「はい」と返事してきちんと受け答えをするようにしています。

お客さまに対するホスピタリティマインドとしては、注文住宅の「新築引き渡し式」を動画撮影したり、年末年始に工事中の住宅にしめ飾りをつけたりしています。お客さまからは、「おもてなしの気持ちのある会社だね」と喜んでいただけました。また、お客さまへの感謝の気持ちを表す「感謝祭」を半年に一度行っています。これは弊社スタッフがホストを務めて、餅つき大会や抽選会などのイベントを行う企画です。過去に弊社とご契約いただいたお客さまを中心に、約1500名の方が参加してくださっています。

「人生なんとかなる」の精神で前向きにチャレンジを

ーー最後に、この記事の読者に向けてメッセージをお願いします。

佐々佳広:
私の座右の銘は「人生なんとかなる」です。何事も失敗を恐れずにチャレンジして、前向きに取り組めば道は開けるものです。ポジティブな姿勢の人は、幸運を引き寄せます。ですから読者の皆さんも、「こんなこと無理だ」と消極的になるのではなく、自信を持って仕事に取り組んでほしいと思います。

弊社は自由な社風で、どんどんチャレンジできる環境があります。アットホームな雰囲気で、社員同士が話しやすいと思います。仕事にしっかりと取り組めば年齢に関係なく給与が上がり、周りから頼られるようになると役職も上がります。チャレンジ精神旺盛な方が、弊社に加わってくださると嬉しいですね。

編集後記

「ハピネス」「幸せ」「幸福」といった言葉があふれた今回のインタビュー。ホスピタリティと顧客満足を最重要視している佐々社長の信念が伝わってきた。顧客への思いやりと、前向きな姿勢が生み出した同社の事業スタイルは、とてもユニークで興味深い。不動産事業のテーマパークとして、これからもより多くの人を笑顔にしてほしい。

佐々佳広/1960年、愛知県生まれ。愛知県立一宮工業高等学校(現:愛知県立一宮工科高等学校)卒業。株式会社永井組に入社し、工事課で公共事業の現場監督を12年経験後、興和不動産株式会社に転職。売買仲介の営業に7年携わる。1997年、株式会社ワンダーランドを設立。代表取締役に就任し、不動産の売買仲介をはじめ、宅地開発、新築注文住宅、レンタルスペース、コインパーキング事業を展開。2024年、愛知県日進市に初のホテルを営業開始。