※本ページ内の情報は2025年5月時点のものです。

伊勢半グループの企業としてメイクアップ化粧品や基礎化粧品、医薬部外品などを企画・販売している株式会社エリザベス。艶のある唇を生み出す「リップガーディアン」や、30年以上人気のアイライナー「ビボ」をはじめとした、独自性の高い商品を展開している。

30年以上営業畑で経験を積み、2024年に代表取締役社長に就任した鈴木基樹氏に、エリザベスの商品が長年愛される理由についてうかがった。

化粧品を通して「新しいものを見つける喜び」を顧客へ提供している

ーー今までの経歴や社長就任後の取り組みについて聞かせてください。

鈴木基樹:
中学生の頃から化粧品業界に興味があり、大学卒業後は化粧品の製造・販売を行う株式会社伊勢半に就職し、30年以上営業一筋でキャリアを積みました。伊勢半のグループ会社であるエリザベスの社長に就任させてもらえたのも、営業時代の数字管理力や効率重視の取り組みを評価してもらえたからだと思っています。

社長に就任してからは、伊勢半とは違う分野で勝負をしていこうという思いで事業を運営しています。

ーー事業内容や魅力について教えてください。

鈴木基樹:
弊社は化粧品の企画・販売を手がけている会社です。1967年に「アイリッド」というふたえまぶたをつくる化粧品を日本で初めて販売した会社でもあり、その後も独自性の高い商品を、バラエティーストアをメインに展開しています。

お客様が化粧品を使い、今までと違う自分になって喜んでくれた姿を見るのは、とても嬉しい瞬間です。店舗に訪れた際、高校生の子たちが「こんなの見つけちゃった。ラッキー」と楽しそうにレジに向かう姿を見たときは、本当に嬉しくなりました。このように「新しいものを見つける喜び」を、消費者に体験させてあげることができる。これが、弊社の事業の魅力だと感じています。

スペシャリストが企画・開発するバラエティーに富んだ商品が強み

ーー貴社の強みはどういった点にありますか。

鈴木基樹:
お客様から「こんな商品があるんだ」と思ってもらえるような、バラエティーに富んだ商品が弊社の強みです。社内に商品開発チームがあり、伊勢半から異動してきた社員も含め、優秀な社員たちがスペシャリストとして開発に携わっています。

たとえば弊社では、この春に「スーン クッションコンシーラー」という商品を新発売しました。コンシーラーといえばスティックタイプやチップが付いているものが多いですが、それだと使うときに指が汚れてしまうことが少なくありません。

「スーン クッションコンシーラー」

同商品はクッションファンデのような形なので指が汚れることがなく、また市場にまだあまり出回っていない商品ということで、お客様の関心をしっかりと掴むことができています。

ーー求める人材について聞かせてください。

鈴木基樹:
いろいろな意見を出して提案できるアイデアマンが理想ですね。弊社では入社1〜2年目の社員のアイデアも採用しますし、上司たちも優しく耳を傾けているのでどんどん意見を出してほしいです。また、化粧品への情熱があることも大切だと思います。

弊社の商品企画部は少数精鋭なので、1人でパッケージデザインから中身の設計まで考えることができるのが面白い点です。自由に自分の発想を活かせる会社なので、そういった仕事に興味がある方とはぜひ一緒に働けたらと思っています。

顧客がほしいと思っている商品を、真っ先に提供できる会社を目指す

ーー今後はどのようなことに注力していきますか。

鈴木基樹:
エリザベスはグループの基幹会社である伊勢半と同じく化粧品事業をメインにしています。しかし、同じように真似をするだけでは存在意義がありません。グループ内でも「エリザベスは企画・販売会社としての強みを活かし、いろいろなことを考えてチャレンジしてほしい」という使命をもらっています。それは独自性の高い商品開発はもちろん、全く新たな事業への挑戦かもしれません。

そのほか、営業部門の効率化を図るために、代理店やグループ内での連携を強化していきたいと思います。これらに力を入れながら、伊勢半が取り扱っていないような商品やチャレンジングな取り組みで、業界内で勝負をしていこうと思います。

ーー今後の目標を聞かせてください。

鈴木基樹:
弊社は主に20代をターゲットにした商品を販売しているので、その年代の方々に「エリザベスってこんな面白い商品を出しているんだ」と驚いてもらったり、ワクワクしてもらったりしながら、ブランドの認知を拡大していきたいです。

伊勢半グループでは「いちばんほしいを、いちばんに」をパーパスとして掲げていますが、これには「お客様がほしいと思っている商品を1番最初に提供できる会社でありたい」という思いが込められています。

お客様が弊社の商品を見て「使いたい」と思い、それを友人たちにも広めてくれる。そういった形で、弊社のファンを増やしていけたらなと思います。弊社は小さな会社ですが、だからこそフットワークの軽さなどの強みがありますし、少数精鋭の強みを今後も活かしていきます。

編集後記

少数精鋭で顧客の求める商品を開発しているエリザベス。取材中も社員たちと和やかに話す鈴木社長の姿があり、自由に意見を言える風通しの良さが印象的だった。「お客様をワクワクさせたい」という強い思いで心を掴み続ける同社。ほかにはないユニークな商品で、今後も多くの人に「商品を選ぶ楽しさ」を伝えていってほしい。

鈴木基樹/大学卒業後、1991年に伊勢半グループ入社。新卒入社以降、30年以上にわたり営業部門一筋でキャリアを積む。株式会社伊勢半では西日本支店・東日本支店の支店長などを歴任し、2021年より営業本部・副本部長を経て、2024年に株式会社伊勢半執行役員およびグループ会社である株式会社エリザベスの代表取締役社長に就任。