
SNSの持つ可能性を最大限に引き出し、企業の課題解決を実現する株式会社 Leading Communication。TikTokを中心とした縦型動画マーケティングに特化した同社は、インフルエンサーの発掘・育成を行うプロダクション事業と、企業のSNS運用からインフルエンサーのキャスティング、広告配信までをトータルサポートするSNSマーケティング事業を軸に成長を続けている。
さまざまな企業の課題解決に取り組みながら、「100事業の創出」を目指す同社の代表取締役社長、井上光氏に話を聞いた。
任された仕事をやりきる姿勢が道を切り開いた
ーー貴社に入社したきっかけと、入社後に取り組んだことを教えてください。
井上光:
私は2017年に弊社の設立に関わりましたが、その際はまだ入社しておらず、2020年にSNSマーケティング事業が始まったタイミングで弊社に入社しました。それまではエンタメ業界で働いていたのですが、SNS分野の可能性に惹かれて転職を決めました。
弊社に入社した後、まずプロダクション事業の立ち上げに携わり、インフルエンサーの発掘や育成を担当。スカウトしたインフルエンサーの方々の育成に注力した結果、最も成長した方で1年間で約60万フォロワーまで成長させることができました。コロナ禍によるSNS利用の増加という時流も相まって、こうした良い結果が出せたのだと思います。
ーーご自身の成長の糧となった、印象深い体験はありましたか?
井上光:
2021年ごろに、マーケティング事業部の立ち上げを任されたことが、特に印象に残っています。当時の私は営業に強い苦手意識を持っていましたが、会長から依頼されたということもあり、断ることができずに引き受けることに。それまでフォロワー数などの影響力を指標としていた仕事から、売上という数値目標を追う立場へと変わり、会社を背負う責任の重さを実感しました。
営業の知識も経験もなかった私の武器は“スピード感”だけでした。テレアポも苦手だったため、それまでの人脈を総動員し、「目標が未達なので助けてください」と正直に伝えて回りましたね。そして、依頼されたことに対してスピード感を持って行動し続けた結果、「あそこはレスポンスが速い」という評価をいただき、徐々に売上が増加。最終的には1人で対応しきれなくなり、チームを編成して対応するほどに大きく成長させることができました。
この経験を通じて、苦手なことでも任されたことを責任を持ってやりきることの大切さを学びました。
SNSの力を最大化するマーケティングで企業の課題を解決

ーー貴社の事業内容を教えてください。
井上光:
弊社の事業は大きく2つに分かれています。1つ目はプロダクション事業。現在は300名を超えるクリエイターが所属し、そのSNS総フォロワー数は4000万人を超えています。所属するインフルエンサーの獲得だけでなく、育成を行い、彼らの影響力を高めていくのも仕事の一つです。
2つ目はSNSマーケティング事業です。TikTokやInstagram、YouTubeなどのSNS運用から、インフルエンサーのキャスティング、広告配信まで包括的にサポートしています。特に縦型動画に特化しており、多くのプラットフォームに対応できる強みがあります。
弊社の特徴は、単に“バズらせる”ことではなく、クライアントのゴールから逆算してSNS活用を設計する点です。クライアントが本当に求めているのは集客や求人などの具体的な成果であるため、認知向上だけでなくそれらの目標達成にコミットした提案をしています。
ーー人材育成において、どのようなことを大切にしていますか?
井上光:
人材育成の核は、社員一人ひとりの可能性を信じて機会を与えることだと考えています。そこで弊社では「役職が人を成長させる」という考えのもと、早期から責任あるポジションを任せています。実際、入社1年以内にチーフになるような社員も珍しくありません。
ただし、役職を与える際は必ず権限と責任もセットで託すことを徹底しています。また、社員の意見を取り入れるために週1回の1on1ミーティングを欠かさずに実施し、ボトムアップ型の組織文化を育んでいます。
加えて、社内では「Good」と「Bad」の行動基準を示し、評価の透明性を高めることで、社員が成長するための道筋を明確化。さらに、キャリアパスも明確化しているので、社員が自分の将来を描きやすい環境を実現できているのではないかと考えています。
「100事業の創出」を目指し、次世代リーダー育成に注力していく

ーー今後の展望についてお聞かせください。
井上光:
弊社のホールディングス化に向け、「100事業の創出」を目指しています。その実現のためには100人の事業主が必要となるため、現在の社員の中から事業部長や子会社社長を輩出していきたいと考えています。私自身が会社員から社長になれた経験を踏まえ、社員たちにも同じチャンスがあることを実感して欲しいのです。
他には、既存事業のさらなる拡大と同時に、クリエイターが主体となって新たなビジネスを展開できるような環境の構築も視野に入れています。私たちがこれまでに培ってきたノウハウを活かし、クリエイターの夢を現実にする環境を整えていく考えです。
人間には無限の可能性があります。自分の可能性を信じて挑戦し続ければ、きっと何かを成し遂げられるはずです。弊社はそうした夢を追う方をサポートし、ともに成長していく場所であり続けたいと思います。
プレスリリースはこちら
編集後記
井上社長の、社員に早い段階から責任あるポジションを任せる姿勢からは、人の可能性を信じぬく経営者としての覚悟が感じられた。また、自身が経験した、会社員から社長になる道を社員たちにも開こうとする姿勢は、真に社員の成長を願う心の表れだろう。「100事業の創出」という壮大なビジョンのもと、その実現のために「100人の事業主を育てる」という言葉が実現する未来が楽しみだ。

井上光/2020年、株式会社 Leading Communicationの立ち上げに参画。TikTokクリエイターが所属するプロダクション事業部の立ち上げを経て、2021年マーケティング事業部を設立。2024年11月に代表取締役に就任。TikTokを中心としたSNSマーケティング施策の戦略設計から立案、分析まで含めて、3,000件以上の実績を持つ。