知名度ゼロから6年で国内No.1を獲得できた理由 ~インターネットメディアの広告収益最大化プラットフォーム『GenieeSSP』を運営~

知名度ゼロから6年で国内No.1を獲得できた理由


株式会社ジーニー 代表取締役社長 工藤 智昭

※本ページの情報は2017年4月時点のものです。

2010年に設立された株式会社ジーニーは、アドテクノロジー事業を手掛けるベンチャー企業である。主力製品である『GenieeSSP』は創業から6年で国内No.1シェアを獲得し、そのほかのDSPやDMP、マーケティングオートメーションの領域でも順調に規模を拡大している。2012年に海外連結子会社Geniee International Pte.,Ltd.が誕生。2017年4月現在、ベトナム、インドネシア、シンガポール、中国に拠点を有しており、今後もアジアを中心に更なる拠点の拡大を図る。同社代表取締役社長、工藤智昭氏に、創業に至る経緯や今後展望、求める人材などについて話を伺った。

工藤 智昭(くどう ともあき)/1981年生まれ。大学4年生で起業し、SEO対策の事業で成功。2006年早稲田大学大学院理工学研究科卒業後、株式会社リクルート(現:株式会社リクルートホールディングス)に入社し、インターネット広告事業に携わる。2010年、「日本の技術力を背景に、日本発の世界的なテクノロジー企業をつくりたい」という思いのもと、株式会社ジーニーを設立、同社代表取締役社長に就任。更に、2012年、Geniee International Pte.,Ltd.を設立し、Representative Directorに就任した。

起業に向けて、自らを成長させるべく選んだ道

―起業をしようと思われたきっかけや、ご自身の進路をどのように決められたのかについて、お教えいただけますか?

工藤 智昭:
母の実家が農家でしたので、繁忙期にはアルバイトを数十人雇って作業していました。私も手伝いをする中で、商品の売り方や、人を雇い給料を払うといった経営のプロセスを子供ながらに身近で見て体験することができ、いつしか自然に「自分も事業を興して経営をしてみたい」と思うようになっていました。

高校生の時には、ITのほかに数学や経済にも興味がありました。しかし当時、「これからはITが世の中を変えていく」という流れがあり、自らプログラムやコードが書けるようになれば、新しい事業を始められるのではないかと考え、当初の起業という目標に向けて大学はITの道に進むことを決めました。


―将来の選択を見据えて進路を選ばれたわけですね。大学時代に既に一度起業をされていると伺っております。

工藤 智昭:
大学ではコンピューターサイエンスを勉強していましたので、専門性を活かしたいと思うようになり、いくつかのITベンチャーでアルバイトを始めました。そこでベンチャーの雰囲気を知ることができ、「自分にもできるかもしれない」という実感を持てるようになり、大学4年生の時にSEO対策のサービスを行う事業を興しました。

―その後、大学院を卒業され一旦企業に就職されていらっしゃいますが、どのようなきっかけだったのでしょうか?

工藤 智昭:
学生の時に起業した事業は利益も出て順調ではあったのですが、このまま続けても、1,000人や1万人といった大規模な会社に成長させられるイメージが湧きませんでした。そうした中で就職活動をしていた際に出会ったリクルートの社長に、「起業を考えている」と伝えたところ「辞めるとしても、一度リクルートに入ってみたら面白いと感じるかもしれない」と言われ、面接を受けました。リクルートが今後ネット系に力を入れていくということもあり、自分を成長させることができるのではないかと考え、入社を決意しました。

仕事に対して圧倒的な当事者意識を持つ

―リクルートでのご経験をお聞かせください。

工藤 智昭:
リクルートの社風はとても好きでした。私がアルバイトで経験した企業の多くは、トップダウンの体制でしたが、リクルートでは「お前はどうしたいんだ?」ということを常に問われました。1人ひとりの意志や、キャリアプランを尊重してくれる会社でしたね。みんな活き活きと仕事をしていました。

仕事を自分のこととして捉えられる“圧倒的な当事者意識”を持っている人は、リクルートの中でも活躍している人たちでした。この意識をジーニーでは“コミットメント”と言っていますが、仕事を自分のこととして捉えて本気で取り組める人というのは、正念場で頑張れる人だと思います。


―再び起業しようと思われたタイミングはいつですか?

工藤 智昭:
起業には体力も必要ですから、20代のうちに決断しようと決めていました。リクルートに入社した2年目に、アドネットワークの新規事業の立ち上げに成功し、日本最大のエリアアドネットワークを構築しました。その後、事業グループを数十名規模にまで成長させることもできました。4年目の時に、現社長の峰岸真澄さんと話をして、経営の勉強をする機会に恵まれました。立ち上げた事業をどうやって拡大させるのかを学ぶことができたのは、非常に大きかったと思います。0から1を生み出すことは経験済みでしたし、1から100へ拡大させる神髄も知ったことで、起業する決断をしました。ちょうど、RTB(Real-Time Bidding)というインターネット広告取引の新しい技術が登場した頃です。

SSP事業国内No.1シェアを獲得

―御社の事業内容についてお教えください。

工藤 智昭:
弊社の事業は大きく分けると2つあります。1つ目が、創業時から続いている事業で、インターネット広告を瞬時に取引し配信するプラットフォームの提供です。

インターネットのサイトを開くと、広告が出てきますよね。しかも、その広告は自分が興味のある内容だったりすると思います。これは、過去にインターネットサイトを閲覧した履歴など膨大なデータをもとに、皆さんの趣向に合った広告が自動で瞬時に選定・配信される仕組みがあるからです。ジーニーでは、こうした広告配信のプラットフォームを独自で開発しご提供しています。弊社の主力プロダクトは、インターネットメディア向けの広告収益最大化プラットフォーム『GenieeSSP』で、2016年には、SSP事業における国内シェアNo.1を獲得しています。

このほか、広告主向けの『GenieeDSP』や大量のデータを蓄積管理する『GenieeDMP』等を開発・提供しています。

2つ目がマーケティングオートメーション『MAJIN』です。これは2016年7月に立ち上げた事業です。企業のマーケティング活動において、人手では膨大な手間や時間、コストがかかっていた大量の作業を自動化・効率化するツールです。潜在顧客に効果的なメールや広告などを自動で配信したり、効果分析し営業の効率化に繋げたりすることができます。

―創業当初に感じられた困難なことなどはありますか?

工藤 智昭:
2010年当時は、リーマンショックの影響で景気も悪く、更に、今ほどベンチャー企業を取り上げてくれるメディアも少なかったため、知名度の問題で非常に不利な状態からのスタートでした。交渉の場に着くことさえ困難な状況でしたね。ただ、自分たちのサービスの方向性をきちんと決めて、それをだんだんと磨いていくことで、弊社のサービスに対する評価が徐々に高まっていきました。設立後8か月ほど経つと、サービスを導入されたお客様が他のお客様を紹介してくださることが増えていきました。

アジアNo.1に向けて

―今後の展望について、どのようにお考えでしょうか?

工藤 智昭:
まずは国内において圧倒的なNo.1を、そして中期的にはアジアNo.1を目指しています。現在、SSPにおいては一定のご評価をいただいていますが、その他のプロダクトはまだこれからという状況です。SSP事業で培った顧客基盤や膨大なデータ、ノウハウを活かし、着実にジーニーの商圏を拡大させていきたいと考えています。

また、2020年度末くらいには従業員数も国内と海外で半々になり、グローバル企業になっているのではないかと思います。現在、海外拠点はベトナムとインドネシア、シンガポール、中国にあるのですが、今後さらに増やしていく予定です。


―その目標を達成するためにも、御社ではどのような人材を必要としていますか?

工藤 智昭:
やる気を持続できる人ですね。現時点のジーニーのスキルは、1年後のジーニーでは通用しなくなるときもあります。現在順調に会社が成長していますので、去年は100の力で乗り越えられたけれども、今年は120の力が必要になるでしょう。スキルは、その壁を乗り越えるときに身に着けていけば良いのですが、「乗り越えよう」という気概を持っているということが、まずは重要になるのではないかと思います。

活発な議論と刺激に溢れた職場

企業説明会では工藤社長自らが登壇し、熱い想いを伝える。

―御社の社風についてお聞かせください。

工藤 智昭:
自由に意見を言い合える環境ですね。エンジニア同士でももちろんですが、エンジニアと事業側の社員とが議論し、新しいものを生み出しています。そして、目線が高い人が多いですね。私たちは常に世界を見据えて仕事をしています。日本の会社よりも、世界の中で強い企業をベンチ―マークにして勉強しています。創業時から「日本だけでは終わらせない」とメンバー全員が思っていましたので、今ではそれが弊社の文化にもなっていると感じています。


―最後に読者の方へのメッセージをお願いします。

工藤 智昭:
GoogleやFacebook、Amazonといった世界的規模のテクノロジーカンパニーを、日本発で創りたいと思っています。そのビジョンに近づくにはどうしたらいいか、1人ひとりが真剣に考え、活発な議論を繰り広げるような、非常に刺激的な環境がジーニーにはあります。弊社のビジョンに心から共感して、そこに向かって一歩一歩進んでいくことに喜びを感じられる人にとって、ジーニーはとても楽しい会社だと思いますね。


■株式会社ジーニー 採用ホームページ
https://geniee.co.jp/recruit/

編集後記

工藤社長は、就職活動の際、“自分自身が成長できるかどうか”を軸として企業選択をしたと仰っていた。日本発のテクノロジーで世界に挑戦するジーニーは、 自分自身の実力を育むのに最適な環境ではないだろうか。社員全員が大きなビジョンに向けベクトルを合わせ、個々の実力をレベルアップすることで会社全体の力を底上げしているからこそ、スピーディーな事業拡大が可能になっているのだと感じた。

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