インタビュー内容
事業
【坂田】
当社では園芸種子というものを扱っておりまして、野菜とそれから花ですね。そういう新しいものを作りだす場合、やはり最終的な消費者のニーズがどういうところにあるのか、これが最近は特に大きなファクターになってきています。そうすると例えば花ですと色ですね。どういった色調のものが好まれるのか、どういった形のどういった大きさの、いろいろと要素があります。それと私どもで開発したサンパチェンスという花は、環境に非常に優しい花という事で、環境浄化能力といういうものが非常に高く、二酸化窒素であるとかホルムアルデヒドといった有害物質を吸収する能力が高い。直接環境に対する貢献ができる。こういった視点から開発した商品ですので、そういった視点で最近はいろいろな品種を作っていく、ポイントが出てきているなと思います。あと野菜ですけれども、果菜類と呼ばれているトマトとか胡瓜、そういったものは、主に施設のハウスの中で育てるケースが多いのですけれど、キャベツですとか、白菜、大根、ほうれん草、ブロッコリーこういったものは、外の畑で作られるわけです。しかも野菜の場合は生育期間が長いです。こういった中でよくできる品種、これはもう絶対に必要な品種なのです。ですから作りやすい野菜の、研究開発をしなくてはならないという点、それからやはり消費者目線のところで、こういった野菜がほしい、例えばメロンの場合は、このくらいの大きさで、このくらいのネットがあって、このくらいの甘みがあってなど、こういった細かい視点があるわけで、そういったニーズをできるだけ吸収して、それに合う品種をつくっていくと、最近野菜は特に味ということがポイントになってますし、同時に機能性、栄養分が高いか低いかという要素も関係してきています。そしてもっとさらに考えなくてはいけないのは、環境の変化ですね。地球温暖化もあります。そういった環境の変化に強い品種を作っていく、一言や二言で秘訣という事はとてもお話できません。
【坂田】
ビジョンとしていつもお話させていただいていることは3つあります。花は心の栄養、野菜は体の栄養というお話をしています。1つ目としては我々は世界に栄養と笑顔をお届けする企業でありたいというビジョンがあります。笑いってなにと言われるかもしれませんが、花にしても野菜にしても美味しければスマイルになります。栄養イコール笑顔という事にもなるかと思います。栄養と笑顔をお届けできる企業でありたい。2つ目は、今ものづくりという事を言っているのですが、ものづくりを主軸としたグローバルな活動を通じて日本のすばらしさを世界に広めていく企業でありたいというビジョンです。3つ目は社員一人ひとりが情熱を語れる企業でありたいというビジョンです。2つ目のものづくりにかける日本の良さ、種苗業界を世界で見てもやはり日本という国は、オランダ、アメリカの3つの大手の中の一角というくらい非常にレベルが高い現在だと思います。また、日本の農業も非常に世界ではレベルが高い所だと思います。今後は我々のレベルの高い種と、同時に日本の持っている農業の技術力の高さ、こういったものをどんどん世界へ広げられたらいいと思っております。それのお手伝いができればと思っています。

経営者プロフィール

氏名 | 坂田 宏 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1952年2月14日 |
出身地 | 神奈川県 |
座右の銘 | 先憂後楽、率先垂範 |
愛読書 | 「MADE IN JAPAN(メイド・イン・ジャパン)―わが体験的国際戦略」:盛田昭夫著 「経営学」:小倉昌男著 「成功への情熱」:稲盛和夫著 |
尊敬する人物 | 坂田武雄、稲盛和夫 |
著書 | なし |
会社概要
社名 | 株式会社サカタのタネ |
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本社所在地 | 神奈川県横浜市都筑区仲町台2-7-1 |
設立 | 1913 |
業種分類 | 農業・林業・漁業 |
代表者名 |
坂田 宏
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従業員数 | 連結2,948名(2024年5月31日現在) |
WEBサイト | https://corporate.sakataseed.co.jp/ |
事業概要 | 1.種子・苗木・球根・農園芸用品の生産および販売、書籍の出版および販売 2.育種・研究・委託採種技術指導 3.造園緑化工事、温室工事、農業施設工事の設計、監理、請負 |