株式会社久原本家グループ本社 日本の食文化を支えて130年。福岡発食品メーカーの新たな挑戦と想い 株式会社久原本家グループ本社 代表取締役社長 河邉 哲司  (2022年9月取材)

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インタビュー内容

―成長への考え方と今後の展望―

【ナレーター】

企業の成長にあたって、売り上げを伸ばすことが必ずしも正しいことではないと語る河邉。その真意とは。

【河邉】

私は、基本的に売り上げはお客様の喜びの数だと思っています。ですから、売り上げが上がったということは、お客さんが喜んでいただいたということです。

しかし、我々は色々な資源をもとに商売をしているので、どんどん大きくすると、やはり良いものを使えなくなってしまいます。

我々は一つひとつのブランドの位置づけと考え方があって、そのための戦略があります。ですから、決して売り上げを上げるのが良いとは思っていません。いかに永続するかということを考えながら、そのためにはやはりブランドが大事だということを言います。

そして、次なるブランドをつくりながら、そこで売り上げを上げることによって、企業全体を上げていってみんなが豊かになるというか、そういう必要があるのではないかなと思っています。

【ナレーター】

日本の食文化をさらに世界に広げるべく、地方発老舗メーカーの挑戦は続く。

【河邉】

「こんな地方の小さな会社ですら、やれるんだ」という、ある種そういうビジネスモデルです。要するに、地方の小企業に元気を与えられる、私はそんなビジネスモデルがつくれれば良いのではないかと思っています。

あまり勉強をしてこなかった私にだって、想いを、志を高く持てばなんとなる。素晴らしい学生は世の中にたくさんいらっしゃる。あなただったらもっとできます。

志さえ持てばできるということを、私を見ながら「あいつができたのなら、俺もできる」と思っていただきたい。本当にそう思いますね。

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経営者プロフィール

氏名 河邉 哲司
役職 代表取締役社長
生年月日 1955年4月17日
出身地 福岡県
略歴
78年福岡大学商学部貿易学科卒、家業である当時の久原調味料入社。入社時の従業員は6人。自らが醤油の配達を一軒ずつ行う中で、顧客への感謝の心を醸成し、現場からチャンスを見いだす術を学んだ。

四代目社主を継いでからは、たれや調味料のOEM事業に着手。1990年には明太子で初の自社ブランド「椒房庵」を立ち上げ、直営店舗・通信販売を通じて全国で認知度向上に努めた。2005年、自然食レストラン『御料理茅乃舎』を開業。その後、化学調味料・保存料無添加のブランド「茅乃舎」を立ち上げ、福岡の百貨店を皮切りに、東京ミッドタウンなどへ直営店を拡大。現在は全国に29店舗を展開している。2019年には北海道アイを設立。今年6月には久原本家グループ北海道工場を竣工し、食を通じた地域貢献に積極的に取り組む。

創業から130年目を迎えた今、社内では「ありがとう」の気持ちを何より大事にする企業文化の醸成に注力している。

(その他)
1994年 福岡青年会議所理事長
2016年 第43回経営者賞受賞
2018年 在福岡ラオス人民共和国名誉領事

会社概要

社名 株式会社久原本家グループ本社
本社所在地 福岡県糟屋郡久山町大字猪野1442
設立 1893
業種分類 食料品・飲料製造業
代表者名 河邉 哲司
従業員数 1,319名(2024年2月末時点)
WEBサイト https://kubarahonke.com/
事業概要 グループ全体の経営管理業務、マーケティング業務、パッケージ・広告等のデザイン業務、商品開発業務、品質保証業務
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