株式会社みすずコーポレーション 「いなりあげ日本一の景色を見よう」君臨する上場企業に挑め。倒産危機迫る老舗メーカー 20年の戦い 株式会社みすずコーポレーション 代表取締役社長 塚田 裕一  (2023年9月取材)

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インタビュー内容

―“良い会社を創る”という想いに年齢は関係ない―

【ナレーター】

当時、自社の経営において改善が必要であることを、30歳という年齢ながら役員や父親に進言を続けてきたと語る塚田。その背景にあった塚田の揺るがない信念とは。

【塚田】

本当に遅れた部分が後になって取り戻せないというのがあるんですね。ですから父にも役員、おじにもバンバンいいました。どちらが正しいかはわかりません。ですが、会社のためにいっておかないといけないことは絶対にいわないと、あとで後悔すると思ったので、「これは自分のためにいっているんじゃない。自分の意地じゃない。会社が良くなるためだ」というふうに信じていうということですね。しかし、結果がやはり後押ししてくれました。その後、あげが売れていったのです。当時から、いなりの皮に関しては先輩の会社がありました。(その会社の方が)全然上ですよ。遥か高みにいるわけですね。そして、その会社が非常に利益を出している。それを見て「同じ原料で同じ人がやっていて、同じモノをつくっているのに何でできないんだ」と(思いました)。だからそれが基本ですよね。できるはずだと思っているわけです。できないはずがないのです。同じ原料ですから。同じものでつくっていて、さらに機械は自分のところでつくれるくらい、こちらの方がノウハウを持っているのに何でできないんだと。「良いところを学ぼう」というのは、会議の時にいつもいっていました。商品の差があるわけですよ。

社員は試食会とかで、これだけ向こうが優れていると伝えても「うちのほうが良い」というのです。開発に携わっている人たちも、工場の人も「うちの方がうまい」という。そこを、負けを認めないと(ならない)。(そうしないと)直らないんですよ。ですから、モノが悪く売れないわけです。しかし「モノが悪い」と言うと全否定になってしまうので「良いところもあるけど、まだ近寄れないよね」と(いっていました)。

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経営者プロフィール

氏名 塚田 裕一
役職 代表取締役社長
生年月日 1958年8月27日
出身地 長野県
座右の銘 不易流行
愛読書 『こうして会社を強くする』稲盛和夫/PHP
尊敬する人物 稲盛和夫氏
略歴
1980年成蹊大学法学部卒業後、株式会社加ト吉(現テーブルマーク株式会社)入社 食品業界の経験を積み、みすゞ豆腐株式会社(現株式会社みすずコーポレーション)入社 2001年代表取締役社長に就任

会社概要

社名 株式会社みすずコーポレーション
本社所在地 長野県長野市若里1606
設立 1949
業種分類 食料品
代表者名 塚田 裕一
従業員数 849名
WEBサイト https://www.misuzu-co.co.jp/
事業概要 凍り豆腐、油揚げ、味付け油揚げのレトルト食品・チルド食品、シート食品他の製造と販売
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