
インタビュー内容
【ナレーター】
AIやデジタル技術を活用し、医療分野における情報格差の解消と、現場の業務効率化の実現に貢献している、プライム上場企業「株式会社GENOVA」。
医療、医薬情報を正確かつ分かりやすくまとめ、提供する「メディカルプラットフォーム事業」と、予診・問診・決済がオンラインで完結する診療予約システムの開発・提供などを行う「スマートクリニック事業」を展開し、同社が提供するシステムを導入している施設数は1万軒以上にのぼる。
近年では、歯科医院のバックオフィス業務をサポートするサービスを提供するなど、社会課題のひとつである医療人材不足の解消にも注力しており、さらなる成長に向けて挑戦を続けている。
「ヒトと医療をつないで健康な社会を創る」をミッションに掲げ、躍動するGENOVAの軌跡と、経営者が思い描く未来像とは。
自社の強みと主力事業の特徴について、平瀬は次のように語る。
【平瀬】
全国のクリニックや診療所が私たちのお客様です。以前は製薬会社や大学病院を対象とする企業が多かった中で、クリニック向けに特化している点は私たちの強みだと思っています。全国に17万件ほどあるうちの、1万件以上のお客様が私たちのサービスを導入してくださっています。
私たちは「メディカルプラットフォーム事業」を展開していて、今は「メディカルドック」という医療メディアを運営しています。これはクリニックに患者様を呼ぶためのビジネスブログではなく、病気にならないための情報発信をしたいと思って始めました。お客様お客様や仲の良い先生に話したところ、多くの先生方が協力してくださったおかげで、立ち上げることができた事業です。
もう一つの「スマートクリニック事業」は、クリニックで患者様が待合室で待つ時間が長いという問題を、テクノロジーの力で解決できないかということで始まりました。
まず、受付と会計の問題を解決するために、通常、紙で渡される問診票を事前にスマホなどで入力できるようにしました。また、通院されている患者様も多いので、事前にカード登録をしてもらえれば、診療が終わった後にそのまま帰ることができる、そういったサービスも展開しています。
これは患者様にとって良いだけでなく、クリニックにとっても経営の効率化になります。紙で行っていた作業をデジタル化することで楽になったり、自動受付精算機によってお金の間違いがなくなったりと、そういった形で導入していただいています。
【ナレーター】
平瀬の経営者人生は、2005年に株式会社GENOVAを立ち上げたことから始まった。当時は中小企業向けのホームページ制作などを行っていたが、最も多かったのが町のクリニックからの依頼だったという。
【平瀬】
最初は中小企業向けにブログ型のホームページを制作販売していました。元々は医療向けとしてスタートしたわけではなかったのですが、町のクリニックさんからの反響がとても良かったのです。
院長先生やスタッフの人柄がわかるようなホームページを制作していたんですね。患者様からすると、クリニックの診療内容はわかっても、先生はどこか怖いイメージがあるでしょうし、病院やクリニックは行きたくない場所ですよね。
それが、スタッフさんが「お昼ご飯をここで食べた」といった内容が載っているホームページを見ると、患者さんが通いやすくなるんです。そうしたブログがクリニックのブランディングにとてもはまったんですね。お医者さんはお友達のお医者さんを紹介してくださるので、医療向けの会社になっていったという経緯です。

経営者プロフィール

氏名 | 平瀬 智樹 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1978年2月5日 |
出身地 | 東京都 |
座右の銘 | 友情・努力・勝利 |
愛読書 | ワンピース・スラムダンク |
2003年にアメリカへ留学、2005年帰国後、同年7月にGENOVAを創業。医療メディアに関わるメディカルプラットフォーム事業、クリニックの業務DXを促進するスマートクリニック事業を展開している。
会社概要
社名 | 株式会社GENOVA |
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本社所在地 | 東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ34F |
設立 | 2005 |
業種分類 | その他製品 |
代表者名 |
平瀬 智樹
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従業員数 | グループ会社全体454名(2025年6月末時点) |
WEBサイト | https://genova.co.jp/ |
事業概要 | 医療情報格差の解消と医療現場での業務効率化を目指す、ヘルスケアテック企業。 医療メディアに関わるメディカルプラットフォーム事業と、クリニックの業務DXを促進するスマートクリニック事業を展開。 |