―数値目標よりも重要な「能力目標」とは―
【ナレーター】
今後の展望について、中山は次のように語る。
【中山】
在庫が約37万アイテムありますが、この数字を2023年には50万アイテムに拡大しようということで今、進んでいます。
我々は卸売業なので直接販売はしていませんが、エンドユーザーさんまで届けられる機能を持てば、無駄な運賃や労力を減らしていけるのではないかということで進めています。
もう少し今よりは進化させた形でやりたいなと思っています。意外かもしれませんが、我々の扱っている商品はそれほど最先端なものではありません。
ですから、いつもの商品を世界最先端の物流でお届けするという、ここが面白いなと思っているのです。
まさか、いつも買っているドライバーが、いつも買っているあのモンキーレンチが、こんな物流システムで回ってくるのかというのは意外性があるかなと思っています。
【ナレーター】
トラスコ中山では、数字目標よりも会社としての能力を高め、機能を身につけることの方を重要視しているという。その真意とは。
【中山】
当社はうそのように、あまり数字の追求がない会社なのです。
例えば「ユーザーさんに対して直送サービスをできる体制をきちんとつくろう」とか、もしくは「24時間365日受注と配送ができる会社にしよう」とかといった点に重きを置いています。
ですから、数値目標ではなく、どちらかというと「能力目標」というのでしょうか。私はこちらの方が実は大事なのだと考えています。
そういう面では、我々がもっと幅広い能力をつけなければなりません。数字ではなく、いわゆる機能ですね。会社が持つ機能をどう高めていくかというのが、今、大きな経営課題です。
経営者プロフィール
氏名 | 中山 哲也 |
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役職 | 代表取締役社長 |
生年月日 | 1958年12月24日 |
出身地 | 大阪府 |
座右の銘 | 教科書にない経営 |
会社概要
社名 | トラスコ中山株式会社 |
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本社所在地 | 東京都港区新橋4-28-1 トラスコ フィオリートビル |
設立 | 1964 |
業種分類 | 卸売業 |
代表者名 |
中山 哲也
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従業員数 | 3,043(2023年12月末時点) |
WEBサイト | http://www.trusco.co.jp/ |
事業概要 | 生産現場で必要とされる作業工具、測定工具、切削工具をはじめ、あらゆる工場用副資材(プロツール)の卸売業。 プロツール唯一の総合カタログ「トラスコ オレンジブック」を年間約16万部発刊、プロツール検索サイト「トラスコ オレンジブック.Com」では約410万アイテムを公開し、モノづくり現場の資材調達の利便性向上を使命に企業活動を行う。 |