株式会社久月 ~“フレッシュさ”を徹底追求!創業180年超、老舗企業の新たな挑戦!~

Vol.1 人形に対する造詣が培われた幼少期

株式会社久月 代表取締役社長 横山 久吉郎 (2016年1月取材)

[もっとみる]

【聞き手】

本日は、天保6年創業、180年の歴史を誇ります、日本でナンバーワンの人形問屋、株式会社久月の7代目当主に当たる代表取締役社長 横山久吉郎さんにお話を伺っていきたいと思います。それでは社長、よろしくお願いいたします。

【横山】

よろしくお願いします。


―人形に対する造詣が培われた幼少期―

【聞き手】

お生まれになってから、ずっとこの東京の下町の浅草橋で育っていらっしゃったかと思いますが、4人姉弟で男の子お1人ということで、とても大事に育てられたと伺っています。

【横山】

子供の時にあまり無理をさせられないということで、僕はおばあちゃん子で、祖母に育てられたのですよ。

【聞き手】

それはご両親がお仕事でお忙しかったからですか。

【横山】

そういうことも考えられると思うのですけれども。祖母には確か7人くらいの子供がいたのです。ところが成人したのは父と父の姉の2人なのですよね。この人たちが体が非常に弱かったので、私もそういうふうなことで、色々な病気だとか、男1人でもあるので死なれたら困ると。私も言われたのを覚えているのですけれども、「家の中にいて、あまり外に出るな」などですね。

【聞き手】

けがをしたら困るから。

【横山】

そう。病気などをやったり。ですから非常に近所の方々と交流がなかったのですよね。そのまま立教小学校に入れられてしまっていますから。通うのも迎えがきたり送られたりと、とにかく大切に育てられました。

【聞き手】

女性だと、お人形に対しても何となく子供の頃から身近な存在で、特に女の子は好きという子も多いと思いますけれども、男の子で人形問屋さんという商売について、その当時はどんなふうに感じていらっしゃいましたか。

【横山】

先ほど言ったように、外にあまり出ることができなかったので、そうすると遊ぶところはこのお店か自宅なのです。お店には丁稚さんから番頭さんまでいましてね。新入社員の人たちも、若手もいるわけですよ。そうすると、結局は遊びがそのお店の中になるのですね。お店の中で弓太刀や刀を見たり、そういうものを抜いたり、弓で刺したりですね。刀がどれくらい切れるかと屏風を刺して、ひどく怒られたりもしましたね。

【聞き手】

意外とやんちゃなところがあったのですね。

【横山】

いわゆる遊び場がそういうところで、人形の中で遊んだわけですね。

【聞き手】

それがもしかしたら、知らず知らずに、目利きにつながって。

【横山】

そうなのです。

【聞き手】

今のその人形のものというか、質を見るというところにつながっているのでしょうか。

【横山】

そう思いますね。私もずっとここに住んでいたので、そのような教育を知らず知らずのうちに受けていました。

【聞き手】

とはいえ、ご実家、ご自宅には、子供の頃にお人形を飾られたりとかはほとんどなくて。

【横山】

ないのです。

【聞き手】

人形を見たかったら、店に行けと言われていたと。

【横山】

そうなのですよ。商品ですので、われわれのひな人形や五月人形を自分で持つのだったら、売ってしまえと。それだけ物がなかったのでしょうね。売る商品はあるけれども、自分たちで飾る商品はないから、欲しければ店に行って見てこいといったことでしたので、そういう意味で自分のところにないのも必然だなと、それほど違和感なく受け入れていました。

【聞き手】

教育方針というか、考え方で、影響を受けられている部分というのはあるのでしょうか。

【横山】

そうでしょうね。商売が大切、あるいは商売が一番、そのように教育を受けていたのでしょうね。その時は教育だとはさらさら思っていませんけれども、そういうふうに言われると、なるほどそれも教育なのだと感じることはありますね。

社長プロフィール

President's profile
氏名 横山 久吉郎
役職 代表取締役社長
生年月日 1948/7/31

応援メッセージ
この社長に直接提案