セーフィー株式会社 創業3年で国内シェアトップへ。映像×DXで創る新たな未来とは セーフィー株式会社 代表取締役社長CEO 佐渡島 隆平  (2021年2月取材)

インタビュー内容

【ナレーター】
普及が加速しているクラウドサービス。近年では働き方改革の推進も後押しとなり、さらなる需要が見込まれている。

そんな中、クラウドを活用した映像プラットフォームを展開し、クラウド録画サービスにおいて、創業からわずか3年で国内シェアトップへとのぼりつめた企業がある。セーフィー株式会社だ。

「映像から未来をつくる」をビジョンに掲げる同社は、防犯カメラや監視カメラなどの映像の録画や管理をクラウドで一元化し、従来のコストを大幅に削減する仕組みの構築を実現。

飲食、小売、建設から医療現場まで様々な業界で活用され、累計出荷台数は15万台を突破した。

2020年7月には、電源やインターネット回線不要のウェアラブルカメラ「Safie Pocket2(セーフィー ポケット ツー)」の提供を開始。

新型コロナウイルス感染症の影響により顕在化した「遠隔業務」ニーズに応える製品のひとつとして注目を集めており、災害時対応の改善検証などを目的とした実証実験を開始するなど、映像を活用したデジタルトランスフォーメーションの推進を積極的に行なっている。

「必要と感じたサービスが世の中にないのであれば自らつくる」という信念のもと立ち上がった創業者の軌跡と、セーフィーを通じて実現したい未来に迫る。

【ナレーター】
学生時代から株に興味があったと語る佐渡島。当時初めて購入した株から得た学びと、株の面白さを感じた原体験とは。

【佐渡島】
実は僕関西出身なんですけれども、最初に株をやる時に下がったり上がったりするものだということは聞いていたんで、関西電力を選びました。要は電力会社って絶対に維持するだろう、今後もエレクトロニクスの分野で伸びるだろうと思って買ったんですね。

それが買った直後に阪神大震災に遭った。ものすごい株価が下がってこれはすごいなと。要は安定していると思った会社を選んでいるにも関わらず、こんなに下がるんだというのがあって。

これは面白いと思って、逆に世の中で再編していく業界というのを自分で予想できたら株は上がると思い、次に選んだのがさくら銀行。いわゆる、今でいう三井住友銀行ですね。

そのときさくら銀行って結構もう潰れるか潰れないかみたいな金融危機の真っ只中だったんですけれども、その会社は三井家だから絶対に潰れないと思ってそこに張ったんですね。

その後、三井と住友が合併することが発表されて、その結果株価が5倍以上になったわけですね。そういうのを見て世の中のレガシーなところであったり、再編していくところであったり成長していくところという、そのフェーズを分けて自分の中で、高校生の時に多少の分析をしながら体感できたことがとても大きかったかなと思います。

【ナレーター】
大学時代、iモードの登場でモバイルの可能性を感じた佐渡島は、このiモードを使ったサービスを立ち上げる。当時の経験から見えた課題と、佐渡島が取った選択とは。

【佐渡島】
当時はサーバーのコストやインターネットのコストが高かったんです。

例えばビジネスって、ものを売ったらお金がもらえるとか、何か自分のノウハウを売ればお金がもらえるとか、ホームページをつくって納品したらお金がもらえるとか、そういうビジネストレードされているものが一般的でした。

しかしインターネットって自分で全てのインフラから配信サービス、顧客満足、コンテンツまで全部つくらないといけない。それを1人、2人でつくるということの大変さを逆に感じていたんですね。

ですので、大企業の看板でこんな面白いことができたらとても大きなチャンスだと思って。ソニーの看板になるインターネットの会社はソネットだったので、その門を叩きました。

自分でやってきた経験があったので、もっと大きな資本を使ってサービスを色々立ち上げてやってみたいということをお願いしてアプライしましたね。

【ナレーター】
ソニーの子会社であるソネットへ入社後、希望通り新規事業部へ配属された佐渡島。しかし、入社早々にある悩みに苛まれたという。

【佐渡島】
会社に入って大変ショックだったのが、こんなに思いがあって意味があると思っていて、対象となるお客様も見えているのに、なぜそれを色々な人に説明しないとできないんだろうと素朴な疑問を10年くらい抱きながら仕事をしていました。

意思決定のプロセスの煩雑さということがデメリットなのだということに入社してすぐに思いました。

ただ一方でソニーグループがとても面白いなと思ったのが、モバイルのサービスの部署を立ち上げるから好きなようにこの会社のリソースを全部使っていいよといきなりアサインされたんです。

それを聞いて「おおっ」というのは衝撃的にありました。とにかく自分の好きなことをやってもいいんだと思ったことと、説明しないとできないんだというこのギャップがとても苦しかったですね。

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経営者プロフィール

氏名 佐渡島 隆平
役職 代表取締役社長CEO
生年月日 1979年10月23日
出身地 兵庫県
座右の銘 信念の魔術
愛読書 貞観政要
尊敬する人物 小林一三
略歴
大学在学中の1999年にDaigakunote.comを創業。

その後新卒で2002年にソネット株式会社に入社をし、2010年にソネットが出資するモーションポートレート株式会社のCMOに就任。

2014年に同僚と共にセーフィー株式会社を創業。

会社概要

社名 セーフィー株式会社
本社所在地 東京都品川区西品川1-1-1 住友不動産大崎ガーデンタワー
設立 2014
業種分類 情報通信業
代表者名 佐渡島 隆平
従業員数 461名(正社員459名、契約社員2名/2024年7月現在)
WEBサイト https://safie.link/
事業概要 クラウド録画型映像プラットフォーム「Safie(セーフィー)」の開発・運営および関連サービスの提供
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