株式会社大気社の概要と沿革
大気社の概要
社名 | 株式会社大気社 |
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本社所在地 | 〒160-6129 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー
TEL03-3365-5320 FAX03-5338-5195 |
設立年月日 | 1913年4月10日 |
取締役社長 | 芝 利昭 |
株式公開 | 東証(1部) |
資本金 | 64臆5,517万円 |
事業内容 | 下記の諸設備・装置の設計・施工・監理および関連機器の製造・加工・販売・輸出入、空気調和設備、換気・乾燥設備、冷凍設備、燻蒸設備、クリーンルームおよび関連機器装置、給排水・衛生設備、防火防災装置、地域冷暖房施設、コージェネレーション設備、塗装プラント、排気・廃水・廃棄物処理装置、電気・計装設備、建築工事の設計・施工・監理 |
大気社は、1913年(大正2年)に、ドイツ系の機械輸入商社を母体として「合資会社建材社」の社名で創業しました。
大気社の創業当初は、ドイツから輸入した建築材料の販売や据付などが主な事業でしたが、輸入した蒸気暖房設備の納入に際して、工事が必要になり、ドイツから技師を招いて対応しました。
この時に、大気社に最新式の暖房技術の導入が行われたため、以降建築設備業界にしっかりとした地位を築くことが出来ました。
それ以降も、大気社は海外からの最新式設備の導入や、国産化への成功、さらに自動車生産設備に関わる工事への参入などで、業績を急拡大させています。
第二次世界大戦で、日本の製造業は大打撃を受けましたが、1949年(昭和24年)頃から紡績業を中心にして復興が加速し、紡績工場の空調設備の品質と価格で定評があった大気社は、多くの受注により業績を伸ばしていきます。
1955年頃になると合成繊維が普及してきましたが、合繊工場は、精密な空調技術が求められたため、大気社の空調設備へのニーズは高まり、1960年代には合繊工場で高シェアを獲得しました。
さらに、精密機械や電子部品工場および、ビルの空調設備のニーズは高まり、技術力の進歩とともに事業は成長していきました。
一方で、大気社の塗装設備事業は、自動車塗装に参入して以降、モータリーゼーションの普及とともに業績を拡大していきました。
そして、1973年(昭和48年)の創立60周年には、「建材社」から現在の「大気社」に社名を改めています。
その後、オイルショック等により、建設業界に冬の時代が訪れましたが、大気社は、中東地域でインフラ投資による活況の影響を受けて、中東でのプラントや病院設備の工事を受注することができました。
その後、円高が進むと、日本の製造業は海外への工場移転を進め、大気社もお客様とともにアジア地域への拠点展開を進めました。
1990年代になるとIT技術の普及が進み、IT機器の核となる半導体やハードディスクなどの微細精密工場の建設が増えましたが、クリーンルームの設計施工技術を持つ大気社は、ここでも電子部品業界の評価を高めることができました。
その後は、海外進出や海外メーカとの資本提携などを進めてグローバル企業グループへと発展しています。
大気社の主な沿革
1913年(大正02年) | 4月10日、合資会社建材社創立 初代社長 上西 威 |
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1949年(昭和24年) | (合)建材社解散、株式会社建材社 設立 |
1952年(昭和27年) | 塗装プラント事業開始 |
1964年(昭和39年) | 技術研究所を開設(大阪府枚方市) |
1970年(昭和45年) | 社是「顧客第一」を発表。アメリカJOY社と軸流送風機の技術提携 |
1971年(昭和46年) | タイ・バンコクに、Thai Kenzaisha Co., Ltd.を設立 |
1973年(昭和48年) | 社名を『株式会社大気社』に変更 |
1974年(昭和49年) | 東京証券取引所市場第二部に上場 |
1976年(昭和51年) | サンエス工業(株)を設立 |
1980年(昭和55年) | 東京証券取引所市場第一部銘柄に指定替え |
1986年(昭和61年) | カナダBVA社から消音・防音装置システムの設計・製造販売に関し技術導入 |
1991年(平成03年) | 総合研究所を開設(神奈川県愛川町) |
1992年(平成04年) | 韓国・ソウルに(株)東気TECを設立 |
1996年(平成08年) | 環境システム事業室を新設。 (株)東気TECを(株)韓国大気社に社名変更 |
2007年(平成19年) | 環境システム事業部と塗装システム事業部の2事業部制に改組 |
2009年(平成21年) | 東京ニュークリア・サービス(株)と放射線関連ビジネスの業務提携。ロシア・カルーガ市に“Taikisha (R)” LLCを設立 |
2010年(平成22年) | 天津に天津大气社塗装系統有限公司を設立 |
2011年(平成23年) | Geico S.p.A.社と業務・資本提携。カンボジア・プノンペンにTaikisha(Cambodia)Co.,Ltd.を設立 |
2012年(平成24年) | 本社を東京都新宿区西新宿2-6-1新宿住友ビルから同区西新宿8-17-1住友不動産新宿グランドタワーに移転 |
2013年(平成25年) | ミャンマー・ヤンゴンにTaikisha Myanmar Co., Ltd.を設立 |
株式会社大気社の理念と理念体形
大気社の理念は、社是の「顧客第一」である『創業理念』と、企業経営の目的である『企業理念』および、『経営ビジョン』で構成されています。
大気社の、これらの理念体形は、『創業理念』をTOPにして、それを支える『企業理念』と、さらの土台の『経営ビジョン』で構成されています。
次に大気社の『創業理念』、『企業理念』、『経営ビジョン』を紹介します。
大気社の『創業理念:社是「顧客第一」』
顧客とは広義において社会全般を意味する。顧客第一の精神とは、永続性のある 信頼を顧客から得ることである。そのためには、個人あるいは企業自身の行動が、 先方に利益と幸福をもたらすという信念に立脚して、自己の良心に従い、何事にも ベストを尽くさなければならない。企業理念 | 大気社
大気社の『企業理念:企業経営の目的』
1.永続的に成長し、社会に貢献する会社づくり企業理念 | 大気社
(1)付加価値の増大を通じて企業の永続的成長を図り、もって顧客、関連企業 の繁栄と、社員の豊かな生活づくりをめざす。
(2)社会のニーズに合致した技術を通じて、豊かな環境の創造と産業社会の 発展を図り、もって社会への貢献をめざす。
2.魅力ある会社づくり
(1)仕事を通じて、個人の創造性、活動性を実現できる、働き甲斐ある会社 づくりをめざす。
(2)相互信頼、協調、合理性の精神のもとに、全社員が一体となって企業目標 を達成する組織風土の会社づくりをめざす。
(3)<エネルギー・空気・水>の探求を通じて、技術、市場、人材開発等、 企業経営のあらゆる面においてユニークな会社づくりをめざす。
大気社の『経営ビジョン』
法令とその精神を順守し、公正で自由な競争のもとに適正な取引を行い、 透明性と高い倫理観で、顧客・取引先、株主、社員、地域・社会、地球環境 に貢献する。企業理念 | 大気社
株式会社大気社の事業
大気社の事業は、空調設備事業と、その空調設備の技術から生まれた塗装プラント事業があります。
大気社の空調設備事業
大気社の一般空調設備は、人々が集まる空間に最適な空気環境を提供しています。大気社では、高層ビルやホテル、レジャー施設、商業施設、博物館、空港など様々な空間に、空調設備を備え付け、役だっています。
大気社の産業空調設備は、微細な異物管理も求められる半導体や、ディスプレイ製造工場や、高清浄環境が求められるバイオテクノロジーの研究施設などで使われています。
大気社の塗装プラント事業
大気社の塗装プラント事業は、空調設備事業で培われた廃棄処理装置や気流制御などの技術などを活用することで進出した事業です。
大気社の塗装プラントは、主に、年間数十万台も生産する自動車工場に導入されています。
自動車工場では、塗装プラントで排出される二酸化炭素量は、工場全体の1/3を超える量で、自動車生産工程で最も多いのです。また、揮発性有機化合物(VOC)も、塗料から生じてしまいます。
このように塗料プラントの環境負荷物質の低減は大変重要です。そのため、大気社では空調だけでなく、塗装ロボット、コンベヤ等から工場全体に至るまで業務範囲を広げて対応しています。
大気社では、環境負荷物質低減のため、工場全体の設計から建設まで行うこともしています。そして、大気社では、客先の塗装品質保証まで業務範囲を広げて、総合プラントエンジニアリングの提供も行っています。
大気社は、これを実現するために設計(国内)から施工(主に海外)までの一貫体制ができる自立型人材を育成しています。
株式会社大気社の今後の取り組みと目指すもの
大気社は、経営の安定化と目標実現のために次に示す施策を進めています。
環境システム事業
大気社の環境システム事業は、省エネルギーで環境負荷を最小にするシステムを追求し、提供することで国内事業の拡大を目指しています。
大気社は、強みであるグローバルネットワークを充実させ、非日系企業のニーズにも幅広く応えられるように営業と施工体制づくりを図っています。また、大気社は、事業拡大のため空調事業の周辺事業への拡大を目指しています。
大気社は、生産性向上と最適なコスト化の実現のため、グループ内の業務フローと管理体制の標準化を進めています。さらに、大気社は、グローバルネットワークを活用して世界的な視点から原価の低減を目指しています。
大気社は、新規事業・環境対応技術をさらに展開することで売り上げ規模の拡大を目指しています。また、大気社は世界各地の規制強化や、省エネルギーへのニーズの高まりに応えられるように対応しています。
塗装システム事業
受注活動の強化のため、自動車塗装工場の周辺技術やノウハウを蓄積することで、二酸化炭素削減などの環境に配慮した、塗装工場の設計を総合的に提案する技術力向上を目指しています。
大気社の塗装システム事業は、「成長する海外市場向けの体制拡充」、「生産性向上と最適なコストの実現」を進め、グループ会社が連携することで、航空機塗装、新素材に対応する塗装技術などで「事業領域の拡大」を目指しています。
経営基盤の強化
大気社は、コーポレート・ガバナンス体制の充実、グローバルなコンプライアンス体制の強化、そして人材力の向上は、さらなる発展と経営基盤の強化のために、なくてはならないものと考えています。