株式会社吉野家ホールディングスの概要と沿革

まず、吉野家ホールディングスの基本情報は以下の通りです。

【吉野家ホールディングスの概要】

社名株式会社吉野家ホールディングス
本社所在地東京都中央区日本橋箱崎町36番2号 リバーゲート18階
設立年月日1958年(昭和33年)12月27日
代表取締役社長河村泰貴
株式公開東証一部上場(証券コード:9861)
資本金102億65百万円
事業内容外食・飲食事業
吉野家ホールディングスHP:会社概要より引用


吉野家ホールディングスの始まりは、今から100年以上も前になります。東京、日本橋の魚市場内で個人商店として吉野家の1号店を出店しました。東京大空襲で焼失してしまうことになりますが、戦後、先頭に立って組合を作り見事に築地での商売を復活させます。

そして現在では東証一部への上場も果たしている吉野家ホールディングスですが、その歴史には本当にいろいろな苦労がありました。
その長い歴史を、吉野家ホールディングスの沿革で見ていきましょう。

【吉野家ホールディングスの沿革】

1899年当時、東京都中央区日本橋にあった魚市場に個人商店として吉野家が誕生。
1958年父のあとを引き継いだ松田瑞穂が牛丼屋の企業化を目指し、資本金100万円で株式会社吉野家を設立(12月27日)。
1971年埼玉県に杉戸加工配送センター開設。
コンピューター(FACOM 230-15)導入。
吉野家新橋店で24時間営業を開始。
1973年米国・デンバーに牛肉の買い付けを目的としたUSA吉野家を設立。
吉野家FC(フランチャイズ)第1号店を神奈川県小田原市に開店。
1977年米国にヨシノヤウエストINC.を設立。
1980年会社更生手続きを申請。
1983年更生計画認可。
セゾングループが資本参加、資本金5億円で再スタート。
1987年当初計画より早く更生債権100億円を完全返済。
1988年台湾に吉野家を開店。
日本でダンキンドーナツを展開する株式会社ディー・アンド・シーと合併、社名を株式会社吉野家ディー・アンド・シーと変更。
1990年店頭登録銘柄として社団法人日本証券協会より承認。
1991年香港に吉野家を開店。
1992年中国・北京に吉野家を開店。
1993年株式会社北海道吉野家を設立。
1996年吉野家が国内出店500店舗を突破。
1997年シンガポール・ニーアンシティに吉野家を開店。
株式会社沖縄吉野家を設立。
1998年ダンキンドーナツ事業から撤退。吉野家が全国出店完了。
2000年東京証券取引所第1部に上場。
株式会社京樽を子会社化。
2001年株式会社ポット・アンド・ポット(現・株式会社千吉)として分社化。
フィリピン・マカティに吉野家を開店。
吉野家が国内・海外をあわせ、1,000店舗を突破。
2002年米国・ニューヨークに吉野家を開店。中国・上海に吉野家開店。
2004年米国産牛肉輸入禁止措置により、吉野家の「牛丼」を、一時販売休止。
吉野家国内1,000店舗突破。
中国・深センに吉野家を開店。
2005年株式会社九州吉野家を子会社化。
2006年株式会社はなまるを子会社化。
米国産牛肉輸入再開により吉野家の「牛丼」復活。
2007年吉野家ホールディングスグループの純粋持株会社として、社名を株式会社吉野家ホールディングスに変更。同時に新設分割会社として、株式会社吉野家を設立。
株式会社四国吉野家を設立。
2008年株式会社どん(現・株式会社アークミール)を子会社化。
中国・福建に吉野家を開店。
2009年日本以外のアジアの吉野家の展開を統括する株式会社吉野家インターナショナルを設立。
株式会社中日本吉野家を設立。
2010年株式会社北日本吉野家を設立。
吉野家、はなまる上海万博に出店。
インドネシア・ジャカルタに吉野家を開店。
2011年中国・上海にはなまるを開店。
台湾にフォルクスを開店。
タイ・バンコクに吉野家を開店。
2012年海外吉野家500店舗突破。
2013年カンボジア・シャムリアップに吉野家を開店。
株式会社 西日本吉野家を設立。
2014年中国・青島に吉野家を開店。
中国・武漢に吉野家とはなまるを開店。
ASEAN地区の展開を統括するアジアヨシノヤインターナショナルを設立。
2015年マレーシア・クアラルンプールに吉野家とはなまるを開店。
株式会社関西吉野家を設立。
中国地区の展開を統括する吉野家(中国)投資有限公司を設立。
吉野家ホールディングスHP:沿革より引用


沿革をご覧になってもらえたらお分かりになる通り、吉野家ホールディングスの歴史は本当に濃いものです。株式会社としての吉野家ホールディングスの始まりは、1958年に創業者の息子である松田瑞穂氏が、牛丼屋の企業化を目指し株式会社吉野家を起こしました。
1973年には牛肉の買い付け先であるアメリカにてUSA吉野家を設立し、そしてフランチャイズとしての一店舗目を小田原にて出店します。順風満帆に思えたのですが、1980年には会社更生法を申請します。そしてそれが認可されたことをきっかけに吉野家ホールディングスは生まれ変わります。セゾングループが資本参加し、計画よりも早く更生債権返済することができました。そこから続々と海外への出店を果たし、2016年現在では海外へ500店舗以上も出店しています。国内では2004年に米国産牛肉問題が起こり牛丼が提供できない時期もありながらもその困難にも負けずに1000店舗を突破しています。

株式会社吉野家ホールディングスのグループ経営理念・経営ビジョン

紆余曲折あった中で、吉野家ホールディングスが何故、困難を耐え抜きそして成長を続けてきたのか。それは経営理念に秘密がありました。

吉野家ホールディングスのグループ経営理念は以下の通りです。

【経営理念】

「For the People すべては人々のために」
企業は「社会のニーズを満たすため」、「人類の幸せに貢献するため」に存在しているといえます。
吉野家ホールディングスグループは、国や地域を越えた世界中の人々のために企業活動を行います。
世界中の人々とはお客様であり、同じ志のもとに集う従業員であり、社会のすべての方々です。
「人」のためを考え、「人」を大切にし、「人」に必要とされたい。
お客様へのお値打ち感のある商品をお届けしたい。
従業員とはやりがいのある充実した人生を共に歩みたい。
社会との共生を積極的に図り、地球環境を守りたい。
そんな吉野家ホールディングスグループでありたい。
『For the People』にはそのような思いが込められています。
すべては人々のために・・・。
吉野家ホールディングスHP:グループ経営理念より引用

【経営ビジョン】

「世界中の人々にとって かけがえのない存在になること。」

・常にリーダーとして模範を示し続け、信念を貫くことにより、社会や業界の心のよりどころとなっている企業。
・誰もが認知していて、理念や活動が社会から賞賛されている企業。
・常に進化し続けていて、どんな時代背景や環境変化のもとでも成長を続けている企業。
・卓越したリソースやオリジナリティを持っている企業。
・従業員や家族が所属していることを誇りに思える企業。

世界的にこのような企業グループになること。
それが私たちが実現したい将来の夢です。
吉野家ホールディングスHP:ビジョンより引用

吉野家ホールディングスが掲げる「For the People すべては人々のために」というワードにすべてが込められていると思います。この中にある世界中の人々という言葉が決して大げさに聞こえないところがすごいです。世界中に進出を果たしている吉野家ホールディングスだからこそ掲げることが出来る言葉であり、戦前に個人商店として始まった吉野家から、戦時中に東京大空襲で店舗が焼失してしまっても消えなかった思いが、戦後、現在の吉野家ホールディングスへ受け継がれている様に感じ取れます。「For the People すべては人々のために」とても素敵な言葉ですね。

これからも世界中の人々へ牛丼と幸せを届けてくれる株式会社吉野家ホールディングス!

ご覧になってみていかがでしたでしょうか?吉野家ホールディングスの本気度が少しでもお分かりいただけたかと思います。これからも日本のみならず世界中へ、メイドインジャパンの牛丼を届けていってもらいたいですね!