
1960年、京都。一台の電子機器の組み立てから、応用電機の物語は始まりました。
創業から60年以上にわたり、同社は日本のものづくりを支え続けています。
成長の原動力は何だったのでしょうか。
代表・茶屋文成氏が語る言葉の核心には、揺るぎない信念があります。
それは「人ありて、事業あり」という想いです。
今回は、社員の「やってみたい」という情熱を育む組織文化、そして未来への挑戦、独自の強み「オウヨウリョク」の秘密にも迫ります。
京都での創業から全国へ。応用電機の「変わらない原点」
ーはじめに、応用電機様の創業の経緯と、大切にされてきた理念についてお聞かせください。
茶屋社長:
当社の原点は、1960年に京都の上京区で始めた電子機器の組み立て事業にあります。そこから1980年に法人化を果たしました。
今日まで一貫して大切にしてきたのは「やりたい仕事で社会に貢献する」という姿勢です。
創業当時から今も変わらないことのひとつに、社員一人ひとりが得意分野を活かし、プロ意識を持って仕事に取り組む姿勢があります。
その結果、確かな技術力を積み重ねて、お客様からの信頼を得ることができました。
本社のある京都の他に、神奈川、浜松、名古屋、福岡、熊本と全国6拠点へ拡大しています。
さらに、事業領域も大きく広がり、半導体関連の精密な検査装置や、生産ライン全体の自動化システム、医療や環境といった、人々の生活に不可欠な分野の機器も製造しています。
その根幹にあるのは、「社会に貢献したい」という、創業時から変わらない社員たちの情熱です。
会社を支える「人」と「技術」への想い
ー社員の皆様の想いが、会社の成長を支えてきたのですね。
茶屋社長:
その通りです。私は常々「人ありて、事業あり」と考えています。
企業の成長や変化は、決して経営陣だけで成し遂げられるものではありません。
社員一人ひとりの「やってみたい」という想いをカタチにしていくこと。
その総体が応用電機の成長そのものなのです。
だからこそ、私たちは「すべての人の幸福を追求し、自然との調和を図り、産業の進歩に貢献します」という理念を掲げています。
私たちの経営方針は、関わるすべての人々と未来を共有することです。
他にも、行動規範に「お客様の喜びを自らの喜びとする感性を持つ」という項目があります。
これは単なるスローガンではありません。
技術者がお客様の課題に深く寄り添い、解決策を自ら考え、行動する。
その結果として生まれる「ありがとう」の言葉が、次の挑戦への何よりの原動力になるのです。
私たちは、そうした感性を大切にする集団でありたいと考えています。
ーものづくりにおいては、どのような姿勢を大切にされていますか?
茶屋社長:
時代がどれだけ変わろうとも、私たちのものづくりへの情熱は変わりません。
「より美しく、より早く、より正確に」というDNAです。
一見すると、相反するように思えるかもしれません。
しかし、ものづくりの現場で「早い」仕事は、無駄がなく「きれい」なのです。
そして、きれいな仕事はミスがなく「正確」につながります。
この妥協なき挑戦こそが、応用電機の技術力の源です。
他社には真似できない。応用電機の強み「オウヨウリョク」とは
ー貴社の独自の強みとして「オウヨウリョク」を掲げていらっしゃいますね。
茶屋社長:
はい、当社の強みは「オウヨウリョク」です。
これは3つの力を統合したものです。
完全オーダーメイドの「対応力」、要望を形にする「技術力」、そして支える「人間力」です。
私たちが得意とするのは、「非規格少量生産」の分野です。
プリント基板1枚から製造ライン全体の構築まで対応し、常時千種類にもおよぶ製品を手掛けています。
それを可能にしているのは、重要工程のほとんどを内製化していることです。
開発設計から部材調達、加工、実装、組み立て、検査まで自社で行います。
電気計測・制御技術を主軸に、光学、電源、情報・画像処理、超音波など多様な技術を駆使しながら、お客様一人ひとりの「こんなものが欲しかった」を具現化してきました。
近年では最先端の環境技術分野でも実績を重ねており、ハイブリッドカー搭載の車載用半導体検査装置などがその例です。
太陽電池の評価システムなども手掛けています。
長年培ってきた技術力があるからこそ、他社には真似できない高品質と短納期を実現しています。
社長が語る、組織と「働きがい」のリアル
ー社長ご自身が考える「働きがい」についてお聞かせください。
茶屋社長:
「自分で何かを作り上げることは、とても楽しいことだ」と私は信じています。
応用電機は、そのものづくりの根源的な楽しさを実感できる会社です。
そして、自らが手掛けた製品がお客様の元に届き、そこで喜びが生まれるその瞬間を、社員と分かち合えることが経営者として何よりの喜びですね。
ネットの情報だけでは、この仕事の本当の魅力は伝わりきらないでしょう。
この会社には、働くことの本質的な楽しさや、お客様から「ありがとう」と言っていただける感動があります。
だからこそ、私たちは社員を支える環境づくりを約束します。
大切なのは、どこで働くかよりも、何をしたいか。
その情熱さえあれば、応用電機には必ず活躍の場があります。
ー現場では、どのような文化がありますか?
茶屋社長:
社内では、年齢に関係なく、実力と実績を正当に評価する文化が根付いています。
自分の意見をしっかりと伝え、オンとオフのけじめをつけながら、誰もが挑戦できる職場です。
そうした風通しの良さも、働きがいを支える大切な要素だと考えています。
若手からは、信頼される技術者になりたいという意欲的な声も聞こえてきます。
そうした社員の成長意欲を、会社としてしっかり支えること。それが私の役割です。
応用電機が描く、次の未来。持続可能な社会への貢献
ー最後に、応用電機の今後のビジョンについてお聞かせください。
茶屋社長:
私たちの使命は、これからも日本のものづくりを通じて、社会のお役に立ち続けることです。
そのためには、常に新しい技術へ挑戦し続ける姿勢が不可欠です。
当社の技術者には、次世代技術の最先端に触れてほしいと願っています。
「0から1を生み出せる技術者」へと成長してほしいですね。
そしてもう一つ、未来に向けた大きな挑戦として「2035年のカーボンニュートラル達成」があります。
これは国が掲げる2050年目標よりも15年前倒しした目標です。
すでに具体的な取り組みを進めており、浜松、熊本、京都の3工場で大規模なソーラー発電を行っています。
3工場のソーラー発電で年間約3,500,000kWhの電力を生み出しており、これは一般家庭の年間消費電力に換算すると数百世帯分にも相当する量です。
ものづくり企業として、事業で使うエネルギーにも責任を持つ。
この姿勢を貫くことで、真に持続可能な社会の実現に貢献できると信じています。
また、創業の地である京都の活性化にも貢献したいという想いから、このたび「おこしやす京都AC」様ともユニフォームパートナー契約を締結しました。
お客様、社員、そして社会と共有する未来が、持続可能で豊かなものであるように、応用電機はこれからも挑戦を続けてまいります。