藤田観光株式会社の概要と沿革

藤田観光の概要

社名     藤田観光株式会社
本社所在地  〒112-8664 東京都文京区関口2-10-8
TEL 03-5981-7700
設立年月日  1955年11月7日 (登記上は、1946年6月12日)
代表取締役社長瀬川 章
株式公開   東証1部
資本金    12,081,592,677円
事業内容   ホテル・旅館業、飲食店業他
『以上、藤田観光株式会社HPより参照』


藤田観光の原点は、実業家(藤田伝三郎)が創立した「藤田財閥」にあります。

藤田観光の初代社長(小川栄一)は、藤田家の邸宅や庭園などの財産を譲り受けて、それらをベースにして観光業の基礎を築きました。

藤田観光の初代社長は、一部の華族や財閥が独占している富の偏りは不公平と考えていました。

そして、それらが独占していた庭園や、邸宅を大衆に開放する観光事業こそが、藤田観光の経営者としてやるべき社会事業であるとの信念を持っていました。

箱根小涌園は、藤田家の長男(藤田平太郎)によって、1918年に建てられた純和風の別荘でしたが、藤田観光の初代社長が、それを譲り受けて、1948年に箱根小涌園として開業したことにより、藤田観光の観光業は始まりました。

藤田観光の主な沿革

1869年藤田伝三郎翁、藤田伝三郎商社を創業
1945年藤田鉱業(株)設立。(株)藤田組より同和鉱業(株)に改称
1948年箱根小涌園開業。藤田鉱業(株)より藤田興業(株)に改称
(後、昭和32年に同和鉱業(株)に合併)
1949年箱根小涌園に第1号温泉噴出
1952年椿山荘開業
1955年藤田興業(株)より観光部門が分離・独立。藤田観光株式会社の設立
1964年東京証券取引所第二部上場(翌年一部に指定替え)
1965年日本初の会員制ホテル、FGM(フジタグリーンメンバーズ)を発表
1967年下田海中水族館開業
1973年藤田観光(株)初の直営ワシントンホテル、札幌第1ワシントンホテル開業。大阪証券取引所第一部上場
1979年共有会員制ウィスタリアンライフクラブ分譲開始
1987年椿山荘内に錦水完成
1992年フォーシーズンズホテル椿山荘 東京開業
2015年ホテルグレイスリー新宿開業
2017年箱根ホテル小涌園 天悠(てんゆう)開業
『以上、藤田観光株式会社HPより参照』

藤田観光株式会社の企業理念

藤田観光の理念

藤田観光は、創立30周年を目前にした1984年に、さらなる飛躍を図るため創業の理念をもとに「社是と社訓からなる経営理念」を制定いたしました。

その後も理念の浸透を目的に、「共有する価値観」、「行動原則」を策定し、雇用区分にかかわらず当社グループで働く全ての従業員に対して研修を行うことで共有を図り、実践しております。
企業理念 | 会社情報 | 藤田観光株式会社

藤田観光 社是

私たちは、健全な憩いの場と温かいサービスを提供することによって潤いのある豊かな社会の実現に貢献したいと願っております。
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共有する価値観

<オール藤田ホスピタリティ・マインド> いつも、ありがとうのいちばん近くに。
企業理念 | 会社情報 | 藤田観光株式会社

行動原則

笑顔  
サービス、料理、施設の価値を更に高める、自然で温かみのある「笑顔」を大切にする。

あいさつ
積極的で気持ちのよい「挨拶」をする。

清潔
身だしなみや清々しい対応、衛生管理、清掃等の「清潔」を意識し追求する。

迅速  
お客さまをお待たせしない「迅速」な応対を行う。
企業理念 | 会社情報 | 藤田観光株式会社

藤田観光株式会社のセグメント別事業情報

藤田観光の事業は、「WHG事業」、「リゾート事業」、「ラグジュアリー&バンケット事業」の3つに分けられています。

藤田観光の「WHG事業」

 藤田観光の「WHG事業」は、WASHINGTON HOTEL(ワシントンホテル)とHOTEL GRACERYの2つのホテルの頭文字を合わせて、WHG事業と表現したものです。競争力の強化のため、朝食の品質向上等を図っています。

藤田観光のワシントンホテルは、ビジネスマンのために作られたホテルで、全国26個所の便利でアクセスの良い、駅の近くにあります。

藤田観光のホテルグレイスリーは、旅とレジャーに特化したホテルで、旅行を満喫するための様々な工夫で宿泊客をもてなしています。藤田観光のホテルグレイスリーでは、全てのホテルでコンシェルジュを配置して付加価値を高めています。

藤田観光の「リゾート事業」

藤田観光のリゾート事業は、リゾートホテルやレジャー施設等を運営しています。

この事業の施設には、ミシュランガイド東京2017で最高ランクの5レッドパビリオンの評価を得た、ホテル椿山荘東京や、新鮮な海の幸と優雅で贅沢な時間を過ごせる、伊東温泉の伊藤緑涌(りょくゆう)、そして、ふぐ料理三昧と和の雰囲気が楽しめる温泉宿「湯布院 緑涌」などがあります。

いずれも最高のくつろぎとサービスを提供する施設を扱っている事業です。

藤田観光の「ラグジュアリー&バンケット事業」

藤田観光の「ラグジュアリー&バンケット事業」は、ホテル椿山荘東京や
太閤園(大阪)等をはじめとした婚礼・宴会施設やラグジュアリーホテル、
ゴルフ場等を運営している事業です。

藤田観光株式会社の中期経営計画

 藤田観光は、観光立国のリーディングカンパニーを目指しています。このため、藤田観光では、2015年〜2019年の中期経営計画を作って取り組んでいます。

藤田観光の取り組む全体戦略は、多様なニーズを捉えた「既存事業の付加価値向上と拡大」、増加する「外国人の誘客強化と海外展開」そして、「優秀な従業員の確保と人材を育成するため、「働きがいのある職場作り」をテーマに掲げています。

藤田観光株式会社の文化財や歴史的建造物の保全対応

 藤田観光は、藤田家「藤田財閥」の邸宅や庭園などの財産を譲り受けたことが始まりです。

そのため、貴重な文化財や歴史上の建造物などを多数保有している会社です。
これらは、会社の財産というよりも日本文化の財産ですので、藤田観光では、
CSR活動の一環で、保全継承を行っています。

藤田観光のホテル椿山荘

 椿山荘は山縣有朋公によって名付けられた格調高い庭園です。

ここには、国登録の有形文化財に指定されている室町時代建立の「三重塔」や茶師の「残月」
などがあるだけでなく、今、注目の天才絵師(伊藤若冲)の下絵による羅漢石などが点在しています。

藤田観光では、2009年から3年かけて、これらの文化財の補修工事を行っています。

藤田観光の太閤園

 藤田観光の太閤園は、実業家(藤田伝三郎)が明治時代に淀川畔に建造した屋敷がベースです。
本来の屋敷は、本邸、西低、東邸もありましたが、1945年の戦災で焼失してしまいました。

しかし、東邸付近のみが戦災から免れて、「太閤園」になりました。
そして、現在は、美しい庭園を有する「淀川邸」として使われています。

藤田観光の箱根小涌園

「箱根小涌園」は藤田観光の創業の地ですが、ここには、2棟の国登録有形文化財があります。

2棟は、蕎麦処と鉄板焼きレストランとして営業していますが、室内の装飾技術や重厚な造りは、
まさに国の宝といえるものです。藤田観光の箱根小涌園では、特別な空間で食事を楽しむことができます。

藤田美術館

 「藤田美術館」は藤田財閥の創立者と、その長男、次男が
収集したコレクションを公開するため、1954年に開館した美術館です。
収蔵数(2,111件)の中に、国宝(9件)、重要文化財(52件)があります。

藤田観光では、これらの文化財保存のため、公益財団法人の藤田美術館に対して
寄付やPR活動の支援を行っています。

藤田観光株式会社のビジョン

 藤田観光は、観光立国のリーディングカンパニーを目標にしていますが、東京オリンピックパラリンピックの2020年には、多言語に対応した観光関連のインフラや輸送関連は整って、増々観光の受け入れ体制は整備されると予測されます。

藤田観光では、このような環境の中で勝ち残っていくためには、人件費を下げてコスト削減という対応ではなく、サービスの質を高めて付加価値を上げ、価格を引き上げる施策が重要と考えています。

藤田観光では、従業員の収入を増やすことができれば、それは、お客様からの評価を頂けた現れであり、その結果として業界の魅力が高められ、優秀な人材を採用できるという好循環を生むことができると考えています。

藤田観光では、日本の国力を維持するためには、観光立国としての成長は不可欠と考えていますが、日本の豊かな自然や、成熟した日本独自の文化などの観光資源は豊富にあると考えています。

そして、藤田観光は、目標とする観光立国の実現のためには、地域と連携した観光商品の開発やプロモーション活動は必須と考えて活動しています。