パナソニックの概要と沿革
まず、パナソニックの基本情報は以下の通りです。
【パナソニックの概要】
社名 | パナソニック株式会社(Panasonic Corporation) |
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本社所在地 | 大阪府門真市大字門真1006番地 |
設立年月日 | 1935年(昭和10年)12月15日 |
代表取締役社長 | 津賀 一宏 |
株式公開 | 東証一部上場(証券コード:6752) |
資本金 | 2,587億円(2016年3月31日現在) |
事業内容 | 部品から家庭用電子機器、電化製品、FA機器、情報通信機器、および住宅関連機器等に至るまでの生産、販売、サービスを行う総合エレクトロニクスメーカー |
パナソニックは現在、大阪府守口市(登記上は門真市)に本社を構えている大手電機メーカーの一つです。その歴史は大変古く、大正時代に松下幸之助氏が松下電器器具製作所として創業したところから始まります。経営の神様として今も語り継がれている松下幸之助氏の作った経営基盤を元に、現在も様々な分野でパナソニックは活躍しています。
それではパナソニックの歴史を沿革で見ていきましょう。
【パナソニックの沿革】
大正7年3月 | 松下幸之助により大阪市福島区大開町に松下電気器具製作所を設立創業、配線器具の製造を開始 |
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大正12年3月 | 砲弾型電池式ランプを考案発売 |
昭和2年4月 | 「ナショナル」の商標を制定 |
昭和8年5月 | 門真に本店を移転、事業部制を採用 |
昭和10年8月 | 松下電器貿易(株)を設立 |
昭和10年12月 | 改組し、松下電器産業株式会社となる(昭和10年12月15日設立、資本金1,000万円) |
昭和24年5月 | 東京証券取引所及び大阪証券取引所に当社株式を上場 |
昭和26年9月 | 名古屋証券取引所に当社株式を上場 |
昭和27年1月 | 中川機械(株)(その後松下冷機(株)に社名変更)と資本提携 |
昭和27年12月 | オランダのフィリップス社との技術提携により、松下電子工業(株)を設立し、管球製造所の4工場を当社から分離 |
昭和28年5月 | 中央研究所を設立 |
昭和29年2月 | 日本ビクター(株)と資本提携 |
昭和30年12月 | 九州松下電器(株)(その後パナソニック コミュニケーションズ(株)に社名変更)を設立 |
昭和31年5月 | 大阪電気精器(株)(その後松下精工(株)に社名変更)を設立 |
昭和33年1月 | 子会社松下通信工業(株)(その後パナソニック モバイルコミュニケーションズ(株)に社名変更)を設立し、通信機器製造部門を当社から分離 |
昭和34年9月 | アメリカ松下電器(株)(現在のパナソニック ノースアメリカ(株))を設立(以後海外各地に製造販売の拠点を設ける) |
昭和36年1月 | 取締役社長に松下正治が就任 |
昭和37年8月 | 東方電機(株)(その後松下電送システム(株)に社名変更)と資本提携 |
昭和44年11月 | 松下寿電子工業(株)(その後パナソニック ヘルスケア(株)に社名変更)を設立 |
昭和46年12月 | ニューヨーク証券取引所に当社株式を上場 |
昭和50年12月 | 米貨建転換社債額面総額1億ドルを発行 |
昭和51年1月 | 子会社松下電子部品(株)(その後パナソニック エレクトロニックデバイス(株)に社名変更)を設立し、電子部品製造部門を当社から分離 |
昭和52年1月 | 子会社松下住設機器(株)及び松下産業機器(株)を設立し、住宅設備機器製造部門及び産業機器製造部門を当社から分離 |
昭和52年2月 | 取締役社長に山下俊彦が就任 |
昭和54年1月 | 子会社松下電池工業(株)を設立し、電池製造部門を当社から分離 |
昭和60年7月 | 米国に金融子会社を設立(昭和61年5月には欧州にも2社設立) |
昭和60年10月 | 半導体基礎研究所を設立 |
昭和61年2月 | 取締役社長に谷井昭雄が就任 |
昭和62年3月 | 決算期を11月20日から3月31日に変更 |
昭和63年4月 | 松下電器貿易(株)を合併 |
平成元年4月 | 創業者 松下幸之助 逝去 |
平成2年12月 | 米国の大手エンターテインメント企業MCA社を買収 |
平成5年2月 | 取締役社長に森下洋一が就任 |
平成5年5月 | オランダのフィリップス社と松下電子工業(株)に関する合弁契約を解消し、フィリップス社保有の松下電子工業(株)株式の全数を買取 |
平成7年4月 | 松下住設機器(株)を合併 |
平成7年6月 | 米国子会社が保有するMCA社に対する持分の80%をカナダのシーグラム社へ譲渡 |
平成11年2月 | 第91回定時株主総会の決議に基づいて、50百万株(988億円)の利益による自己株式の消却を実施 |
平成12年4月 | 松下冷機(株)を株式交換により完全子会社化 |
平成12年6月 | 取締役社長に中村邦夫が就任 |
平成13年4月 | 松下電子工業(株)を合併 |
平成14年4月 | (株)東芝と液晶事業の合弁会社東芝松下ディスプレイテクノロジー(株)を設立 |
平成14年10月 | 松下通信工業(株)、九州松下電器(株)、松下精工(株)(現在のパナソニック エコシステムズ(株))、松下寿電子工業(株)及び松下電送システム(株)を、株式交換により完全子会社化 |
平成15年1月 | 事業再編により、事業ドメイン別経営管理に移行
九州松下電器(株)が松下電送システム(株)を合併 |
平成15年4月 | (株)東芝とブラウン管事業の合弁会社松下東芝映像ディスプレイ(株)(現在のMT映像ディスプレイ(株))を設立
松下電子部品(株)、松下電池工業(株)を、株式交換により完全子会社化 グローバルブランドを「Panasonic」に統一 |
平成16年4月 | 松下電工(株)(その後パナソニック電工(株)に社名変更)株式の追加取得により、同社、パナホーム(株)及び傘下の子会社を連結子会社化 |
平成17年4月 | 松下産業情報機器(株)を合併 |
平成18年2月 | 米国子会社が保有するユニバーサルスタジオ関連会社(旧MCA社)株式の全てをビベンディーユニバーサル社に譲渡 |
平成18年6月 | 取締役社長に大坪文雄が就任 |
平成19年3月 | 松下東芝映像ディスプレイ(株)を完全子会社化 |
平成19年8月 | 日本ビクター(株)の第三者割当増資実施により、日本ビクター(株)及び傘下の子会社を連結子会社から持分法適用関連会社に変更(その後平成23年1月に持分法適用関連会社から除外) |
平成20年4月 | 松下冷機(株)を合併 |
平成20年10月 | 会社名を松下電器産業株式会社からパナソニック株式会社に変更
松下電池工業(株)を合併 |
平成21年4月 | 当社が保有する東芝松下ディスプレイテクノロジー(株)株式の全てを(株)東芝に譲渡 |
平成21年12月 | 三洋電機(株)の議決権の過半数を取得し、同社及び傘下の子会社を連結子会社化 |
平成22年1月 | 当社の社内分社であるシステムソリューションズ社の事業をパナソニック コミュニケーションズ(株)に承継させる吸収分割を実施し、パナソニックコミュニケーションズ(株)はパナソニック システムネットワークス(株)に社名変更 |
平成23年4月 | パナソニック電工(株)及び三洋電機(株)を、株式交換により完全子会社化 |
平成24年1月 | パナソニック電工(株)を合併
事業再編により、9ドメイン及び1マーケティング部門で構成される新事業体制へ移行 |
平成24年4月 | パナソニック エレクトロニックデバイス(株)他を合併 |
平成24年6月 | 取締役社長に津賀一宏が就任 |
平成24年10月 | コーポレート戦略本社を設置 |
平成25年3月 | パナソニック システムソリューションズ ジャパン(株)がパナソニック システムネットワークス(株)他を合併し、パナソニック システムネットワークス(株)に社名変更 |
平成25年4月 | ドメインを解消し、事業部制を軸とした新たなグループ基本構造に移行
パナソニック モバイルコミュニケーションズ(株)を、携帯電話端末事業を新設分割し、携帯電話基地局事業をパナソニック システムネットワークス(株)に分割承継したうえで、合併 ニューヨーク証券取引所の上場を廃止 |
平成26年3月 | パナソニック ヘルスケア(株)の全株式と関連資産を譲渡(同時に譲渡先のパナソニック ヘルスケア ホールディングス(株)株式の20%を取得) |
平成26年6月 | 当社の半導体事業を、パナソニック セミコンダクターソリューションズ(株)に承継させる吸収分割を実施 |
現在に至るまで、パナソニックは日本の大手電機メーカーとして様々な機器の開発、そして発表を行なってきました。技術の吸収も含めての合併をすることあらゆる分野での事業規模を拡大してきています。競争が激しい日本の電機メーカーの中でも、ソニーや東芝などと提携・合弁を行なっている事もあり、ライバル企業と共にまさに日本の発展に貢献をしてきました。
パナソニックの経営ビジョン
次に、パナソニックの経営ビジョンをまとめていきます。
【経営理念】
“私たちの使命は、生産・販売活動を通じて社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与すること-。綱領は、パナソニックグループの事業の目的とその存在の理由を簡潔に示したものであり、あらゆる経営活動の根幹をなす「経営理念」です。”パナソニックHP:経営理念・事業展開より引用
昭和4年、創業者の松下幸之助が制定して以来、現在に至るまで、私たちは常にこの考え方を基本に事業を進めてきました。また、海外事業展開にあたっても、その国の発展のお役に立ち、喜んでいただけることを第一義としてまいりました。社会、経済、産業...あらゆる面で大きな転換期にある今日、“社会の発展のお役に立つ”企業であり続けるために、パナソニックグループは今後も経営理念に立脚し、新しい未来を切り拓いてまいります。
【信条】
向上発展は各員の和親協力を得るに非ざれば得難しパナソニックHP:経営理念・事業展開より引用
各員至誠を旨とし 一致団結 社務に服すること
【私たちの遵奉すべき精神】
産業報国の精神・公明正大の精神パナソニックHP:経営理念・事業展開より引用
和親一致の精神・力闘向上の精神
礼節謙譲の精神・順応同化の精神・感謝報恩の精神
「7つの原則」は、基本的な経営理念を支持し、実装における当社の基本理念である。
パナソニックの経営理念には今でも創業者である松下幸之助氏の経営理念を守り続けています。電機メーカーとして、生産、販売を行なうことで社会生活の改善と向上を図ることで、世界文化の進展に貢献することが必要だという教えを今でも念頭に置き、パナソニックは事業を展開し続けています。これは大げさではなく、松下幸之助氏が始めた頃に思い描いていた世界への進出は夢ではなく現実となり、あらゆるシェアをパナソニックは獲得しているんです。