鴻池運輸株式会社の概要と沿革

まず、鴻池運輸の基本情報は以下の通りです。

【鴻池運輸の概要】

社名鴻池運輸株式会社
本社所在地大阪市中央区伏見町4-3-9
設立年月日1945年(昭和20年)5月30日
代表取締役社長鴻池 忠彦
株式公開東証一部上場(証券コード:9025)
資本金1,697百万円
事業内容港湾運送業
鴻池運輸HP:会社概要より引用


鴻池運輸は大阪府大阪市に本社を置いている総合物流などを扱っている運送業をメインに行なっている企業です。扱っている事業はとても幅広く、生産ラインの運営から海外へ向けた国際的な物流サービスなど様々なニーズに対応できる力を持っています。そして東証一部へも上場している大企業としても知られている鴻池運輸ですが、創業は1880年にまで遡るとても歴史の古い企業なんです。この事からも100年以上の歴史を持つ物流のプロであることが伝わってきます。

それでは鴻池運輸の歴史を沿革で見ていきましょう。

【鴻池運輸の沿革】

1852年創業者鴻池忠治郎は父藤七、母くにの長男として、伝法(大阪府西成郡北伝法村)にて誕生
1871年鴻池忠治郎が、父藤七から廻船問屋を引き継ぐとともに、土木や建築の事業場や製造業などへ人員を供与する、いわゆる労務供給業を開始
1880年鴻池忠治郎が大阪、伝法の地で仲間業および運輸業を開始
1900年日本鋳鋼所(大阪府 現 新日鐵住金製鋼所)の荷役と運搬作業を請け負う。
1900年工場構内請負業務を開始
1905年この頃より重量物特殊運搬、諸機械据え付け業務を開始
1918年運搬部の設置
1951年一般港湾運送業、船内荷役業、艀運送業、沿岸荷役業、海運仲立業・税関貨物取扱業、鐵道小運送業、陸上小運搬業、重量運搬業機械解体・据付および梱包業の定款追加・改正
1951年塩水港精糖株式会社の工場構内運搬業務受注を皮切りに食品業務開始
1952年ダイキン工業株式会社淀川製作所内(大阪府)にて重量物の運搬・据え付けなどの機工関係業務を開始
1952年当社および株式会社鴻池組共催による創業50周年記念行事および祝賀会を開催
1952年作業機械化5カ年計画実施(~昭和32年)。
1952年普通および産業車輌の増強をはじめとし、全面的な荷役の機械化を開始
1953年スクラップ圧縮加工用「パイレン」機械を設置
1954年一般区域(限定)貨物自動車運送業を定款に追加
1959年港湾運送事業、木船運送業、海上運送事業、税関貨物取扱業、通関事業、一般区域貨物自動車運送事業、自動車運送取扱事業、貨物軽車輌運送事業、重量運搬業、機械解体・据付および梱包業の定款改正・追加
1960年大阪瓦斯株式会社(現 大阪ガス)北港工場(大阪府)操業開始。
1962年住友金属工業株式会社(大阪府 現 新日鐵住金株式会社)和歌山地区の合理化計画に伴い、和歌山支店荷役運搬設備の大規模な拡充を実施
1962年大阪港整備5カ年計画に基づく雑貨埠頭の建設を契機として倉庫業務を開始。
1968年銀座鴻池ビル(東京都中央区)完成
1968年本社移転(大阪市東区北久宝寺町四丁目)
1969年工場構内運搬業、内航海運業、海運代理店業、通関業の定款改正・追加
1979年船舶貸渡業を定款に追加
1980年安治川倉庫営業所(大阪市港区)および東大阪倉庫営業所(大阪府東大阪市)と本店をオンラインで結ぶシステムが本格稼働
1980年創業100周年を迎える
1981年引越事業開始
1982年海上運送業・一般機械器具・電気機械器具・輸送用機械器具および工具の販売業を定款に追加
1984年インドネシア・アサハン・プロジェクトで電解工場3棟、全510炉が完成
1984年貿易業を定款に追加
1985年事業本部制の導入(海外事業本部、東部事業本部、西部事業本部)第一次オンラインネットワークの構築
1985年食料品の販売・貿易業を定款に追加
1986年京浜港営業所(東京都港区 現 国際物流関東支店)が関東地区で初めて通関業許可取得
1987年自動車車体の製造・販売業を定款に追加
1988年コンテナ輸送サービスで当社初の国際オンラインシステム稼動
1988年中期3カ年アポロ事業計画(ルナ計画)スタート
1990年売上高1,000億円突破
1990年ガス機器の設計、製造、販売、整備点検業並びにガス器具設置工事業を定款に追加
1991年中期3カ年アポロ事業計画(マース計画)スタート
1992年シニア技能員制度導入
1994年「基本実践向上」運動スタート
1994年上海南華国際物流有限公司(中国・上海)へ出資
1994年中期3カ年アポロ事業計画(マーキュリー計画)スタート
1994年定款に産業廃棄物処理業についての事業目的を明確に明記
1996年マーキュリーセブン号進水式
1997年「基本実践充実」運動スタート
1997年ジュピターセブン号進水式
1997年特定旅客自動車運送業を定款に追加
1997年フェニックスセブン号進水式
1997年中期3カ年アポロ事業計画(ジュピター計画)スタート
1997年大阪東支店(大阪府守口市)、大阪西支店(大阪市此花区)再編成。
1997年本社に省エネ運転を推進するプロジェクトチーム設置
1999年営業所情報検索システム(K-NET)の運用スタート
2000年「基本実践確立」運動スタート
2000年決算期9月決算より3月に変更中期3カ年アポロ事業計画(ビーナス計画)スタート
2001年日本空輸株式会社大阪旅行センター(大阪市西区)で福祉観光バス事業開始
2002年「SKY(新環境輸送)」運動
2002年全社ネットワーク基盤構築プロジェクトスタート
2002年茨城支店(茨城県鹿嶋市)および同支店統轄の9営業所がISO社内認証登録制度による認証登録第1号取得
2003年「基本実践マネジメントシステム維持向上」運動スタート
2003年中期3カ年アポロ事業計画(サターン計画)スタート
2003年「省エネ運転」運動の取り組みにより「おおさか環境賞奨励賞」受賞
2003年厚木精器株式会社並びに株式会社物流センターアツギを買収。
2003年物流センター厚木営業所(神奈川県愛甲郡)として営業開始
2004年QMS(品質マネジメントシステム)実践運動キックオフ大会開催
2005年「Sky-z(自然と環境にやさしい全員)」運動実施
2005年大阪南支店(大阪市大正区)を再編成。
2006年「基本実践マネジメントシステム」スタート
2006年中期3カ年アポロ事業計画(アポロ計画)スタート
2007年医療SCM推進チーム(開発業務部、国際物流関東支店、鴻池メディカル、日本空輸、社外システムパートナー)による営業活動を本格化
2007年本社移転(大阪市中央区備後町二丁目6番8号)
2008年鹿島支店製鋼材料課(茨城県鹿嶋市)が「住友金属改善実施社長賞」受賞
2009年中期経営計画「エクスプレス計画Vol.1」スタート
2009年sky-zⅡ(自然と環境にやさしいセ全員参加運動カンドステージ)運動実施
2009年海外・鉄鋼関係の支店、エンジニアリング部除く16支店を8支店に統合再編
2009年鹿島選鉱株式会社にて「No.2RC資源循環炉」完成
2010年第1回アジア総合会議」ベトナムで開催
2010年中期経営計画「エクスプレス計画Vol.1」2年目スタート
2011年鴻池メディカル株式会社でKONOIKEグループ初のISO13485認証取得
2013年東京証券取引所第一部に株式上場
2014年九州産交運輸(株)を子会社化
2014年ベトナムのANPHA-AG JOINT STOCK COMPANYを子会社化
2015年香港のBEL INTERNATIONAL LOGISTICS LTD.の株式30%を取得
2015年当社初のISO22000:2005認証取得(北関東流通センター(営))
鴻池運輸HP:会社沿革より引用


歴史ある企業の鴻池運輸の沿革は少し長くなってしまいましたが、ご覧になって頂けたらこれまでに多くの事業を行なってきていることがお分かりいただけたと思います。その時代に沿ったサービスを行なうことは、大変な企業努力により成し遂げられてきたモノです。そしてその経験を現在も活かし続けている鴻池運輸はこれからももっと多くの方達、そして社会への貢献をしていく事は間違いないですね!

鴻池運輸株式会社の基本理念

次に、鴻池運輸の基本理念をまとめていきます。

【経営理念】

KONOIKEグループは、高い品質のサービスを提供し、 世界の人々の幸福と安全で安心な社会の実現に役立つ プロフェッショナルサービス集団を目指します。
鴻池運輸HP:カンパニーメッセージ・経営理念より引用

【経営指針】

1.人を大切にします。
KONOIKEグループは、品格ある事業活動を通じて、顧客、取引先、 株主、従業員をはじめ、 すべての人々を大切にします。

2.高い品質のサービスを提供します。
KONOIKEグループは、総合物流を中心に様々な分野において、 顧客が新しい価値を創造するための質の高いサービスを提供します。

3.世界と社会に貢献します。
KONOIKEグループは、自然と人間の共存につとめ、 地球環境の保全と未来社会の健全な発展に貢献します。
鴻池運輸HP:カンパニーメッセージ・経営理念より引用

多くのモノを動かすには、働いている社員の力が確実に必要であることを鴻池運輸は一番に理解しています。高品質なサービスを提供するためには働いている人の環境を整えることが近道であるとも考え、社内環境にも重きを置いていることが伝わってきました。そして鴻池運輸の展開している総合物流事業は間接的に社会の流れを作っていると捉え、会社の発展が一番の社会への貢献であると考え事業を日々行なっているんです。環境保護にも積極的に取り組んでおり、これからの地球のことも考えている素晴らしい企業だと感じます。

鴻池運輸株式会社の事業内容

最後に鴻池運輸が提供しているサービスに関しては以下の通りです。『総合物流』という大きな枠で括られてはいますが、様々な事業を展開しています。物流の前の段階の生産ラインの運営から国際的な運送事業まで幅広い分野で今日も活躍を続けているのが鴻池運輸なんです!そして近年では、プラントの設計や、エコエネルギー事業など環境のことも考えた事業を行なっており、枠に囚われない総合的なサービスでこれからも活躍をしていくことも間違いなさそうです!

【生産工程サービス】
製造ラインの運営から設備の点検に至るまで、工場構内での生産工程を代行します。各部門とも、高い専門知識や技術を持つスタッフを配備し、お客さまと一体となり、生産部門の最適化をサポートしております。工場構内荷役、運搬作業の始まりは1900年。長年の経験と実績に基づき積み上げたノウハウを活かし、安全と高い品質を実現し、お客さまの生産性向上に寄与しております。

【一般物流サービス】
国内のみならず世界各国に整備された倉庫、物流センター等を中心に、陸・海・空を結ぶネットワークで多様なサービスを提供します。お客さまのニーズに対応した多機能型の倉庫を各種整備し、輸送、保管、受発注から、様々な業界の物流工程に応じた流通加工に至るまで、世界最高の安全と品質基準と評される日本の物流サービスをきめ細やかに展開しております。

【国際物流サービス】
国内外の物流拠点を駆使した独自のグローバルネットワークにより、海上貨物・航空貨物のフォワーディング業務、輸出入貨物の倉庫業務を行っています。生鮮食品から精密部品に至る多様な貨物、さらにはお客さまの海外工場建設に応じたプラント輸送まで幅広く対応いたします。各国から日本への海上輸送日数の短縮を実現した「エクスプレスシリーズ」や、各国間のクロスボーダー輸送を提供し、お客さまのグローバルビジネスをサポートいたします。

【医療関連サービス】
長年培ってきた物流と生産工程サービスのノウハウを活用し、医療業界における一貫物流サービスを提供する「ホスピタル・ロジスティクス」。医療機器の輸入などの一貫物流や、病院内物流業務、検体輸送や滅菌代行など、患者さまと病院経営を支える総合医療サービスを提供いたします。医療品の生産や物流体制を効率化することで、より安全に、より安定的に病院へ医療品を供給しております。

【ファッション&アパレルサービス】
海外の素材調達から通関、検品・検針といった流通加工・店舗や購入者への配送まで、ワンストップ対応でアパレル業界のSPA戦略をバックアップ。通販事業(EC)にも対応し、最適な通販物流を提案いたします。商品撮影も可能な物流センターの「All in Oneサービス」では、迅速な流通と在庫管理の最適化を図っております。

【空港関連サービス】
旅客サービス、ランプサービス、貨物サービス、航空機内の清掃など、航空貨物の取り扱いから旅客カウンター業務まで、多様なサービスを行っています。現在は、離着陸する航空機の多くの便でサービスを提供するようになった関西国際空港をはじめ、羽田空港でもサービスを展開しております。旅客と貨物の空の安全を確かな経験と技術、ホスピタリティで支えております。

【定温物流サービス】
長年培った実績とノウハウで、冷凍(-20℃以下)、冷蔵(5℃)の2温度帯に加え、中温(15?20℃)、常温の4温度帯まで、きめ細やかな温度設定を可能にする「定温物流」で、お客さまに最適な物流を提供いたします。温度を厳密に管理する保管倉庫管理システムと短時間輸送により、食品の鮮度維持や品質保持を可能にし、お客さまのニーズに合わせた安全・安心のサービスを提供しております。

【環境関連サービス】
物流において低燃費、低公害、効率輸送などを実現し、CO2の排出削減に注力しているほか、地球環境に貢献できるサービス事業に取り組み、大手企業をはじめとしたお客さまから評価を得ております。産業廃棄物から資源を取り出す独自の「パーフェクトリサイクルシステム」技術の確立や排水汚泥や電気炉煤塵などのリサイクルシステムを通じ、効率の良いリサイクルのノウハウを提供しております。

【エンジニアリングサービス】
プラント設備の設計にはじまり、国内外の自社工場における製品、部品などの製作・加工、経験と技術力のあるスタッフによる現場施工・監理、さらに設備の保全まで、一貫したサービスを提供いたします。近年、海外進出も積極化しており、KONOIKEグループのグローバルネットワークを活かした物流サービスとの連携により、海外での現地工事輸送の工程・品質管理も行っております。

【エコエネルギーサービス】
節電需要の高まりを受け、KONOIKEグループでは、省エネルギー事業、新エネルギー事業に注力しております。省エネルギーでは、LEDおよび高効率反射板笠に長寿命ランプを組み合わせた照明を中心に、お客さまの省エネルギー対策とコスト削減を提案しております。太陽光発電では、事業所の屋根に太陽光発電設備を設置し、 環境にやさしい再生エネルギーの拡大に努めております。
鴻池運輸HP:提供サービスより引用

鴻池運輸株式会社は日本のみならず世界の物流を支えています!

総合物流のプロとして常に新しいことにも取り組み続けてきた鴻池運輸ですが、近年では長距離トラックでの労働負担への解決策として中継地点を作ることでドライバーの負担を減らすことや、自社で開発したロボットを作業工程に組み入れることにより作業員の労働負担の軽減など働いている人も大切にしている企業です。日本のみならず世界に向けて、鴻池運輸はこれまでに培ってきたノウハウを活かして、物流の新しいカタチをこれからも作り続けていってくれると思います。社会を動かす物流のプロとして、鴻池運輸にはますますの発展に期待したいですね!