※本ページ内の情報は2024年8月時点のものです。

結婚や出産、転職に住宅購入など、個人のあらゆるライフイベントの悩みを解決し、顧客の人生を豊かにするサポートを提供するココザス株式会社。

安藤義人氏が2016年に立ち上げた同社は、「ワクワク、生きる」を理念として資産形成、転職支援、住宅購入支援の3つを軸としたライフデザイン事業を展開してきた。そんな安藤氏に、ココザスを立ち上げた経緯、事業の強みや、今後挑戦したいビジネスについてうかがった。

利益至上主義で心が荒む日々を変えた、「人のために貢献したい」という働き方

ーー29歳でココザスを立ち上げていますが、なぜ起業を志したのでしょうか?

安藤義人:
小学生の頃から「社長になってお金を稼ぎたい」という思いがあり、将来は起業すると決めていたため、高校に入学して数か月で自主退学し、15歳から仕事を始めました。

お金を稼ぐため工事現場の仕事に就いたのですが、7年程過ぎた頃にリーマン・ショックの影響でほとんど仕事がなくなってしまいました。その時に、「もし自分が起業しても、下請けでは従業員を養っていけない」と感じ、自らサービスを提供する人間になろうと決意したんです。

26歳までに起業すると目標を定め、自分に足りていない「営業力」「ITスキル」「帝王学」の3つの力を1年ずつ、計3年間で補うことにしました。まずは営業力をつけるために投資用物件の不動産営業を1年、次に帝王学を学ぶため社長の鞄持ちを半年ほど続けました。

その後、Webマーケティングの知識を得るために、ある企業の創業に携わると、会社のNo.2として実質会社を回す存在になり、結果的に4年半程在籍しましたが、良い経験を積めたと感じています。

しかし、お客様よりも利益を第一とする働き方に、心が荒む日々を過ごしていました。そこで転機となったのが、今でも崇拝している孫正義さんの講演でした。「人のため、世の中のために貢献したい」という働き方に稲妻を打たれたような衝撃を受け、「見返りを求めずに誰かの役に立つことで喜べる人間になりたい」と奮い立ち、29歳のときにココザスを起業したのです。

「ワクワク、生きる」をコンセプトに、3つの事業を展開

ーー資産形成や転職支援、住宅購入支援をされていますが、これらの事業を始めるに至った経緯を教えてください。

安藤義人:
弊社の事業は、個人の人生がよりよくなることに貢献するべく、「お金」「仕事」「住まい」の3つを展開しており、総称して「ライフデザイン事業」としています。

創業時に「ワクワク、生きる」を理念と定めましたが、それを深堀りしていくと、「人が幸せと感じるのは、精神的にも経済的にも満たされているときだ」と気付いたのです。経済的な余裕がなければ精神的な余裕も生まれません。そこで、前職で扱っていた投資用不動産による資産形成を通じ、「お金」に悩む人をなくすところから事業をスタートしました。

投資のコンサルを進めていく中で、ダイレクトに年収につながるのは投資よりも「仕事」であり、直接収入を増やすお手伝いができればより幸せに貢献できると気付き、転職支援サービスを開始します。

さらに投資用不動産を扱ううちに、お客様から「自分の住む家も何とかしてほしい」という要望が増え、ココ・ホームという不動産用取引のできる会社を設立して「住まい」にも対応できるようにしました。

ーーココザスならではの強み、といえば何でしょう?

安藤義人:
弊社では資産運用・転職・住宅支援を一貫してできることが最大の強みです。これらを同時におこなっている他社はほとんどないでしょう。

目の前のお客様が置かれている状況において、どれが一番の近道かを真剣に探すことができるような構造にしたかったのです。創業当時は「百貨店・デパート戦略」と呼んでいましたが、百貨店やデパートのようにいろいろな商品を棚に並べておけば、わざわざセールスをしなくてもお客様に好きなものを選んでもらえます。前職で利益第一主義の営業手法をとっていたこともあり、ゴリ押しするようなセールスはしたくなかったのです。

その分、徹底的にお客様と向き合います。お客様の意に沿わない提案であれば無理に契約を迫ることは決してしませんし、相談に対して真摯に対応し、気持ちの良いコミュニケーションを心がけています。その成果として顧客満足度は97%、Google口コミでは4.7という、高い評価をいただけるようになりました。

全ての日本人に別荘のある暮らしを

ーー今後、挑戦していきたい事業はありますか?

安藤義人:
経済的な豊かさを満たした次のフェーズとして、精神的な豊かさを満たすために、「全ての日本人に別荘のある暮らしを提供しよう」という新規事業を考案しています。

きっかけは、コロナ禍でのワーケーションでした。自分自身が日本中を飛び回りながら、海や山など大自然の中で仕事をすることでリフレッシュでき、イライラすることもなくなり心が豊かになったのです。

さらに、世界の幸福度ランキングで上位の北欧諸国では、住居とは別に夏の時期を過ごす「サマーハウス」という家を所持しているのが一般的なこともあり、日本でも誰もが手が届くような金額で別荘を持てる文化を浸透させていこうと考えました。

その物件を資産運用として活用していただくこともでき、かつ自分が使うことによってより心が豊かになっていく。こうしたビジネスモデルをこの数年間で実現していきます。

ーー会社の方向性や、目指しているビジョンを教えてください。

安藤義人:
先程の新規事業を達成するためにも、今後は会社として公的な影響力が必要になってくるため、上場を目指しています。

弊社はこれまでベンチャー企業の雰囲気が強く残っており、管理部門や組織体制が弱みとなっていました。「ワクワク、生きる」を理念としている会社だけあって、社員もワクワクしていなければなりません。上から仕事を押し付けるのではなく、たとえ新卒であっても、成果を上げれば自由な時間に好きな場所で仕事ができる環境をあえてつくってきました。

しかし、上場という過程を踏むにあたって、審査基準に合わせて内部統制をしていかなければなりません。現在の能動的に仕事に励むという文化を薄めることなく、しっかりとルールを決めた上で組織づくりをおこなっていきたいと考えています。

編集後記

人として正しいことをするという義理人情を徹底的に守ってきた安藤氏。一度信念とはかけ離れた道で挫折した経験があるからこそ、お客様はもちろん、社員に対しても実直でいられるのだろう。人生100年時代となった今、ココザスの事業によって心もお金も豊かな生活が日本に広がることを想像し、ワクワクした気持ちになるインタビューとなった。

安藤義人/2016年に個人向けライフデザイン(人生設計)事業を行うココザス株式会社を創業。2022年からは活動拠点を海外にも広げ、モンゴルに現地法人を設立し不動産業のライセンスを取得。現在は事業領域を広げ、資産形成・転職支援・住宅関連の3つの事業を通じて、世界中の人々がワクワク生きていける世界を作るため、日々経営に没頭中。YouTubeにて「資産形成チャンネル」を運営。