※本ページ内の情報は2025年2月時点のものです。

多くの企業では思うように求職者が集まらない、採用しても早期に退職してしまう、などの理由から慢性的な人手不足が課題となっている。そんな中、採用後の人材の定着を重視した採用支援サービスを提供しているのが、株式会社カケハシ スカイソリューションズだ。

「採用支援を行うことで日本の活性化につなげたい」という思いや、ユニークな採用イベントなどについて、代表取締役社長の中川智尚氏にうかがった。

倒産した会社の事業を引き継ぎ再スタート!

ーー中川社長の経歴と起業の経緯についてお聞かせください。

中川智尚:
大学卒業後はリクルートで経験を積んだ後、友人が経営する売上1億の人材サービス会社で副社長を務めました。売上は40億を突破するまで成長しましたが、諸々の事情から次第に会社の状況が悪化していき、2011年に民事再生することになってしまいました。

そこで会社を畳むか、誰かが会社を引き継ぐかという選択を迫られました。そのときに、「自分が引き継がなければ、事業が頓挫してお客様に迷惑をかけてしまう」と思ったのです。これは自分が何とかするしかないと腹をくくり、新会社を設立し、残った社員45人と共にゼロからスタートを切りました。このとき社員に対して「給料の支払いは絶対に止めない」と宣言したことを覚えています。

そこから多くのお客様が前払いを了承してくださったおかげで、2ヶ月でおよそ2億円の売上を達成できました。この状況に多くのお客様が私たちに期待を寄せてくれているのだと実感しましたね。そこでお客様の信頼に応えるため、創業パーティーを開催し、新社長として会社存続の決意表明をしました。

約束を守ることの大切さを感じた経験

ーービジネスパーソンとして大切にしていることは何ですか。

中川智尚:
前職での経験から、「人を裏切らないこと」と「約束を守ること」を大切にしています。リクルートに勤めた後、友人が経営する会社に入る前に、ある会社にお世話になりました。その会社に入ったのは、リクルート時代に2000万円規模の企画を提案したのが始まりで、絶対に成功すると豪語した私に、社長は「それだけ言うならやってみなさい」と言ってくれました。

しかし、企画は失敗に終わってしまい、会社に大きな損失を与えてしまったのです。そこで社長には「損失分は必ず埋めますので、1年待ってください」と伝え、約束どおり1年後にリクルートを辞め、その会社で新規営業として働きました。結果として大口の案件を受注でき、何とか損失分を取り戻す目途が立ちました。

その後これまでの実績が評価され、社長から将来的に自分の席を譲りたいとまで言っていただきました。申し出は丁重にお断りしたのですが、たとえ大きな失敗をしても、最後まで約束を果たせば信頼を取り戻せることを学びましたね。

採用後の定着と成長を重視し、企業の人材育成を支援

ーー貴社の事業内容と強みについて教えてください。

中川智尚:
弊社は主に新卒と中途の採用支援と研修事業を行っています。採用支援は中堅・中小企業が多く、研修事業は大手企業が中心です。弊社の最大の特徴は、採用結果を重視する点です。単に人材を紹介して終わりではなく、採用後の定着やステップアップ、成長までを支援しており、採用後のプロセスに比重を置いています。

そのためサービス単価は高めですが、採用後の成果までを含めた価値を提供しています。この姿勢が評価され、リピート率は約7割を維持しており、口コミや紹介が新規売上の約8割を占めています。

ーーそこまで高いリピート率を維持している理由は何だとお考えですか。

中川智尚:
弊社が新卒と中途採用支援の両方に対応していることも、クライアントとの関係が長く続くポイントです。たとえば「去年は新卒を採ったけれど、今年は中途採用に力を入れたい」など、クライアントの状況に応じた臨機応変な支援が可能です。また、しばらく採用活動をしないという場合は、社内研修サービスなどで支援を行い、長いお付き合いにつながっています。

独自の採用イベントを企画し学生と企業との接点をつくる

ーー取引先にはどのようなお客様が多いのでしょうか。

中川智尚:
サービス業が多く、BtoB事業を行う企業やIT関連企業とも取引があります。顧客の特徴としては、さまざまな採用方法を試してもうまくいかず、最終的に弊社にたどり着くケースが多いように感じています。このことからも、採用には必要なコストをかけないと成果は出ないと考えています。

ーー採用支援を行うにあたって日頃から意識していることを教えてください。

中川智尚:
採用において最も重要なのが、出会いの場だと考えています。そこで、学生と企業の出会いの場をつくるために、弊社ならではのユニークな採用イベントを実施しています。たとえば麻雀が好きな学生と人事担当者が集まる「麻雀採用」や、サウナ好きが集まる「サウナ採用」などを行っています。

また、離島で島おこしをしながら職場体験ができる「島キャン」というインターンシップサービスも展開しています。直近ではポーカーの流行を受け、「ポーカー採用」も企画中です。こうした取り組みを通じ、社名にも入っているように、企業と学生の「架け橋」になりたいと考えています。

人手不足に悩む企業を支援し日本の活性化に貢献したい

ーー今後の目標についてお聞かせください。

中川智尚:
私が経営に携わるのはあと10年ほどだと思うので、その間に社員数と売上を今の倍にしたいですね。また、人手不足に陥っている企業の採用支援をすることで、少しでも社会に貢献できればと思っています。

日本には素晴らしい技術やサービスを持っているにもかかわらず、人手不足に悩んでいる企業が多くあります。私たちが採用面の課題解決をサポートすることで企業の成長を促し、日本経済を活性化させる一助になりたいと考えています。

ーー社内風土づくりで大切にしていることは何ですか。

中川智尚:
弊社には新しいことに挑戦する風土が根付いており、周囲がサポートする体制も整っています。社員には日頃から、自分自身の市場価値を高めるために、会社のためでなく自分のために仕事をするよう伝えています。個人の市場価値を高めるのに一番大切なのは、仕事の幅を広げることです。

同じ作業を繰り返す方が楽ですが、成長するためには新しいことに挑戦し、自分に負荷をかけることが不可欠です。そのため社員にはどんどん挑戦する機会を与えています。

ーー最後に読者の方々にメッセージをお願いします。

中川智尚:
弊社は単なるマッチングではなく、求職者と企業の架け橋となることを目指しています。私たちと同じ志を持ち、自分の市場価値を高めたいという成長志向の方を求めています。自分の価値を高めて社会に貢献したいという方は、ぜひ弊社にいらしてください。

編集後記

前身の会社が事実上の経営破綻をすることになり、自分が引き継ぐしかないと決意し、今の会社を立ち上げた中川社長。その決心から、信頼を寄せてくれたお客様や社員を裏切れないという強い責任感が伝わってきた。株式会社カケハシ スカイソリューションズは、これからも人材の採用と定着を支援し、企業の成長を支えていく。

中川 智尚/1965年島根県出身。1988年京都大学経済学部卒業後、株式会社リクルートに入社。1993年株式会社ワイキューブに入社し、専務取締役に就任。2003年取締役副社長に就任。2011年株式会社カケハシ スカイソリューションズを設立。