※本ページ内の情報は2025年4月時点のものです。

1971年1月に設立され、まもなく創立54年を迎える日本事務開発株式会社。同社は、DXソリューション、eラーニングソリューション、スタッフサービス、品質検査、Web制作・開発など幅広い事業を手がけている。今回、代表取締役の山田長正氏に、代表就任から現在に至るまでの経緯のほか、事業の強みや今後の展望などを聞いた。

SEを長年経験したからこそ、代表になった今も「喜んでもらえることが1番の喜び」に感じる

ーー代表に就任するまでの経緯と、就任してからの気持ちの変化について教えてください。

山田長正:
入社のきっかけは、私が通っていた専門学校で弊社の求人案内を見つけたことです。求人情報を見て、20歳のときにSE技術者として入社しました。当時はまだ社員数が10名足らずで、SEの人材提供と事務用品の販売を行う会社として運営していました。

20代後半からは地元の秋田支社でSEとして働いていましたが、20年程前に、本社から「戻ってきてほしい」と言われて東京に戻ることに。役員のポジションとして、会社経営に携わることになったのです。その後、2011年から2代目の代表を任されて、現在に至ります。

社長に就任してからも、お客様のためにものづくりをしたいという思いは変わっていません。私が長年SEだった経験も含めて、つくった製品に対してお客様が喜んで、感謝してくださることが1番嬉しいですね。

「質の高い人材の提供」と「リーズナブルできめ細やかなサービス」が強み

ーー事業内容について教えてください。

山田長正:
多岐にわたる事業を手がけてますが、主にDXソリューションサービスやスタッフサービスが、弊社の主力事業です。お客様のもとへ社員を派遣又はアウトソーシングとして事務やSEの支援、ヘルプデスクに近い業務を行うというもので、これが弊社の売り上げの7〜8割を占めています。

他の事業としては、eラーニングソリューション、品質検査、WEB制作・開発などを手がけています。今後は、こちらの事業の規模を拡大していきたいと考えています。

ーー事業の強みはどういった点にありますか。

山田長正:
スタッフサービスの事業に関しては、派遣される社員の評価がとても高いことです。弊社ではスキルは勿論ですが、人間性が非常に大切だと考えており、社員の人柄を重視して提案するようにしています。明るく元気な態度やしっかりとした挨拶など、社会人としての基本を徹底して教育しているため、多くのお客様が弊社の人材を高く評価され、長期の契約をいただけております。

1つの職場で長く働いている社員の中には、プレイングマネージャー的な立場になっている人もいるほどです。「御社の社員は素晴らしいですね」とお客様からお褒めの言葉をいただくと、やはり嬉しいですね。

他の事業に関しては、価格を抑えているにもかかわらず、お客様の要望を最大限取り入れて提供できる点が強みです。お客様の要望に合ったものを納品し、困ったときには即座に対応するなど、最大限の誠意を尽くすことを心がけています。

ーー社風についても聞かせてください。

山田長正:
弊社は役職の垣根がなく、フラットな立場で会話できる社風です。たとえば会社には社長室がなく、私も社員と一緒のスペースで仕事をしています。また、私からも社員へ平等に声をかけ、彼らが気兼ねなく仕事ができるよう心がけています。社長と社員が気軽に話せる会社はあまり多くありませんから、中途入社した社員は非常に驚いていましたね。

そのほかに、国内外問わず社員旅行を毎年計画しているのも特徴です。社員旅行を毎年行えるのはフラットな社風だからこそですね。会社の仲間と共に、「長く存続できる会社にしたい」という先代からの考えを引き継いだ私自身の思いも込めて実施しています。

社員に喜んでもらいたいから「使うところにお金をどんどん使っていく」

ーー最後に、今後の注力テーマと展望をお願いします。

山田長正:
1つは、新規取引先の開拓です。まずは、品質検査事業の検査注力会社や、eラーニングソリューション事業としての新業種の企業などの新規開拓に努めます。また、弊社の主力事業であるスタッフサービスを、これからのBPOサービス事業へと拡張していく考えもあります。

さらに、採用にも注力します。今までは採用活動にあまり費用をかけていませんでしたが、貴重な人材を確保するために、昨年から費用をかけ始めました。

以上に加え、入社後のスキルアップやリスキリングの基盤づくりにも注力し、社員が安心して働ける環境を整えていきたいと考えております。社員に満足していただくために、給与を積極的に上げるなど、使うところにはしっかりとお金を使っていく方針です。

編集後記

「社員に喜んでもらいたい」や「お客様からの社員に対しての評価が高いと嬉しい」など、山田代表の言葉からは、会社の仲間を誇りに思っていることがひしひしと伝わってきた。

企業の成長には人材が不可欠。人材を何より大切にしながら前へ進む日本事務開発なら、今後もお客様と社員の両方を幸せにしながら、会社を進化させていくのだろうと感じた。

山田長正/1958年、秋田県生まれ。1978年に日本事務開発株式会社へ入社。2011年、代表取締役に就任。