※本ページ内の情報は2026年4月時点のものです。

人材派遣やBPO(※1)を主軸に、企業の課題解決を支援する株式会社綜合キャリアオプション。同社において、BPO事業をわずか10年で200億円規模にまで拡大させる、その飛躍的な成長の一翼を担ったのが、取締役 副社長の神保光路郎氏である。「人材会社だから」「BPOだから」という既存の枠組みにとらわれない大胆な発想と、圧倒的な決断スピードを武器に事業を牽引する神保氏。その独自の信念と、人材業界の未来を変える壮大なビジョンに迫る。

(※1)BPO:Business Process Outsourcingの略。企業運営上の業務プロセスを専門企業へ外部委託すること。

社員の志に共鳴しゼロから200億円事業を築いた軌跡

ーー社会人としてのキャリアと、入社経緯を教えてください。

神保光路郎:
大学卒業後はシステムインテグレーター(SIer)に入社し、銀行系のシステム開発などを手がける会社で、セキュリティ分野を担当していました。転機となったのは、知人であった当時の社員から「会社の次のステージを一緒につくってほしい」と声をかけられ、そのビジョンに強く共感したことです。彼らの会社に対する真剣な想いと、事業が秘めているポテンシャルに心を動かされ、30歳を前にしてこの会社での挑戦を決意しました。

最初に配属されたのは、立ち上げ2年目のBPO事業チームで、当時の売上高は数億円の規模でした。私は採用から営業、請求業務まで全てを自ら手がけ、評価制度も一から構築。まさに社内起業のような感覚で、ゼロから事業の土台を作り上げていきました。

「やるべきことを圧倒的にやり抜く」常識の枠を超える思考法

ーー事業を大きく成長させるうえで、大切にされていることは何ですか。

神保光路郎:
まずは「やるべきことを圧倒的にやり抜く」ことです。仕事をしていると手をつけた方が良いが、今までやったことがないからやり方がわからない、やるまでに時間がかかりそうといった理由で行動が遅れたり、やらないことを選択してしまいがちです。そこで私が意識していることは、「できない理由ではなくどうしたらできるか」を考え、すぐ動くことです。そうして「やるべきことを圧倒的にやり抜く」ことができれば、事業や会社は成長していくと信じています。

また、社員には「人材会社だから」「BPOだから」という業界の常識で限界を作らないよう伝えています。象徴的なのが「目標の桁を2つ増やす」という発想です。目標を2億円から200億円に設定すれば、従来の延長線上の努力では届きません。パートナー企業との提携や全く新しい手法を模索せざるを得なくなる。

この視点があったからこそ、これまで取引のなかった自治体へのアプローチにより新型コロナウイルスの大規模接種会場運営の受注を獲得でき、さらにはパートナー企業と連携して人・場所・システムをセットで提供する柔軟なBPOサービスの開発が可能となりました。前例のない困難な状況下においても、こうした独自の解決策を生み出すことができたのです。

現場感覚を即座に反映 「人×システム」の強み

ーー貴社のBPOサービスの強みはどこにありますか。

神保光路郎:
キャムコムグループ合計で14,474社(※1)という顧客基盤と、顧客先(オンサイト)・自社センター(オフサイト)の両方に対応できる柔軟性です。加えて、営業部門の中にノーコードツールやAIを用いたBPOシステム「BENSYS(ベンシス)」(※2)を開発する部隊を擁している点が大きな強みです。現場で拾った顧客の要望を、即座にシステムへ反映できるスピード感があります。私たちは「現場で使える業務アプリやシステムと、それを使いこなす人材」をセットで配置します。一般的なシステム導入では運用の定着が課題になりがちですが、現場感覚を持った私たちが人材会社としての強みである「人材」までサポートすることで、顧客は難しいことを考えずにメリットを享受できるのです。

(※1)2025年3月31日現在(グループ合計)
(※2)BENSYS:綜合キャリアオプションが提供するBPO業務管理システム。勤怠管理から生産性管理などの様々な機能を最短1週間で構築。

「生活の安定」からキャリアを作る 次世代プラットフォーム構想

ーー今後のビジョンをお聞かせください。

神保光路郎:
若年層を中心とした育成型人材派遣のモデル「AnewS Career(アニューズキャリア)」の展開を強化することです。経験が浅くスキルもこれからつけていく若年層を弊社の社員として雇用し、様々な企業で経験を積んでもらう仕組みです。いきなり正社員採用のハードルが高い場合でも、まず実績を作ることで、将来的な転籍やキャリアアップの道が開かれます。当社では、自社のBPO現場での事務業務への就業、ノーコードツールやIT技術の育成スキームでスキルも身に付けていくことができるなど、仕事の提供をとおして、企業への貢献もしながら個人の成長を実現していく社会的なプラットフォームを目指します。

編集後記

「常識を疑い、目標の桁を2つ増やす」。神保氏の言葉からは、現状に満足せず、常に高みを目指す強い意志がうかがえる。BPO事業を飛躍的に成長させたその手腕は、既成概念にとらわれぬ発想と圧倒的な行動力の賜物である。そして今、その視線は働く個人一人ひとりの人生に向けられている。単なる人材サービス会社の枠を超え、キャリア形成のインフラを構築しようとする壮大な構想である。同社の挑戦は、日本の“働く”を根底から変える可能性を秘めている。

神保光路郎/大学卒業後、IT・セキュリティ業界にて営業/コンサルタントに従事。2012年、株式会社綜合キャリアオプション入社。BPO事業部配属後、業務管理システムの開発に従事し、業務の生産性向上に貢献。2020年、副社長に就任。プロセスソリューション分野への進出を主導し、IOTやロボット/メタバースを取り入れたHR×ITの飛躍的な向上をもってグループ売上高に貢献。2022年株式会社キャムコム取締役に就任。