株式会社NEXYZ.Group 初期投資ゼロ円で設備導入できる『ネクシーズZERO』や、日本経済の成長を加速させる企業応援プロジェクト『アクセルジャパン』など、多様なビジネスを展開するスタンダード上場企業 株式会社NEXYZ.Group 代表取締役社長 近藤 太香巳  (2024年2月取材)

インタビュー内容

【ナレーター】
時代のニーズに合わせ、幅広い領域でビジネスを展開する「株式会社NEXYZ.Group」。

LED照明や空調をはじめ、環境に配慮した設備の導入支援を行う「ネクシーズZERO」。グループ全体で、タレント広告や電子雑誌、EC支援を手がけるメディア・プロモーション事業など、数多くのサービスを手がける。

創業者の近藤太香巳氏は、18歳でNTTの関連会社に入社後、19歳で独立。2004年、当時最年少での東証一部上場を実現し、現在は日本最大規模の経営者交流会の代表理事を務めるなど、次世代育成にも注力している。

「まだない常識を、次の当たり前に。」をビジョンにかかげ、圧倒的なスピードとアイデアで社会の課題解決に挑み続ける創業社長の、情熱の原点に迫る。

【ナレーター】
自社の強みは、「世の中に必要とされている」という誇りが持つエネルギーだと、近藤は語る。

【近藤】
他社ができないサービスや、やらなかったサービス、今まで常識ではなかったサービスというものを僕は設計してきました。その点に対して、当社の社員は皆、誇りを持っています。

たとえば、僕たちが行っているネクシィーズ・ゼロ事業では、これまでCO₂排出量を200万トン削減しました。人間一人あたりが1年間に排出するCO₂は9トンから10トン(※)だと言われています。

※国立研究開発法人 国立環境研究所のホームページより
https://www.nies.go.jp/gio/faq/faq5.html

ですから、計算すると、当社は20万人分のCO₂の排出量削減をしていることになるわけです。20万人といえば、僕たちの本社がある渋谷区の総人口とほぼ同じです。たとえて言えば、20万人の人々が1年間電気を使わず、息も止めているというイメージです。

「それぐらい社会貢献してるんだぞ」っていうのを社員はみんな分かっているからこそ、誇りを持っているわけです。このような「俺たちは必要とされている」という誇りが、僕は大事なのではないかと思います。

【ナレーター】
近藤のビジネスパーソンとしての歩みは、10代から始まった。18歳でNTTの関連会社に入社し、その1年後の1987年に起業。本来、数十万円するものを初期費用0円で持てるというビジネスモデルもこのときに誕生した。

【近藤】
僕は営業の世界で起業しましたが、その後、携帯電話が登場しました。当時はまだ、携帯電話には初期費用が20万円かかり、基本料金も通話料金も大変高額だったんです。それが月々2,000円で持て、さらに初期費用は要りませんというサービスを始めたところ、ブレイクしました。

その後も、これと同じ初期費用ゼロ方式のビジネスを、衛星放送のチューナー、国土交通省からの依頼をもとに手がけたETC、ソフトバンクの孫正義さんの電話がきっかけで始めた、Yahoo! BBのモデムの無料配布などで展開してきたわけです。

これらはいずれも、どちらかというと、企画はしているものの代理店的な仕組みのサービスでした。それが現在では自社完結型モデルのビジネスへと変わっています。その中にはLEDなどをはじめとする50万品目の商品が初期投資0円で設置でき、最新設備が今より安く使えるというサービスを提供しています。また、2社目の上場会社であるグループ会社、ブランジスタメディアは電子メディア事業を手がけています。

他にも、同じくグループ会社のブランジスタエールが運営する『アクセルジャパン』というサービスでは、通常、出演料が何千万円もかかるタレントに、月々40万円程度のサブスク料金で自社の広告に出てもらうことが可能です。

そのように、初期投資をかけずに良質なサービスを提供できることが僕たちの売りなんです。

【ナレーター】
その後も業績は順調に推移したが、2000年、ITバブルの崩壊により事態は急変する。

【近藤】
2000年の4月、新興市場であるマザーズの第1号として当社は上場予定でした。ところが、わずか上場2週間ほど前に、ITバブル崩壊の影響を受けて上場取り消しになってしまったのです。上場直前に取り消しになった例は20数年ぶりとのことでした。

このことは世界中で報道もされ、結果的に会社は倒産しかけるという、とても厳しい出来事でした。IRも全部終え、時価総額も決まっていたにもかかわらず起きた取り消しは、株式市場の歴史上でもなかなかありません。しかも第1号上場の取り消しということで、本当に苦しい時期でした。

【ナレーター】
倒産の危機という最大のピンチに直面した近藤に「諦める」という選択肢はなかった。

【近藤】
当時、僕らがやっていたビジネスモデルというものに対しては「社会にとって必要なことをやっているんだ」という自負や思いがありました。ですから、社員は誰も辞めませんでしたし、みんなファイティングポーズを崩さなかったんです。

そして僕は、生涯の恩師となる現・SBIホールディングスの北尾さんに15分だけお会いすることができました。その15分間で、僕がいかに世の中にとって必要なことをやっているのかという話をしたところ、たった15分にも関わらず、30億円の出資をしてくださったんです。

その30億円を元手に、2年後の2002年3月6日にナスダック・ジャパン(当時)に上場しました。

さらにその2年後の11月11日には、東京証券取引所の一部上場を果たしました。僕の誕生日は11月1日なのですが、上場した11月11日には、当時最年少で一部上場会社の社長になれたわけです。

こういったことを振り返ると、人間は“出会い”というものが大事だと思います。

【ナレーター】
「挑戦とは自分の能力の範囲内で頑張ることではなく、限界を超えること」だと語る近藤。その真意に迫った。

【近藤】
“限界突破”こそがチャレンジであり、成長の本質です。それを忘れたらベンチャースピリットなんかないと僕は思います。

そして、何のために頑張るのか、これが明確じゃないと駄目だと思うんです。僕は19歳そこそこから、若い仲間たちとずっと一緒に頑張ってきて、今、グループ全体で社員が1,000人を超えました。

ですから、僕が何のために頑張るのかといったら、僕と出会って良かったなと思ってくれる仲間の笑顔のために頑張るのだと。

仲間を笑顔にするためには、お客様を笑顔にしないといけない。そのお客様の笑顔の数が利益である。その利益が結果的に、株主やお取引先や全てのステークホルダーを笑顔にすることになる、という信念が定まっているので、頑張る理由や目的という点で僕がぶれることは一切ありません。

ですから、「何のために頑張るの?」ということは皆さんにもやはり考えていただきたいと思います。「車が10台欲しいのか?」、「お金が欲しいのか?」と。

もちろんお金は幸せのファクターのひとつですから、あった方がいいものです。しかし、お金のためでは、ピンチを乗り越えることはできません。

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経営者プロフィール

氏名 近藤 太香巳
役職 代表取締役社長
生年月日 1967年11月1日
出身地 大阪府
座右の銘 『挑戦は青春』 常に挑戦者であり続けたい
愛読書 『編集者という病い』 ( 幻冬舎代表取締役社長 見城徹 著)
著書 「夢みることから始めよう:20代のあなたへ ちょっとした「気づき」があなたを変える!」ダイヤモンド社/「リーダーは背中で語れ」アーク出版
略歴
1967年11月1日生まれ。50万円を元手に19歳で創業。34歳でナスダック・ジャパンへ株式上場し、37歳で2004年当時最年少創業社長として東証一部に上場。2015年にはブランジスタがグループ2社目の上場を果たす。

「初期投資ゼロ」をサービスの基盤とするエンベデッド・ファイナンス事業、電子雑誌を中心とするメディア・プロモーション事業、日本経済の成長を加速させる企業応援プロジェクト「アクセルジャパン」など多様なビジネスを展開する。

2011年に次世代リーダー育成と経営者の地域間交流を目的とした一般社団法人パッションリーダーズを代表理事として設立し、会員数4,000名を超え日本一の団体に。ビジネスパーソンから若者まで情熱あるリーダーとして圧倒的な支持を得ている。

業界をリードする環境先進企業として2020年に環境大臣より「エコ・ファースト企業」に認定。2021年「ネクシィーズ・ゼロ Green Finance」が世界初 ムーディーズ「Aaa(sf)」、国内初R&Iグリーンローン評価も取得。

会社概要

社名 株式会社NEXYZ.Group
本社所在地 東京都渋谷区桜丘町20-4 ネクシーズ スクエアビル
設立 1990
業種分類 その他金融業
代表者名 近藤 太香巳
従業員数 1,171名
WEBサイト https://www.nexyzgroup.jp/
事業概要 エンベデッド・ファイナンス事業である初期投資0円の設備導入支援サービス「ネクシーズZERO」がCO₂排出削減に取組むとし、2020年環境大臣から「エコ・ファースト企業」の認定を受ける。電子雑誌やタレントプロモーション事業なども。
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