株式会社キングジム 累計販売数5億冊超の『キングファイル』や『テプラ』、『ポメラ』など独自商品を開発 株式会社キングジム 代表取締役社長 宮本 彰  (2013年9月取材)

Vol.1 歴史

インタビュー内容

歴史

【宮本】

(創業時の社名)名鑑堂という名前は、「人名簿」と「印鑑簿」というものを創業者が発明して、それを最初に売り出したというそのことから人名簿と印鑑簿の会社なので名鑑堂と作った名前です。
(創業は)昭和2年でだいぶ(古く)になるのですが、だんだん途中からファイルバインダー関係が多くなってきて、その時にキング事務用品という名前でやっていたんですね。

キングというのは、もちろん王様ということで事務用品の王様になりたいということで、キング事務用品というブランドで出していた時代もあったのですが、名前が長いのでこの際縮めてキングジムにしてしまおうということで、キングジムという社名になっています。よくボクシングジムと間違えられることもありましたが、事務用品のジム。そういうことですね。

【宮本】

マップロッカーという商品があるのですが、大型の地図や大型図面を整理するのに使う。そのときに大きいものだから出し入れが大変で、それを抜き差しするのにパイプ式のものが多分ドイツだったのと思うのですが、それにヒントを得てこれをファイルに応用できないかということで創業者が発明した商品と聞いています。日本で厚形ファイルの草分けですね。その前は紐綴じぐらいしかない時代ですね。あの当時は穴を開けて紐を通してというくらいしかなかったと思います。日本ではね。

それが当社の発明で、おかげさまで日本では厚いファイルといえばパイプ式といわれるくらいに育ってきたということですね。

【宮本】

もともとファイルバインダー専門メーカーから、電子文具という全く新しいジャンルに入るのは結構大変なハードルだったのだが、時代の流れと共にファイルバインダーだけでは生き残れない。というのは、コンピューター、パソコンというものがどんどん普及するとオフィスから紙がなくなると言われていたんですね。ペーパーレス。オフィスに書類がなくなってきたらファイル屋というのはもう生きていけないものだから、何か別の第2の柱を作らなくてはいけない。

それで悩んでいた時に、ちょうどファイルの背中の見出しの部分がもっと合理的に印刷できないかとか、当時ワープロなんていう専用機があって、それでつぎはぎしてやっていたのですが、これが効率悪くて上手くいかない。手書きで書くには達筆な人はいいのですけれど、必ずしも皆さん字が上手とは限らないので、そうするとやはり印刷物にしたいというそういうニーズから、それだったらテプラみたいなものを作ってしまい、テープ状のものを貼った方が面倒なようで、かえって楽できれいにできるという。

だから最初は、当社のパイプ式ファイルの背中の見出しの印字のために作ったツールなんですよ。それで考えていくとファイルだけでなくて、色々なものに使えたら便利だろうということで本格的に開発を始めて当社としては、ファイル屋が突然電子機器ということで大変大きな飛躍でしたけれど、おかげさまでそれが大ヒットさせていただいたということになっています。

【宮本】

テプラが一番会社が変わるきっかけになったと思いますね。それまではどちらかというと一生懸命開発はやっていたけれど、どちらかというと地味な商品ですから話題にもなりにくい。例えば皆さんはファイルをたくさん知っているけれど、メーカー名はというと結構知らなかったりするんですよ。同じ業界でもボールペンや鉛筆だとみんなブランド名を知っているんですね。誰でも。ところがファイルのブランド名はそんなにみなさんは知らなかったり。ということは、知名度も足りないし、いろいろな意味で活気がないので。それが電子文具をやるようになってから、おかげさまでマスコミにもたくさん取り上げられるようになるし、非常に話題の文具ということで、会社がとにかく全体が変わりましたね。


経営者プロフィール

氏名 宮本 彰
役職 代表取締役社長
生年月日 1954年8月11日
出身地 東京都

会社概要

社名 株式会社キングジム
本社所在地 東京都千代田区東神田二丁目10番18号
設立 1948
業種分類 その他製品
代表者名 宮本 彰
従業員数 2019 名
WEBサイト http://www.kingjim.co.jp/
事業概要 事務ファイル首位。厚型ファイルで圧倒的。ラベル作成機「テプラ」ほか、電子文具、雑貨も展開。
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