【ナレーター】
「グローバル&自立型人材育成」の企画立案・コンサルティング・研修運営を手掛けるグローバル・エデュケーションアンドトレーニング・コンサルタンツ株式会社。
グローバルに活躍するための能力開発をミッションに掲げ、大手企業を中心とした400社以上に人材育成・組織開発サービスを提供している。
その内容は、国内・海外研修を中心に、リーダー層の自己変革プログラムや幹部向け海外ビジネススクール派遣など多岐に及ぶ。
グローバル人材育成の課題に挑み続けた創業者の軌跡と、その想いに迫る。
【ナレーター】
グローバル人材と自立型人材の育成という2つの領域でのサービス提供が実現できている理由について、福田は次のように語る。
【福田】
一流の講師を招へいし、国内研修と海外研修という形でサービスを提供しており、さらに海外の上位10校に位置するビジネススクールとも提携しております。
そのスクールと自分たちの提供しているサービスとを比較しながら、高品質のサービスを常に提供できるほか、課題に対してカスタムしていくことも可能です。それらについて、お客様からは「すごくいいね」と評価をいただいています。
もう一つは、しっかりとした考え方、ポリシーを持っております。
「グローバル人材とはどういう人ですか」とよく聞かれるのですが、当社はグローバル人材の“フレームワーク”をつくっており、それに従う形でプログラムを展開することができます。体系的に理解いただきながら実践ができるようになっているのです。
【ナレーター】
福田の原点は、新卒で入社した人材育成を手掛ける企業だった。
順風満帆の日々を過ごしていたが、バブル崩壊の影響を受けて業績は低迷。メーカーの営業職に転職するも、「自分には向いていない」と人材育成業界に舞い戻る。
当時、この業界は課題が多く、これらを解決するためにたどり着いたのが起業という道だった。
【福田】
日本のビジネスパーソンがビジネススクールに派遣され、世界中から選ばれて集まった方々の中でプログラムを実践していくのですが、ディスカッションの場で彼らの存在感があまりない、という場面を何度も目にしました。
「これは非常にもったいないな」、そして「そんなはずはない」と思いました。「グローバルで戦うためにどうしたらいいか」を上手くお伝えできれば、日本のビジネスパーソンも世界のエリートと肩を並べることができると思いました。
当時は「グローバル=英語力」、英語を流暢に話すことができればグローバル人材だと思われる風潮がありました。
しかし、ディスカッションの様子を目の当たりにして、英語以外にも大切な要素があると感じ、それをしっかり伝えられるようになりたいと強く思ったのが起業のきっかけですね。
【ナレーター】
そして2000年、同じ志を持ち、現在は親会社社長の布留川勝氏とグローバル・エデュケーションアンドトレーニング・コンサルタンツを共同創業。
「創業直後の、新しく小さな会社に対していただいた大きなご縁が、現在の人材育成・組織開発プロジェクトの成功につながっている」と福田は語る。
【福田】
請求書に「1000万円」と打ち込み、インクジェットプリンタで出力したものを封筒に入れて送るじゃないですか。
「本当にお金を入れていただけるのかな」と思いつつも、通帳にご入金いただいた数字を見た時に、当時全く実績がない当社にお支払いいただけたというこの“信頼”には、倍返しじゃないですけども、お応えしたいと強く思いました。
このときの思いが原点になっていると思いますね。
やはりお客様と案件について、いろいろなお話をして、それに合った形でカスタムをしてつくり上げていって、それでいい結果が出たことを共有していくということをやりたくて始めた会社ですので、お客様と一緒にできること自体とても幸せなことだと思いながら仕事をしています。
【ナレーター】
その後、グローバルな自立型人材の育成に向けたさまざまなプログラムを独自の切り口で、日本を代表するクライアント企業へ提供している。
単なる知識習得ではなく、自己変革や組織変革につながるようなプログラムデザインにすることを常に心がけているという。挑戦を続ける福田が日々意識していることとは。
【福田】
まず、自分を信じる。それから、仲間を信じる。自分自身がやってきたことと、仲間と一緒にやってきたことを信じる。それらに尽きると思います。
しかし、「信じている」と思っているだけでは伝わらないので、それを言葉にして伝える。それで結果が出たときは仲間と大いに喜ぶことが、日々意識していることです。
会社を始めたのは、自分で選んだこと。自分で選んでやったことに対して信頼をしてくださるお客様がいるのならば、それに応えたいじゃないですか。
当社のプログラムは、受講し終わって半年で完全にグローバル化していくスケジュールなのですが、最終日の皆さんの笑顔や、約3年後にメールで「あのときは大変だったけれども、それがなかったら今の自分がないので、本当に感謝しています」という連絡をいただくときがあります。
それらを見ると、「当社は間違っていることはやっていないので、よりうまくできるようにしていこう」と、自分だけではなくて、周りにいる皆さんとやっていこうという気持ちになります。割とそこはシンプルなんですけれどもね。